Sales Cloud（セールスクラウド）とは？
SFAとCRMのどちらを導入したらいいのか迷っているのなら、どちらの機能も搭載されているDX化ツールを選ぶのもおすすめです。この記事では、Sales CloudというSFAもCRMもどちらも利用できるツールについて詳しく解説します。
営業支援と顧客管理を組み合わせたツール
Sales Cloudとは、SFA(営業支援)もCRM(顧客管理)もどちらの機能も搭載されている、営業の業務を改善できるツールです。クラウドで顧客情報と営業活動の記録を一括して管理することが可能です。
Sales Cloudの特徴
Sales Cloudは、顧客情報を商談の進捗情報と紐付けて管理するためのツールです。情報はクラウドに保存されて、チーム内で必要に応じて閲覧したり、商談の進捗情報を登録できます。情報と商談の進捗情報を全体で共有できるようになるので、チーム全体で情報を共有して連携をチーム内での、商談に対する意思の統一や連携を図りやすくなります。
Sales Cloudの機能
Sales Cloudでは営業を効率化するための機能が搭載されていますが、実際にどのような機能を利用できるのでしょうか。Sales Cloudの機能について解説します。
顧客管理系
顧客を管理するための主な機能は次のとおりです。
- 見込み客管理
- 顧客管理
- 案件管理
問い合わせがなどがあった見込み客を登録したら、進捗状況も管理できます。商談成立後の取引先の顧客情報は随時情報を更新できます。
予測や分析系
売上予測や分析をするための機能は次のとおりです。
- 売上予測
- レポートとダッシュボード
担当者もしくはチーム全体での売上予測がリアルタイムで表示できます。リアルタイムで予測は更新されていくので、予測と実績に大きな差が生まれることを防ぐことができます。
Sales Cloudだけでなく、Salesforceの製品全てに登録されている情報を使ってSales Cloudでレポートを作成できます。作成したレポートはダッシュボードに表示可能です。
サポート系
チャネルビジネスを展開している企業にとっては、代理店やパートナーに対する管理やサポートが欠かせません。Sales Cloudには、販売店やパートナーを管理するための機能が搭載されています。
販売店やパートナーとの商談を記録して、Sales Cloudで一元管理することができます。また、コミュニケーションを取りやすいプラットフォームも用意されています。
Sales Cloudのメリットとデメリット
Sales Cloudにはメリットもありますが、企業によってはデメリットのほうが大きく、他のツールのほうがおすすめの場合もあります。Sales Cloudの導入を検討している企業が理解しておくべきメリットとデメリットについて解説します。
Sales Cloudのメリット
Sales Cloudのメリットは次の3つです。
日本語以外も利用できるまずSales Cloudは多言語に対応しているメリットがあります。Sales Cloudでは完全サポートしている言語は18言語あり、世界中で利用されている主要な言語に対応しています。海外との取引が多い企業や、グローバル展開している企業にとっては、簡単に対応言語を切り替えられるSales Cloudはメリットが大きいと言えるでしょう。
状況に合わせてカスタマイズできるプログラミングの知識のあるシステム担当者がいれば、Sales Cloudはカスタマイズ性が高い点も大きなメリットでしょう。自社の状況に応じたカスタマイズが可能で、システム担当者がいればベンダーに頼らないスピーディな調整もできます。
プラグインの種類が豊富にあるSales Cloudを開発したSalesforceでは、企業の業務をデジタル化して効率化するためのさまざまなツールを数多く開発しています。Sales Cloudでは、それらのツールの中のいくつかをプラグインとして追加することができます。プラグインを利用することで、Sales Cloudの機能を強化して、より実践的なツールにすることが可能です。
Sales Cloudのデメリット
Sales Cloud導入にあたっての2つのデメリットは次のとおりです。
導入時の準備が必要Salesforceの製品の導入にあたっては、ほぼすべてのツールで事前のカスタマイズが必要です。Sales Cloudはその中でもクラウドサービスでノンカスタマイズで導入できると言われていますが、実際には事前のカスタマイズをしなければ導入することは不可能です。
導入にあたっての画面開発などの準備が必要で、導入にあたっての手間と費用がかかってしまう点はデメリットと言えます。
機能を使いこなしにくい業務がグローバル化しておらず、国内向けのサービスの提供が主な企業であれば、Sales Cloudは機能が多すぎて使い切れないでしょう。海外企業のように営業プロセスが整理されている企業は日本にはまだ少なく、Sales Cloudはオーバースペックになる可能性があります。
国内企業向けの優れた国産ツールもあるので、国産ツールとの比較の中でSales Cloudの導入を検討することをおすすめします。
Sales Cloudの利用料金
Sales Cloudを導入する上での利用料金について見ていきましょう。
基本プラン
Sales Cloudは契約するユーザー数に応じた利用料金となります。年間契約での1ユーザーあたりの料金プランごとの利用料金は次のとおりです。
| 料金プラン | 月額料金 (1ユーザーあたり 年間契約の場合) |
特徴 |
| Essentials | 3,000円 | 10ユーザーまで シンプルに始められる |
| Professional | 9,000円 | どのような規模の業務にも対応できる |
| Enterprise | 18,000円 | それぞれの状況に応じた細やかなカスタマイズが可能 |
| Unlimited | 36,000円 | CRM機能とサポートを無制限で利用できる |
追加できるサポートプラン
Sales Cloudのサポートは、月額利用料金内で利用可能な付属のサポートと別途料金が必要なサポートがあります。付属のサポートでは次のようなサポートを利用できます。
- 2日以内のサポート対応
- カスタマーサポートコミュニティ
- インタラクティブなWebセミナー
- イベントへの参加
- ガイド付きのジャーニー
別途料金が必要なサポートでは次のようなサポート体制を受けられます。料金は別途見積もりが必要です。
- 管理支援
- 年中無休24時間体制での対応
機能を強化できるアドオン
Salesforceから発売されているその他の機能を追加したり、生産性を向上させるためのパーソナライズをアドオン機能として強化できます。
- Pardot
Webマーケティングを自動化するMAツールです。年間契約で月額15万円で追加できます。
- Sales Cloud Einstein
AIによる顧客情報の分析機能など、営業活動を自動化し生産性を高めるためのツールです。年間契約での利用料金は1ユーザーあたり月額6,000円です。
- パートナーコミュニティ
生産性向上のためのパートナーに合わせた体験のパーソナライズができます。年間契約での月額料金は1メンバーあたり3,000円、ログインは1,200円です。
Sales Cloudを導入した企業の評判は良いの？
Sales Cloudを導入した企業の評判はどうなのでしょうか。導入事例や導入がおすすめな企業を紹介します。
Sales Cloudの導入事例
A社では業績が伸びていく中で、誰がどの案件を担当しているのかが見えにくく、一部の社員に業務が集中するという事態が発生してしまいました。そこでSales Cloudを導入したところ、スタッフの業務量や案件の進捗状況が社内で共有できるようになりました。
また、見積書をすべてSales Cloudで作成するようになったところ、担当者によって同じ顧客との商談に対しての金額が違うことがわかりました。業務を社内で平準化することができるようになり、担当者によって対応が変わるという状況を大幅に改善することができました。
Sales Cloudがおすすめな企業
Sales Cloudがおすすめの企業とは、グローバル展開している企業と、細かい分析を必要とする企業です。Sales Cloudは海外製のツールなので多言語展開しています。海外とのやり取りで英語での対応が必要になったときに、Sales Cloudなら問題なく対応できます。
また、Sales Cloudなら細かい分析結果を出力できます。必要に応じたデータを抽出できるアプリが豊富に用意されているので、希望に沿ったレポートの作成が可能です。
Sales Cloudを導入して自由なカスタマイズを行おう！
Sales Cloudにはメリットもあればデメリットもあります。しかし、やはりツールのカスタマイズ性の高さを魅力に感じる企業も少なくないでしょう。今まで、カスタマイズできないツールに苦労してきた企業なら、Sales Cloudにはメリットが大きいでしょう。Sales Cloudは無料体験もできるので、ぜひ一度Sales Cloudを試してみることをおすすめします。
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