オンライン商談のコツを掴もう!
インターネット環境が整備されて、どの地域にいても同じようにパソコンやスマホ、タブレットからのビデオ通話ができるようになりました。また、多くの企業が国内だけでなく海外との取引が増えたことで、移動時間をかけずに商談ができるオンライン商談を取り入れる企業が増えています。
しかし、従来の対面型の商談とオンライン商談とはさまざまなことが違うことから、対面型の商談のやり方でオンライン商談を進めてしまい、失敗するケースが少なくありません。同じ商談と入っても、オンライン商談には対面商談とは違うコツが色々とあります。
この記事では、オンライン商談をうまくすすめられるようになりたいという方のためのオンライン商談のコツを詳しく解説します。
オンライン商談とは?
オンライン商談とは、パソコンやスマホ、タブレットにインストールしたWeb会議システムやビデオ通話機能を活用して、オンライン形式で行う商談のことです。
従来の商談といえば、商品やサービスを販売したい企業の営業担当者が、顧客や見込み客の元へ直接訪問して行うものでした。顧客と直接対面して、商品サンプルや資料をその場で提示しながら説明をするのが従来の商談です。
オンライ商談では、営業担当者が顧客や見込み客の元へ直接訪問することはしません。パソコンやスマホの画面越しに会話をしながら商談をします。事前に送付するのでなければ相手にサンプルを直接手に持ってもらうこともできません。オンライン商談では訪問での商談とは違うコツが必要になります。
オンライン商談が増えている理由
オンライン商談が増えている理由とは、営業の形式が訪問を中心としたアウトサイドセールス(フィールドセールス)から、社内から営業活動を行うインサイドセールスへと移行しつつあったところに、新型コロナウイルスが直撃したことです。
世界中で地域を問わずにインターネット回線が整備されたことで、海外では数年前から訪問営業主体の営業活動から、社内にとどまって営業活動を行うインサイドセールスへと移行しつつありました。
そこに、対面での経済活動を抑制せざるを得ない新型コロナウイルスが直撃したことで、インサイドセールスへの移行が遅れていた日本企業でも、オンライン商談へと営業活動の方法を変化させる必要性が高まったことが、オンライン商談が増えている理由です。
コツが気になるオンライン商談の魅力とは?
新型コロナウイルスが発生する以前から、特に海外の企業ではオンライン商談を取り入れる企業が増えつつありました。オンライン商談を行うことにはどのようなメリットが有るのでしょうか。また、オンライン商談のデメリットとはどのような点にあるのでしょうか。こちらでは、オンライン商談のメリットとデメリットについて詳しく解説します。
オンライン商談のメリット
オンライン商談のメリットとは、移動のコストがかからないというメリット、アポを取りやすくなるというメリット、商談を録画できるというメリットがあります。
オンライン商談がアメリカやヨーロッパで先に広がった背景には、アメリカ国内やEU域内は面積が広く、訪問での商談では移動距離が長くなるというデメリットがあったためです。オンライン商談に移行することで、移動にかかる交通費や宿泊費の費用と時間を大幅に削減できます。また、空いた時間を資料作成等の商談に向けた準備に当てることができるようになるのもメリットです。
オンライン商談は、訪問よりも心理的なハードルが低いのでアポを取りやすくなるというメリットもあります。また、Web会議ツールは録画機能を備えているものが多く、録画して商談の進め方を振り返ったり、ベテランの手法をマニュアル化して研修に役立てることもできます。
オンライン商談のデメリット
オンライン商談のデメリットについて見ていきましょう。オンライン商談のデメリットには、回線の状態によってビデオ通話の品質が損なわれることがあるというデメリット、相手側に準備を求めなければいけないというデメリット、説明が対面での商談よりも伝わりにくいというデメリット、アポの取り消しや変更がしやすいというデメリットがあります。
オンライン商談を行うためには、インターネット回線が必要です。しかし、地域によって回線速度や安定性が違うので、映像や音声が乱れる恐れがある点はデメリットになります。また、オンライン商談を行うためには相手方にパソコン用のWebカメラやマイクを用意してもらわなければいけないことがあり、相手に負担をかける可能性があるというデメリットもあります。
商品説明も、対面での商談ならサンプルを手にとってもらいながら説明できたものが、オンライン商談では画面越しでの説明しかできないというデメリットもあります。また、直接来訪を受けるわけではないので、相手にとってはキャンセルや日程変更の申し出がしやすく、確実に商談できるかどうか当日までわからないという点もデメリットになります。
ただし、このようにデメリットがあっても、インターネット回線の品質以外の部分は工夫で改善できる部分もあります。デメリットをデメリットにしない工夫を考えることが大切です。
オンライン商談のコツ【テレアポ】
オンライン商談を成功させるためのコツの詳細についてここから解説していきます。オンライン商談を成功させるためには、事前のアポ取りや準備が9割以上大切だという人もいるくらい、オンライン商談当日までの準備が重要になります。まずは、オンライン商談の日程を決めるためのテレアポのコツについて解説します。
通信環境を整える
テレアポでオンライン商談をおこないたい旨を伝えても、相手がオンライン商談が初めての場合には、通信環境やパソコンなどが整っているかを確認する必要があります。テレアポでの会話の中で、パソコンはあるか、インターネット回線は使えるかをまず確認しましょう。
また、Web会議の通話品質を保てるかを確認するためにインターネット回線の種類も確認しておきましょう。光回線など比較的安定した高速度が期待できる回線なら問題ありませんが、通信が不安定になりやすい場合などは、通信品質が不安定でも滞りなくオンライン商談を進められるように工夫しましょう。
使いやすいWeb会議ツールを選ぶ、ビデオ通話を行わずに事前に資料を送付した上で音声通話のみで商談を進められるようにするなどの工夫が必要です。
面談までの日数はなるべく短くする
オンライン商談を成功させるためのコツとして、テレアポから商談までの日数はできるだけ短く設定するようにしましょう。できれば、テレアポから1週間以内に設定するのがおすすめです。
オンライン商談は心理的な障壁が少ないために、キャンセルしやすいというデメリットがあります。アポ取りから商談までの日数を長く置いてしまうとキャンセルされる可能性が高まります。できるだけ早く日程を設定することが、オンライン商談を確実に行うために大切なコツです。
オンライン商談のコツ【商談前の準備】
オンライン商談の成功は準備に9割かかっていると言われています。アポが取れてからの準備のコツについて解説します。
情報量を確認し伝わりやすい資料の用意をする
訪問営業で持参する資料は、細かく情報量の多い資料を準備することが多いでしょう。しかし、オンライン商談で使う資料は、パソコンやスマホの画面でも必要な情報が伝わりやすい資料にすることが大切です。
相手方はデスクトップパソコンの大画面ではなく、13型のノートパソコンやスマホの小さな画面で資料を見ているかもしれません。資料は小さな画面でも情報が伝わるように、1ページに1つの情報で準備するようにしましょう。
どうしても、その情報量では収まりきれない場合には、詳細な資料は別に準備し、商談の前後に別途読んでもらうように送付しましょう。
リマインドメールを送る
オンライン商談の前になったら、オンライン商談の時間の確認のリマインドをメールで送りましょう。リマインドを送るタイミングは、前日と開始時間の1時間前がおすすめです。
リマインドが必要な理由は、オンライン商談は訪問商談よりも気楽な分だけ忘れられてしまう可能性が高いためです。相手がメールを開かない可能性もあるのなら、開始時間の前に電話をするのもおすすめです。
また、オンライン商談が初めての場合には、Web会議システムの設定に手間取る可能性があります。メールのリンクをクリックするだけといっても、ツールの仕様に慣れていない人にとっては難しいものなので、余裕を持って準備できるように、開始時間の前に設定の手順もリマインドメールに書いておきましょう。
時間をかけて準備したことでも、相手がオンライン商談を忘れていた、Web会議ツールを設定できずに商談が流れてしまった、ということになると大変です。確実に時間になったらオンライン商談を開催できるように、相手に対してリマインドを忘れないようにしましょう。
操作方法を把握しカメラやマイクの確認を行う
オンライン商談の時間が近づいてきたら、Web会議ツールを立ち上げて操作方法などを確認して、開始する準備を行います。Web会議ツールの多くが、事前にカメラやマイクを設定できているか確認できるツールが付いています。以前から使っているツールであっても、必ずオンライン商談の前に、念のためにカメラやマイクの設定を確認しておきましょう。
また、資料を画面共有機能で相手に対して表示できるかどうか、資料の準備が万全かどうかも確認しておきましょう。
オンライン商談を相手方にお願いして設定したのに、こちら側がツールの操作に手間取っているようでは、お願いした相手の時間を無駄にすることになってしまいます。こちらが画面の切替などに手間取っていると、相手の集中力をそいでしまうことになり、商談が失敗する可能性が高まります。
相手の時間を頂いている事を忘れずに、緊張感を持ってプレゼンできるようにしっかりと機器の操作や設定をスムーズに進められるように準備しておきましょう。
オンライン商談のコツ【商談中】
次に、オンライン商談に入ってからのコツを解説します。オンライン商談が始まってから、商談をスムーズに進めて成約率を高めるためには、次の4つのコツが大切です。
聞き取りやすい発声を意識する
オンライン商談を行うときには、声質に気をつけましょう。対面での営業と同じ声質では相手から聞き取りにくくなる可能性があります。パソコンやスマホ、タブレットのマイクとスピーカー、イヤホンを通した会話になることを考えて、相手が聞き取りやすい声質で話をするように心がけましょう。
オンライン商談で相手が聞き取る音声の質は、相手方が使っているスピーカーやイヤホンの質に大きく左右されます。また、相手が音量を小さめに設定していることもあります。普段の会話よりも、聞き取りやすいように声質は多少張り、明瞭な発音で話をするように心がけます。
また、普段から早口になりやすい人は、できるだけゆっくりと話すように心がけましょう。対面なら問題なく聞き取れても・マイクとスピーカーを通すと早口では言葉が聞き取れなくなることもあります。オンライン商談では、普段の商談よりも相手が聞き取りやすい話し方や声質を心がけることが大切です。
自己紹介で場を整える
オンライン商談では名刺交換ができません。ここ最近は、デジタル名刺を交換する人も増えてきましたが、こちら側がデジタル名刺を用意していても相手が用意しているとは限りません。こちらがデジタル名刺を出しても、相手が用意していなければ場の雰囲気が悪くなる可能性もあります。
オンライン商談では、デジタル名刺を用意していても、相手が用意していない可能性も考えてまずは自己紹介から始めましょう。
通常の対面式の商談では、名刺交換からあいさつに入り、その場の緊張した雰囲気をほぐすアイスブレイクができますが、オンライン商談では名刺交換からのアイスブレイクができません。その代わり、自己紹介からアイスブレイクできるように工夫して、場の雰囲気をほぐす小ネタなども用意しておくといいでしょう。
丁寧な対応を心掛ける
自宅からのテレワークが増えたことで、自宅からオンライン商談に臨む人も増えました。自宅からであっても、商談はビジネスです。服装はもちろんのこと、カメラに映り込む部屋の様子が相手にとって失礼にならないように、事前に準備しておきましょう。
また、オンライン商談では相手の反応が対面よりもわかりにくく感じます。説明しながらも、相手の様子を確認しながら、理解してもらえているのかどうかを掴みながら進めましょう。
また、商談の後のフォローも大切です。商談が終わったらその日のうちに、時間を作って頂いたことへの感謝と、質問などがある場合には気軽に連絡がほしいという旨を連絡先となるメールアドレスや電話番号とともにメールなどで送って丁寧にフォローします。
フォローメールには、商談の内容を簡単にまとめてその後の流れやプランも記載すると、より丁寧なフォローになります。
一方的にならないように気を付ける
対面での商談では、説明しながら、相手の顔色や表情の変化を分析することができます。しかし、パソコンやスマホ越しのオンライン商談では、カメラの質が悪いと相手の表情を正確に伺って分析することができません。表情や仕草などの分析から相手の反応を確かめることができないので、ついつい一方的な説明をしてしまいがちです。
しかし、一方的に話を聞き続けているだけでは相手も疲れてしまいます。時々、質問や確認を挟むなどして、一方的な説明や会話にならないように気をつけましょう。
「ここまで何かわからない点などございますか?」「ご不明な点はございませんか?」といった質問を、説明の中で投げかけて、相手の反応をこまめに確認できるようにするだけで、オンライン商談の質は大きく高まります。
オンライン商談の質を高める分析のコツ
オンライン商談の質を高めて、成功率を上げるためには、オンライン商談を分析することが大切です。対面での商談は営業スタッフに商談の様子を録音してもらわなければ分析できませんが、オンライン商談は録画できるので分析が可能です。オンライン商談の成功率を上げるための分析のコツとはどのようなポイントにあるのか解説します。
成功と失敗の商談の違いを比較する
オンライン商談の成功率を高めるための分析でまず行うことは、受注に成功した商談と失敗した商談を分けて分析することです。成功した商談と失敗した商談を分けたら、次のポイントを分析してみましょう。
- 総合的な通話時間
- 営業担当者と見込み客や顧客の話をしている時間の比率
- 沈黙の回数
オンライン商談を分析してみると、受注に成功した商談の会話時間のほうが長い傾向にあります。もちろん、短い時間でも必要な情報のやり取りがスムーズに行われている商談なら成功する場合もあるので一概に全てがそうだとは言えません。しかし、失敗する商談は先方の興味が薄いこともあり短い時間で終わることが多い傾向にあります。
営業担当者と見込み客や顧客の話をしている時間の比率は、営業担当者の方が商品やサービスの説明をするので3%くらい多いのが営業活動では理想的だと言われています。実際に成功した商談を分析してみると、その比率に近いことがわかります。
両者とも話をしていない沈黙の回数と時間の分析は、相手に考える時間をどのくらい与えているかを分析するために必要です。一方的にまくし立てて、相手に考えるすきを与えないようでは、信頼関係を作れずに失注する可能性が高まります。
会話の速度を分析する
受注に成功したオンライン商談と失敗したオンライン商談での営業担当者の話す速度も分析してみましょう。対面やテレアポでも営業担当者の話し方がゆっくりな方が成功しやすい傾向があることがわかっていますが、オンライン商談ではその傾向がよりはっきりと分析結果から分かるはずです。
オンライン商談では、話し方がゆっくりの方が成功しやすいのは、マイク越しの会話で聞き取りにくくなることと、対面や電話よりも相手に内容が伝わりにくくなるためです。分析からでもその傾向が見えるので、ぜひ分析して確認してみましょう。
コツを意識してオンライン商談を行う時の注意点
オンライン商談を行うときにはいくつか注意しなければいけない点があります。オンライン商談を社内で行うときの注意点について解説します。
商談件数の量も意識する
オンライン商談は特に会話や資料の質が大切だと言われています。従来の対面での商談よりも、聞き取りやすい会話や見やすく理解しやすい資料の質は成功率を高めるために欠かせない要素です。
しかし、質にこだわって量を落とすようなことがあっては売上を上げることはできません。対面での営業では、移動時間が必要なので1日に回れる訪問数が限られてしまいました。しかし、オンライン営業では移動時間も商談に当てることができます。
また、空間の制約なく商談できるので、遠方の顧客や見込み客に対しても商談を行うことができます。さらに国内だけでなく、海外の顧客とのリアルタイムな商談が可能になります。
オンライン商談を導入することで、営業先の選択肢がある意味で無限に広がります。範囲が広くなったことで、商談の量をある程度確保するということも意識するように心がけましょう。
時間と件数のバランスも意識する
しかし、営業先の選択肢がオンライン商談では無限に広がるとはいっても、1日の労働時間の中で1人の営業担当者が商談できる件数は限られています。オンライン商談では、訪問での商談よりも1日あたりに実施できる商談の数は増やせますが、無限に増やせるわけではありません。
1回の商談でどのくらいの時間が最適なのかは、販売する商材や自社や相手側の都合によって大きく変わります。しかし、おおよその平均的な時間の目安はあらかじめ決めておくことができるでしょう。商談にかかる平均的な目安から、1日にそれぞれの営業担当者がこなせる商談の数の目安を決めて、アポ取りを行うことも大切です。
企業の中には、営業担当者に商談の数をノルマとして課しているところもあります。しかし、商談の数をノルマにすると、成約率や質ではなく商談数をこなすだけの営業担当者も出てきてしまいます。
そのようなことにならないようにして、商談での成約率を確実に上げて売上につなげていくためには、営業担当者がこなせる商談の数と商談に使える時間のバランスを考えたアポ取りが大切になります。
オンライン商談のコツを掴んで商談を成功させよう
従来の訪問型の商談のスキルを磨いてきた営業担当者にとっては、オンライン商談へ企業の営業活動の軸足が移っていく中で、どのようにオンライン商談に適応していくのかが大きな課題になっています。
新型コロナウイルスによってオンライン商談を始めざるを得なかった企業の多くが、オンライン商談のメリットを感じるようになっていて、新型コロナウイルスが収まった後も以前のような営業の形態には戻らない見込みのところも多くあります。
オンライン商談も相手に商材のメリットをしっかりと伝えて、必要性を理解してもらうという最も大切な営業のポイントは、訪問での商談と変わりません。ぜひ、オンライン商談を成功させるためのコツをつかんで、訪問営業と変わらない成功率を挙げられるようにしていきましょう。
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