世界中にフランチャイズを持つ外国人向け料理教室で海外とビジネス

世界中にフランチャイズを持つ外国人向け料理教室で海外とビジネス

わしょクック株式会社 代表取締役社長 富永 紀子

カテゴリ: 教育・研修、従業員数: 1〜9

2022.01.28

富永 紀子(とみなが のりこ)

わしょクック株式会社 代表取締役

北里大学薬学部を卒業し薬剤師資格を取得。1991年から2016年にかけて、クラシエ(株)、日本ロレアル(株)をはじめ、化粧品・製薬会社のマーケッターとして数多くの製品を担当する。2014年に外国人向け料理教室「わしょクック」を自宅でスタートし、2016年に会社として設立。

 

 

海外でも人気のある日本料理を学びたい外国人は多く存在します。そんな需要に対して料理やカルチャー教室運営のための研修や教育事業を行うわしょクック株式会社。現在はさらなるサービスの認知拡大に向けて海外の旅行会社との直接契約や、和食認定講師の育成とフランチャイズ化を展開しています。今回はそんなわしょクック株式会社代表である富永様にお話をお伺いしました。

 

 

薬学部卒、企業でマーケティングを担当したのち「わしょクック」を法人化

 

 

--本日はよろしくお願いします。早速ですが、富永さんが起業されるまでの経緯をお聞かせください。

 

北里大学薬学部を卒業し、薬剤師資格を取得しました。1991年〜2016年には、クラシエ(株)(旧カネボウホームプロダクツ)、日本ロレアル(株)、ベーリンガーインゲルハイム(株)、ガルデルマ(株)の化粧品・製薬会社のマーケッターとして数多くの製品を担当。 そのかたわら、クシマクロビオテックス、国際食学協会で料理を学び、食育指導士の資格を取得しました。

 

「わしょクック」をスタートしたのは2014年です。自宅で外国人向け料理教室を開き、2016年に会社を設立しました。現在では東京・神奈川・大阪の3ヶ所で教室を運営しています。

 

また、2017年には一般社団法人外国人向け料理協会を設立。英語で日本の家庭料理を教える「和食認定講師」の育成スクール運営を行なっています。

スクールでは、料理の技術だけでなく、ビジネスとして運営していくためのノウハウも取得することができます。認定講師の資格を取得すると、自宅や貸会場で外国人に和食料理を教える教室運営が可能となります。現在は、日本全国と海外合わせて110のフランチャイジーがあります。

 

和食作りを通したチームビルディング企業研修、インバウンドによる地方創生事業も展開しているところです。

 

 

--外国人向けに事業を展開されたのはどのような経緯だったのでしょうか。

 

13年前に食べたニュージーランドの家庭料理がすごく美味しかったことが発端です。そしてそれらを囲んだ家族の会話というものの温かみを知りました。

家族の団欒と夕餉にそれほどの価値があるのであれば、日本の家庭料理を外国人に向けて、海外に届けられないかと考えたのです。

ただ、料理好きとはいえ実績や経験があるわけではなかったので、それから料理の勉強も始めました。

 

 

ほかにはないオリジナルの講座で、日本の料理を世界に紹介

 

 

 

--現在外国人向けの料理教室を中心に事業展開されていると思いますが、改めてご説明をお願い致します。

 

外国人の方に向けた料理教室等のカルチャー教室の経営と、カルチャー教室運営のための研修及び教育事業がメインです。各種イベント、セミナーの企画や運営、講師の紹介と派遣も行っています。また、和食認定講師の育成とフランチャイジーとしての指導も業務の一環です。
 

そのほか、メニューの開発やレシピの監修、イベント、食器類や調理用品の企画、出版やマーケティングリサーチ、コンサルティング業務なども行なっています。

 


--貴社の独自性や強みについてお伺いできますでしょうか。


110ものフランチャイジーとして活動している認定講師の存在が大きな強みです。英語が使えて、日本料理が教えられる講師が世界中にいるので、人数やプランを含めて、さまざまなニーズに応えることができます。また企業研修や料理を通した旅行ツアーなど多くの企業様(B to B)と提携しているのも強みの1つです。
 

2020年からはオンラインでの料理教室もスタートさせ、自宅から世界中の外国の方に料理を紹介しています。

 

 

--オンラインの料理教室で工夫していることはどのようなところでしょうか。

 

パソコンと携帯、デバイスを2つを使用することです。

 

携帯で手元をうつしパソコンで画面の切り替えがゲストとのコミュニケーションを取ってレッスンをします。言葉で誘導しながら、全員がついてこれるように、一人一人確認しながら進めていくのが大切です。

 

 

--現状の課題を聞かせていただけますか。

 

海外の旅行会社と提携し、外国のお客様を増やすことです。現在はオンラインで、今度はリアル教室を合わせて和食を多くの外国人に体験して頂きたいと考えています。

 

 

--旅行代理店とつながる施策はありますか。

 

グローバルなビジネス交流会に参加しています。交流会を通して、海外のお客様と繋がることで、BtoBを広げて行きたいと思っています。

 

 

--現状の集客に関してBtoB、BtoCそれぞれの観点からお伺いできますか。

 

BtoBに関してはホームページなどから企業様や自治体からのお問い合わせが多数あります。またビジネス交流会やイベント、セミナーなどからのご紹介もあります。
 

BtoC の認定講師の募集はSNSやイベント、セミナーで行います。「外国人・料理教室」のキーワードはSEOでトップに出ますから、そちらからアクセスしていただいている方も多い状況です。

 

 

美味しい日本の家庭料理、和食を世界に広める

 

 

--今後の中長期的な事業展望についてお伺いできますか。


美味しい日本の家庭料理・和食を世界に広げることです。

具体的な構想は3つあります。


1つ目は 海外和食認定講師の育成です。

海外に住んでいる日本人にとって“料理を教えること”は“現地の生活”に馴染む最も有効なツールです。日本でキャリアを手離して帯同した女性も多いので、キャリア構築にも活用して頂きたいと思っています。

 

2つ目がニュージーランドに進出することです。

わしょクック起業のきっかけになったNZに会社を設立します。ニュージーランドでのビザがおりたので、コロナウイルスが落ち着き次第進出していきたいです。予定としては2023年の後半が目標です。日本とニュージーランドの2拠点で展開していきます。

 

3つ目が包丁や厚焼き玉子調理器といった日本の調理器具を海外で販売することです。

日本の素晴らしい調理ツールを世界へ知らしめ、逆にニュージーランドの食材を日本に紹介したいと考えています。


 

--マッチングしたい企業像などはございますでしょうか。

 

海外の旅行会社や企業研修をしている会社と繋がりたいと考えています。具体的にはグローバル会社の外部研修、マネジメント研修などの機会をご紹介いただけると助かります。


 

--最後にProfessional Onlineを見ていただいている経営者、決裁者の方に向けてメッセージをいただけますか。
 

弊社は外国人向け料理教室としてはパイオニアです。同時に、世界中にフランチャイジーがあることを活かして、インバウンドなりアウトバウンドなり、グローバルに展開を考えている会社様はぜひご連絡いただきたいです。


また、海外に住んでいる日本人をサポートしている会社様や、社員の海外転勤の多い会社様もご紹介頂きたいと考えています。

 

 

--本日はどうもありがとうございました。

 

 

わしょクック株式会社

https://washocook.com/ja/tabicook/

 


Professional Onlineでは無料で経営者インタビューに掲載いただける方を募集しています。

お問い合わせフォームよりご連絡ください。

 

 

詳細の説明はこちら
SHARE
COPYLINK

プロフィール

わしょクック株式会社代表取締役社長

富永 紀子

会社情報

わしょクック株式会社