IT企業での人事経験と経営者であることを活かし、メンタル不調を感じたら気軽に頼れるサービスを

IT企業での人事経験と経営者であることを活かし、メンタル不調を感じたら気軽に頼れるサービスを

ベリテワークス株式会社 代表取締役 浅賀 桃子

カテゴリ: IT・情報通信、従業員数:

2022.02.15

浅賀 桃子(あさか・ももこ)

ベリテワークス株式会社 代表取締役

神奈川県出身。独立系SIerおよび大手ITコンサルティング会社にて人事関連業務を経験したのをきっかけに、人事の世界へ。社会保険労務士事務所にてさまざまな業種の企業の人事労務顧問業務に従事したのち、2014年5月にベリテワークス株式会社を設立。代表取締役を務めている。

 

 

仕事やプライベートの悩みがきっかけでメンタル不調になることは珍しいことではなく、だれにでも起こり得ることです。人事の経験があり、かつ経営者であるという経歴を活かして、企業や個人に対してカウンセリングサービスを提供しているベリテワークス株式会社 代表取締役の浅賀様にお話を伺いました。

 

 

第三者としてメンタル不調の方を支援したい

 

 

--本日はよろしくお願いします。早速ですが、浅賀さんが起業されたきっかけをお聞かせください。

 

独立系SIerやITコンサルティング会社にて長く人事を担当していました。その間、人事の立場として社員の方から話を聞くと、「評価されない」と悩み、メンタルの調子を崩される方が多いことに気がつきました。

 

そうした経験から、人事ではなく、企業や従業員から見た第三者としてメンタル不調の方をサポートしたいと考えるようになったのです。そのため、社会保険労務士事務所での人事労務顧問業務を経験したあと、2014年にベリテワークス株式会社を設立しました。

 

長時間労働が多いIT業界はメンタル不調になる方が多いのが実情です。弊社ではIT業界向けにカウンセリングを提供しつつ、社内にIT事業部があります。当事者としてIT業界の事情がわかっていることが弊社の特徴ですね。

 

社名は、フランス語で「本質」や「真実」といった意味を持つベリテと、英語で働くことを意味するワークスを組み合わせて名付けました。シンボルマークの四つ葉のクローバーには、一枚の葉ごとに「希望」「誠実」「愛情」「幸福」の4つの意味を持たせ、それらを組み合わせることによって楽しさや幸福を見つけられることを表しています。豊かな人生を歩めるサポートができる会社をやっていきたいという思いを込めました。

 

 

カウンセリング事業とIT事業のユニークな二本柱

 


 

--貴社のカウンセリング事業およびIT事業について、改めてご説明をお願いいたします。

 

メンタルヘルス・キャリアカウンセリングおよび関連サービスでは、IT企業を中心に、休職者または休職を予防するためのカウンセリング、面談、研修などに対応しています。

 

カウンセリングは、企業の福利厚生の一環として、従業員の中の希望者に対して実施するケースが大半です。その際は、カウンセリングを受けたということ自体を企業側に知られたくない人が多いと思いますので、あえて人事を通さずに従業員様ご自身でお申し込みいただく仕組みを採用しています。

 

また、個人の方からもホームページ経由でカウンセリングを受け付けています。最近は、テレワークの影響で雑談が減り、職場の人とコミュニケーションが取りづらいといった悩みが増えていますね。

 

もう一つの主力事業であるIT事業では、アメリカ発のMagento(マジェント)というシステムを使ったECサイト制作を多く手掛けています。シャープ株式会社など、これまでに大手企業の販売サイトを制作しました。

 

Magentoについては日本語の情報が少ないので、特化している会社として愚直にブログやイベントで情報発信を続けてきました。その結果が大手からの受注にもつながっています。

 

 

--貴社の独自性や強みについてお伺いできますでしょうか。

 

ITのシステム開発とカウンセリングの両方を事業としていることが弊社の独自性です。私自身も、経営者かつ人事出身という経験を活かしてカウンセリングをしています。現場のことも人事のことも踏まえてのアドバイスができるのは強みです。

 

特に人事の経験を通して、企業が求める人材像を相談者にフィードバックできることと、企業に対しても制度の改善案などが出せるのは、弊社ならではの強みだと考えています。

 

 

--貴社ではカウンセリングにスヌーピーを活用されるそうですが、内容をご説明いただけますか?

 

スヌーピーはアメリカで誕生した漫画(作品名は「ピーナッツ」)ですが、そのストーリーには精神科医に扮し他の登場人物から悩み相談を受けるキャラクター(ルーシー・ヴァン・ペルト)がいます。このことを利用して、漫画にも描かれるほどアメリカではカウンセリングを受けることがメジャーであること、気軽に相談に乗ってもらえる場所であることを説明します。

 

また、メンタル不調やカウンセリングを前面に出すと抵抗があるという方でも、スヌーピーの漫画に登場するセリフなどを題材にすると、研修などへ参加しやすくなることが多いのです。スヌーピーをきっかけに、より多くの方にストレス解消やメンタルヘルスに関心を持っていただきたいと考えています。

 

実際、これまでにカウンセリングや研修を受けた方からは「メンタルヘルスを身近に感じた」「自分自身をコントロールできるきっかけになった」などの声をいただきました。

 

 

--メンタル不調を感じている方や、身近にそういう方がいらっしゃる方へのメッセージをお願いいたします。

 

メンタル不調は誰にでも起こり得ることで、なったから悪いというものではありません。しかし、不調に早めに気づくことでメンタルヘルスを保つことができるでしょう。カウンセリングでも、問題にいかに早く対応するかがポイントです。いつも楽しめていることが楽しめない、いつもできていることが億劫になったなどが代表的なサインですね。

 

不調に対して自分自身で気づくのでも、周りが気づくのでも良いのですが、そのためには普段から自分や周りの人のことをきちんと見ていなければ少しの変化に気づけません。ここ最近はテレワークが中心で同僚や上司の様子を知るのが難しくなっているので、少しの時間でも声を聞くなど、お互いのちょっとした違いに気づける環境を作るよう心がけたいですね。

 

また、困ったことやしんどいことがあったときに相談することを、恥ずかしいなどとネガティブに思わないでいただきたいと思います。

 

 

流動的な環境に柔軟に合わせられる企業が生き残る

 

 

 

--今後の中長期的な事業展望についてお伺いできますか。

 

会社として影響力を持つためにはある程度の規模は必要だと考えていますが、具体的な数値目標は立てていません。コロナ禍の状況下では、流動的な環境に柔軟に合わせながら、できることをやれる企業が結局は生き残るのだと考えています。

 

たとえば、弊社では社員を大切にするため、2021年に和歌山県にサテライトオフィスを開設し、ワーケーション(ワーク(労働)とバケーション(休暇)を組み合わせた造語)を実施しました。パフォーマンスを発揮しやすい場を作り、社員の力を引き出すことが会社の成長にもつながるのではないでしょうか。

 

また、事業の面では、カウンセリングとITの2つの軸をうまく使った自社サービスを作りたいですね。カウンセラーはITスキルが高い人ばかりではないので、IT事業部とかけ合わせて何かシナジーを生み出せるのではないかと考えています。

 

 

--最後にProfessional Onlineを見ていただいている経営者、決裁者の方に向けてメッセージをいただけますか?

 

IT事業に関しては、弊社が得意としているMagentoは多言語多通貨の越境ECに強いという特徴があります。世界をターゲットにしている強いパッケージなので、国内で限界を感じており、海外にも販路を広げたい企業様はぜひお声がけください。大手から中小企業まで、業種問わずさまざまな実績がありますので、お気軽にご相談いただければと思います。

 

また、IT企業だけに限らず人材不足や離職率が高いなどの悩みを抱えていらっしゃる企業は少なくないのではないでしょうか。カウンセリング事業では、そのような悩みに対して、研修やカウンセリング、ストレスチェックなどの方法により、組織改善をサポートします。私自身がカウンセラーであると同時に経営者であり、人事の経験もあることから、会社全体を見てのサポートが可能です。

 

今は問題がないように見えたとしても、経営のリスクヘッジの観点からは社員のメンタルヘルスの問題は早めに対処することが大切です。予防の目的でも、ぜひお気軽に弊社のサービスをご利用ください。

 

最後に、私が執筆した書籍を紹介します。機会がございましたら、お手に取っていただけますと幸いです。

 

『IT技術者が病まない会社をつくる メンタルヘルス管理マニュアル』

こちらの書籍では、IT企業にメンタル不調が多い理由や改善方法などを解説しました。業種を問わず、経営者にも一般社員の方にも読んでいただきたい一冊です。

 

『図解 ライフデザインの教科書』

こちらの書籍では、40〜50代の会社員に向けて、自立のために必要なことをメンタルやお金の面から解説しました。ライフデザインについてこれから考えていきたいという方はぜひお読みいただければと思います。

 

 

--本日はどうもありがとうございました。

 

 

ベリテワークス株式会社

https://veriteworks.co.jp/

 

 

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