国内最大級のローカルMEOツールにより、選択肢と可能性の幅を拡大させたトライハッチが目指す高みとは。

国内最大級のローカルMEOツールにより、選択肢と可能性の幅を拡大させたトライハッチが目指す高みとは。

株式会社トライハッチ 代表取締役社長 武藤 尭行

カテゴリ: IT・情報通信、従業員数: 10〜49

2022.02.15

武藤 尭行(むとう・たかゆき)

株式会社トライハッチ 代表取締役

東京都東村山市出身。新卒でWebベンチャー(現マザーズ上場会社)に入社。SEOアカウントセールスとして2年間で150社以上のSEOプロジェクトに携わる。SEO営業部門の責任者になってからは事業運営やマーケティング、各種マネジメントも担当。その後ローカルビジネスに向けたマーケティングを行うために独立、トライハッチを創業する。現在はMEOチェキなどのサービスでシェアを拡大しつつMEO市場でのリーディングカンパニーを目指す。

新型コロナウィルスなどの影響により、飲食店をはじめとした数々の店舗で全体的に来店数が伸び悩んでいる近年。お客さんの流入を増やすために大手のみならず個人商店でも本格的なデジタルマーケティングを行うケースが増えてきました。そして、集客面で食べログなどのポータルサイトにこれまで頼ってきたユーザー達が注目しているのがGoogleマップの上位表示や検索対策です。今回はこのMEO対策において国内トップシェアのツールを開発・提供している株式会社トライハッチの武藤様にお話をお聞きしました。


 

Webベンチャー企業勤務を経てSEOのプロフェッショナルに。よりローカルなビジネスを実現するために起業へ

 

--本日はよろしくお願いします。早速ですが、武藤さんのこれまでのご経歴についてお聞かせください。


大学を卒業後、株式会社フリーセル(現在のブランディングテクノロジー株式会社)に入社し、SEO対策のスキルを磨きました。会社に在籍していた頃は500サイト以上のSEO対策や50以上のオウンドメディアの立ち上げに関わっていました。


キャリアとしては入社9ヵ月目で主任に、その半年後に課長代理、3年目にはマネージャーになり新規事業立ち上げを担当といった形で早い段階から役職に就かせて頂き、様々な経験を積むことができました。入社4年目にはSEO部門の責任者部長に昇格し、事業運営・マーケティング、新規サービス企画、マネジメントの各業務に一通り携われるようになりました。


そこから、25歳の時にローカルビジネスに特化したデジタルマーケティング会社を作りたいと思い、株式会社トライハッチを創業しました。


 

--起業したきっかけは何だったのでしょうか?


起業のきっかけは大きく分けると2つあります。

まず1つ目は大手のクライアントさんと違って、あまり広告の予算を割けないクライアントさん相手に本気で対応している会社が少なかったことです。例えば、大手のように月に数千万単位の予算で広告を出している所と比べると、月に数万円で広告出している所はあまり手厚いサポートを受けられていないなと感じていました。

当時SEO市場も狭くなってきている状態で、デジタルマーケティングにシフトしていない中小企業や個人商店のサポートにも力を入れたいと思ったため、起業して現在の事業に着手することにしました。


2つ目は、会社勤務時代に関わったクライアントさんが「武藤さんがやるなら出資するよ」って言ってくれたことです。元々フリーセル自体起業する人が多かった会社であり、自分も何かやりたいと考えていたため、出資の提案はその思いを後押ししてくれました。


 

--会社名の由来や企業理念についてお聞かせください。


会社名のトライは文字通り、挑戦という意味です。ハッチは創り出す、生み出すといった意味合いになります。トライハッチはそれらを組み合わせた造語です。


クライアントさん相手にデジタルマーケティングで結果を出したり、新たな価値を生み出していきたいと思い、この名前を付けました。


理念に関しては、お客さんに還元していくことを大事にしています。僕たちはクライアントさんがいて初めて利益が出るので、予算に対してプラスアルファの要素を加えた上でコミットしていく姿勢を取り続けたいと考えています。

 

国内2万5千件以上の導入率を誇るMEOツールで競合他社との優位性を獲得。Googleマップを利用したビジネス戦略とは

 

 

--現在デジタルマーケティング事業を中心に事業展開されていると思いますが、改めてご説明をお願い致します。


弊社ではデジタルマーケティング事業、SaaS事業、メディア事業を行っています。この内、MEO(ローカルSEO)対策や店舗の評判管理などには特に力を入れていて、MEOチェキをはじめとした各ツール・サービスを現在数多くの店舗でご利用頂いている状況です。


MEO対策というのは、例えば「中野 カフェ」のようなワードで検索した時に検索結果と共に出てくるGoogleマップで上位表示を目指すものになります。MEOチェキはこうした上位表示のための情報分析・管理を一元化できるツールです。


また、Google特有のアルゴリズムの解析にも役立ちます。MEOチェキは国内2万5千件以上の導入事例があるため、MEO対策という分野においてはトップのシェア率を誇るツールとなっています。


 

--MEOチェキを導入するメリットについてお聞かせください。


導入のメリットとしては、まずGoogleでビジネス情報を編集する際の負担を大きく軽減できることが挙げられます。このツールを導入することによりGoogleマップ上に記載されている複数の店舗の営業時間などを一括で編集することが可能です。


仮に100店舗の情報を変更する場合、通常ならば一つひとつの店舗のアカウントで作業しなければなりません。こうした情報の変更に10時間かかっていたことが、MEOチェキの導入により数分で作業を終えることが可能になります。


加えて、特定エリア内に範囲・ジャンルを絞って店舗の各ランキング順位をチェックすることも可能です。Googleマップでそのままチェックすると時間で順位が変動していきますが、MEOチェキを通せば安定したデータを算出できます。


また、MEOチェキは各店舗データを大量に取り入れているため、ツールを利用していただければ、どの部分を改善したら上位表示され実際の集客に繋がるのかを弊社の方から提案しやすくなります。



--MEOチェキ以外にはどのようなツールを開発・提供していますか?


その他に提供しているツールとしては星カクトくんがあります。こちらは口コミの管理や分析が行えるツールであり、Googleマップの口コミや予約ポータルサイトの口コミを一元管理できるのが特徴です。


ネガティブな口コミが書き込まれた時にアラートを出したり、フィルターを適用することでスタッフの対応や施設の口コミのみの抽出が行えます。他には、店舗側からユーザーに口コミを依頼しても書いてくれないことが多いため、ショートメッセ―ジやEメールを利用した口コミ依頼機能も付いています。


基本的には店舗さんがユーザーボイスを一定量集めて、本質的なお店の改善に役立てるためのツールとなっています。


 

--飲食店のオーナーにとっては非常に心強いサービスですね。貴社の独自性や強みについてもお伺いできますでしょうか?


MEOチェキのシステムに関しては特許を取得しているため、他企業が同じようなツールを作ろうとしてもできません。この点は競合相手に対して優位性を作れる弊社ならではのオリジナリティです。

ユーザーの声に合わせて、UIを適宜変えたりアップデートしたりなどをしているのも特徴で、機能性・導入における利便性でも他社と比較して優位性があると思います。


また、MEOチェキの次に国内導入数が多いMEOツール・サービスでも導入数は1万件くらいなので、2万5千件以上の導入数があり、シェアがトップという点に関しても強みと言えるかもしれません。これからデータ量を増やして他社の追随を許さないレベルになればオンリーワンなポジションを構築できるはずです。


そして、MEO対策業者でさえ半分以上が弊社のツールを使用している関係で、僕たちの元にはその分データが集まってきているのが現状です。そういった意味では他社のノウハウや順位状況をまとめたGoogleマイビジネスのデータを基盤として、最適なMEOを提供できる点が最大の強みだと思います。



30万店舗導入を目指しMEO市場No1企業としての地位確立へ。影響力を高める事で広範囲に新たな価値や選択肢を提案 


 

--今後の中長期的な事業展望についてお伺いできますか。


MEO市場でNo1と認識される存在になり、リーディングカンパニーとしての地位を確立したいです。具体的には2025年までに30万店舗へのMEOチェキ導入を目指し、100億円企業を創りたいと考えています。


Googleマップは店舗ビジネスのインフラではありますが、リソースやリテラシーの不足により運用できていない店舗さんはまだまだ存在します。そういったところにまで弊社のサポートが行き届くようにするには、僕たち自身が発展し影響力を持ったり市場に評価されないといけないと思っています。


ツールに関しては分析機能の強化や現状見せられていない部分におけるデータの可視化を目指したいです。例えばGoogleマイビジネス活用により売り上げが伸びた分のデータなどを利用者がチェックできるようにしたいと思っています。


また、店舗ビジネスにおけるMEOはデジタルマーケティングの1つの手段にしか過ぎないと思いますので、Instagram、Twitter、TikTokなど、多角化していく店舗ビジネスのデジタルマーケティングをテクノロジーで解決していくため、様々なチャネルに対応したプロダクトを開発し、提供することにより、最適なデジタルマーケティングで店舗ビジネスの集客増加に貢献できる体制を整えていきます。


 

--これからはどういったことが課題になりそうですか?


資本を持った競合相手とどのように競っていくのかが課題と言えるかもしれせん。


現在、同じようなツールやベンチマークをしている競合企業が15社あるのですが、その内の5社がVCなどからの資金調達をしている状態なんです。そして、残りの2社がGMOさんなど元々顧客基盤を持っている所と連携している形になっていて、自己資金で戦っているのが僕たちしかいない状況になっています。


僕たちとしては、そうした中でトップシェアを獲得できた事は自信に繋がっていますし、一人ひとりの生産性やパフォーマンスを上げれば、良いサービスが作れて、提供価値や提供先が増えていくという考えです。


基本的に資本に物を言わせて戦ってくるところを相手にしても負ける気はしません。ですが、根本的な戦い方自体が通常と違ってくると思うので、どのように対応していくのかを考える必要がありますので、色々と戦略の考案や実行のPDCAサイクルを回しています。


 

--MEO市場は今後どのような形になっていくと思いますか?


今は首都圏の店舗オーナーさんなら誰もがMEOを知っているような状態ですし、これからますますMEO関連サービスの需要が高まると思います。


デジタルインファクトさんからの調査データによると、MEO市場に関しては2025年あたりで現在の約3倍のマーケットにまで成長することが予測できているそうです。僕が起業した2018年頃ではMEOという言葉を知っている店舗オーナーさんはかなり限られていたので、そういったことを考えると市場が盛り上がってきているのを感じます。


 

--最後にProfessional Onlineを見ていただいている経営者、決裁者の方に向けてメッセージをいただけますか?


現在、Googleマップというサービスは個人商店やチェーン店にとって集客や店舗評価を高めるために欠かせない物となってきています。


ただし、前述したように複数の店舗を運営しているような場合、営業時間やビジネス情報の編集作業が店舗の数だけ多くなるため、人によっては導入の負担が気になってしまうかもしれません。


そんな時こそ、弊社のツールを是非使ってみてほしいです。導入することで情報の編集作業やツイッター、インスタグラムの発信が大変便利になりますし、サービスの運用代行といった形を取らせていただくことも可能です。

現状のGoogleマップを用いた集客に課題を感じていらっしゃる方は導入を検討してみてください。


後は課題の項目でも話したのですが、現在は競合他社が資本力を上げてきている状態です。それに対応する形で、僕たちもまずは100億円企業になり、その後、IPOを狙ったりエクイティを入れたりすることを視野に入れています。CVCさんやVCさんから声をかけていただくことはあるのですが、この記事を見て協力していただけそうな方がいましたら、是非お話をさせていただければと思います。


 

--本日はありがとうございました。


 

株式会社トライハッチ

https://tryhatch.co.jp/


 

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