「内装業界の常識」を覆すべく新事業に取り組み続ける スピードと多様性に溢れた会社、株式会社トラストワンとは。

「内装業界の常識」を覆すべく新事業に取り組み続ける スピードと多様性に溢れた会社、株式会社トラストワンとは。

株式会社トラストワン 代表取締役 雄太

カテゴリ: 不動産・建築、従業員数: 10〜49

2021.08.30




森 雄太(もり・ゆうた)

株式会社トラストワン 代表取締役

 

福島県出身。学生時代当時放送していたドラマの影響により、「建築家」という職業に惚れ込み、専門学校へ進学後、什器製造会社に入社。制作から納品まで全ての業務に従事しその後会社は家具製造のみでなく、内装工事にも事業拡大。しかし経営難から会社が倒産。当時の工場のメンバーと話し合い後押しされる形で、株式会社トラストワンを創業。現在は本社を東京へ移転し商業施設内環境設計や各種店舗の企画、設計から施工まで自社で一気通貫で行い、業務を拡大中。

 


 

建築業界は近年毎年17兆円以上が動く巨大市場です。一方で、人材不足、職人の高齢化、業界イメージの悪化、多重下請け構造の蔓延化などが課題とされています。2021年以降も続くと見込まれている「建設バブル」から地域のインフラ整備、働きから改革など考えるべきトピックの多い建設業界。そんな中、内装業界の常識を覆すべく新事業に挑戦し続けている株式会社トラストワン代表取締役の森様にお話をお伺いしました。

 

前職の会社が倒産、工場メンバーらとともに起業へ

--本日はよろしくお願いします。早速ですが、森さんのこれまでのキャリアや起業のきっかけをお聞かせください。

 

高校生時代、当時放送していたドラマの影響で「建築家」という職業に出会い、志すようになりました。その後は東京にある専門学校へ進学。卒業後は福島に本社を置く家具製造会社へ入社し、家具の制作業務から、運搬、納品など全行程に携わっていました。

会社は内装工事にも事業拡大し順調でしたが、いつの日か経営難となり会社は倒産。当時、営業担当が私だけでしたので、お客様とのお取引は全て私が担当していたんですね。そのような背景もあり、前職の工場メンバーらから神輿を担がれるような形で私が代表として会社を作ることとなり、現在の株式会社トラストワンの創業に至りました。
 

--周囲に後押しされる形で会社を創業することに至ったんですね。
社員として入社した当時から起業したいといったお考えはありましたか?
 

漠然としたイメージはありましたが、いつまでに起業するといったイメージは正直ありませんでしたね。しかし、やると決めたからには責任を持ち、スピード感を持って事業に取り組んでいくと決心しましたね。そこからはリーマンショックや東日本大震災の被災など様々な苦難がありましたが今日まで経営を続けられています。
 

--倒産にはじまりいくつもの困難を乗り越えられてきたんですね。
御社の主力事業や現在お取り組みされていることについてお伺いできますか?


創業時から家具の製作と内装工事業を中心に展開してきました。
現在も家具作りから内装工事の受注・デザインから実際の工事まで一気通貫して行っております。建築が長く残るのに対し、内装の仕事は回転が早いのが面白さですね。

一方で、内装工事業は企業間の差別化が難しく、従来より建設業界は価格競争状態に陥っています。施工費を安くすることは可能ではありますが、長期的な持続性に欠ける事業モデルとなってしまうので、現在は新しい取り組みを進めています。

 

 

既存の内装工事の枠組みを超えた製品作りとサービス展開

 

--長期的な視点で見た時に課題を感じ現在は新しいお取り組みをされているんですね。
具体的にどのようなお取組みをされているか聞かせて頂けますか。


弊社では昨年から「ミセカタ」というサービスを展開しています。
弊社は内装工事業を展開しているので、飲食店を中心としたテナントの解体工事情報をいち早く入手することができます。それはすなわち、新規出店が可能な「空きテナント情報」をいち早く入手できるということです。

その利点を活かし、「新規出店したい」というニーズを持つ企業様向けに空きテナント情報をご紹介させて頂いています。先程もお伝えした通り、内装工事業は他社との差別化が難しく、単なる内装工事としての提案では円滑にお取組みが進まないケースが多いです。

そこで弊社では「空きテナント情報」の提供に加えて、入居が決まった際の内装工事までを一気通貫して担当させて頂くという「空きテナント情報と内装工事」をパッケージ化した提案を開始しました。そうすることにより、従来ではお取組みが難しかったような大手企業様からも多数お問い合わせを頂き、現在では週に100件ほど「空きテナント情報」を企業様にご紹介させて頂いております。このように飲食店の入退去に一気通貫して対応できる企業は非常に少なく、これは弊社の強みでもありますね。

「ミセカタ」 https://misekata.net/open-support

 


-- 従来の内装工事に「空きテナント情報の提供」という新たな付加価値を設計されたのですね。その他、御社独自の強みがあれば教えて頂けますか。


その他ですと、飲食店向けに「スウトル」と呼ばれる空気清浄機能付きテーブルの開発を進めています。コロナウイルスの影響で飲食店など接客が伴う業態ではアクリル板やフィルムの設置が必須となり、それらが障壁となり会話が聞き取りづらかったり、心理的ストレスがかかったりなどの問題がありました。そこで、家具製造メーカーとして何か課題解決に貢献できないかと試行錯誤し、「空気清浄機能付きテーブル」を開発するに至りました。

当初は飲食店向けに開発を進めていましたが、より厳密で繊細な管理が求められる医療機関様や介護期間様からも多数引き合いを頂いています。

このような未曾有の時代だからこそ、社会的に必要とされる物を必要なタイミングで提供することに意義があると考えています。「スウトル」の開発についても、日夜自社の開発メンバーと製品についてディスカッションを行いながら急ピッチで開発を進め、結果的にわずか3ヶ月という短期間で販売開始までたどり着くことができました。


「スウトル」https://suutoru.trust-one.net/

 

--  現在の会社を経営されるうえで大切にされていることを教えて頂けますか。

 

今後内装工事業を盛り上げていくために若手人材の力が必要であり、そのために内装工事業含めた建設業界全体として労働環境の整備が必要不可欠であると考えています。「時間外労働の上限規制」が2020年4月に中小企業に適用されるなど、職場環境の改善を目的とする働き方改革が本格的に動き始めています。一方で、建設業界としては遅れを取っているのが実情であり、現状の労働環境では若手の優秀な人材は入りたがらないと思います。

労働環境整備にむけては、若手社員でも売ることができる製品と仕組み作りが必要不可欠だと考えています。会社として売るべき製品とその提供価値が明確化されていなければ、営業マンのキャラクターで売るという属人的な形となってしまい、キャリアの浅い若手には必然的に不利な構造になってしまいます。

若手社員でも活躍することができ、他業界と同等ないしはそれ以上の報酬を得られる土台を整備することにより、業界として、そして会社としても優秀な若手を採用していくことができると考えています。

 

内装工事業界のニュースタンダードを創る


--森さんの今後の事業展望についてお聞かせください。


まずは「飲食店×内装」をテーマとして、不動産事業に力を入れます。飲食店の新規出店を検討している個人や法人向けに、最適な空きテナントの選定を支援し、デザイン、設計から内装工事までを一気通貫して行い、それらをセットにして販売していきます。

また、世間一般的に使われている工法で在来工法と呼ばれる昔ながらの建築方法を
「ユニット化」し、工期短縮と予算2/3を実現することを目指しています。
これらが実現できれば、飲食店などの店舗の出店から退店、移転などを非常にスピーディーに実施可能となり、新たな飲食業態の実現が視野に入ります。

これらを足掛かりに中長期的に日本のみならず海外に展開できるサービスを作り、業界最大手、内装業と言えばトラストワンを呼ばれるような会社を作ることが最終的な目標です。

 

--ありがとうございます。最後にProfessional Onlineを見ていただいている経営者、決裁者の方に向けてメッセージをいただけますか?


今後さらに新規事業開発に注力していくので、第三者視点で新規事業全般に関するアドバイスを頂ける方がいらっしゃいましたら情報交換させて頂ければと思います。

また、1年間で開業される飲食店が6万店舗、そのうち4万店舗が個人による開業と言われている中で、弊社としては今後より多くの個人様の内装工事を担当させて頂きたいと考えているので、お力添えをさせて頂ける方はご連絡を頂けますと幸いです。
 


--本日はどうもありがとうございました。

 

株式会社トラストワン
 https://trust-one.net/


 

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