テクノロジーを駆使して、子育て中の全国のお母さんに自由を

テクノロジーを駆使して、子育て中の全国のお母さんに自由を

Trim株式会社 代表取締役社長 長谷川 裕介

カテゴリ: アプリ開発・システム開発、従業員数:

2021.11.30

長谷川 裕介(はせがわ・ゆうすけ)    

Trim株式会社 代表取締役社長

新卒で広告代理店に入社し10年間でクリエイティブディレクターやアカウントプランナー、コピーライターを経験後、医療系ベンチャーへ転職。CIOとして新規事業責任者を経験し、音声システムや電子カルテの制作、空いている病院を探せるアプリやストレスチェックアプリなど複数のアプリ開発を行った。その後、同社が展開していたサービスを買い取る形でTrim株式会社を設立、代表取締役に就任する。

SDGsにも掲げられているように、女性の活躍がますます重要になる現代、子育て中のお母さまを思ったさまざまなサービスが登場しています。今回は、授乳室を検索できるアプリを始め、3way授乳台などヘルスケア領域への展開も視野に入れているTrim株式会社の長谷川様にお話をお伺いしました。

 


母の他界を機により人の役に立つ仕事をするために起業へ



--本日はよろしくお願いします。早速ですが、長谷川さんが起業されたきっかけをお聞かせください。


新卒で入社した広告代理店に10年ほど勤め、クリエイティブディレクターやアカウントプランナー、コピーライターを経験しました。その後、医療系ベンチャーへ転職し、CIO兼新規事業責任者を経験し、音声システムや電子カルテの制作、空いている病院を探せるアプリやストレスチェックアプリなど複数のアプリ開発を行いました。


それらの業務のなかで「ベビ☆マ」という授乳室やおむつの交換ができる場所を調べられる地図アプリをサービスインしたのですが、途中で会社の方針が変わり、医療領域に注力することになったのです。しかし、その地図アプリ自体は好評でしたので、サービスをつぶしてしまうのはもったいないと感じていました。


また、広告代理店在籍中に母を亡くしたのを機に、より人の役に立つ仕事がしたいという思いを強くしていました。そこで、地図アプリのサービスを継続したく、私がそのサービスを買い取って、Trim株式会社を設立しました。Trimの由来はバランスをとって船が長座に進んでいくと言う意味からきており、母親に大きく偏っている子育ての負担を正しいバランスにしていきたいと思い、名付けました。


 

全国の母親の味方となり、お母さんの自由度を高めるmamaro

 


--現在、行われている事業展開について詳しくお聞かせください。


大きく3つの事業を展開しております。


mamaro

弊社のメインの事業です。mamaroというママも施設もうれしい授乳だけでなく、ベビーケアに使えるベビーケアルームを展開しております。

現在、300ほどの導入実績があり、8割ほどが商業施設、残りは体育館や神社や区役所に設置しています。大日本印刷様をはじめ、企業にも導入実績があります。これらはインバウンドでの獲得がメインです。


mamaro sofa

3つのことが一つでできることがコンセプトのソファです。授乳ソファとしてだけでなく、背もたれを倒すことにより、おむつ交換台に変換することもできます。さらに、お子さまの体重測定もできるのでスマホでそのデータを読み取れます。


mamaro lite

ユーザーのニーズが高い個室空間を叶えながらコンパクトで簡易にベビーケアルームをつくることができます。段ボール製、被災地などにすぐに持っていけます。

 

また、子育てに欠かせないアプリを自社で開発しています。従来の授乳室の検索アプリがベビーマップでしたが、それに機能を追加して赤ちゃんの身長をカメラで計測できるようにしたり、体重を図ったデータを取りためて、成長曲線を可視化するなど利便性を向上させました。


これらは設置している施設からレンタル形式として月額の料金をいただいており、お母さま方は無料でご利用いただけます。



--貴社の独自性や強みについてお伺いできますでしょうか。


いずれのサービスもソフトウェアとの連携が取れておりますので、マーケティングデータをオーナー様にお返しできることです。実際にどれくらい顧客満足度が上がっているのか、滞在時間はどれくらいなのか、売上はどれだけ伸びているのかというところまで見られるのが特徴です。ただベビーケアルームという場所を提供しているのではなく、テクノロジーを駆使できているのが強みだと思います。


 

テクノロジーを駆使し、収集したデータを使った新たなコンテンツを提供



--今後の中長期的な事業展望についてお伺いできますか。


弊社では事業を通してベビーケアルームという箱を作るだけではなく、子育てインフラを展開しているのだと自負しています。集めたデータを活用し、利用者にさまざまなコンテンツを提供していきたいですね。センサー類も非常に進化しているので、子供の心拍を測るなど、もっとセンチなデータを収集し、将来的には医療転用もできればと考えています。


ユーザー様から嬉しいお声をいただくことも多くなってきており、そのなかでも「もっとこうしたらいい」というお声も耳にすることもあります。私たちが何もしなくても自然発生的にそのような現象が起こっているのはありがたいことで、私たちにとってユーザー様は最大の宝です。


mamaroは現在新宿駅に設置されていますが、今後、他の在来線の駅に展開していきたいと思っております。お母さまの移動手段は車よりも電車が多いですが、残念ながらまだまだベビーカーでの移動は冷ややかな目で見られることも多いです。しかし、mamaroの総数が増えれば、世論は変わってくると思いますので、もっと普及できるよう尽力していきます。また、日本の玄関口である空港をはじめ、日本のインフラにさらに多く展開していけると、お母さんたちのお出かけ先での自由度が高まるのではないでしょうか。


これらを踏まえ、直近の目標としてmamaroを3年以内に3,000カ所まで増やしたいと考えています。現在、全国の授乳室の数は赤ちゃん100人に対して1人の割合しかないため、子育て中の親たちにとっては強い味方です。さらに、IoTを取り入れてベビーケアルームの進化も目指します。将来的には、センサーからわかる利用者のデータを病院や行政機関などと共有することで、親や子どもから体や心の相談、さらにはケアも遠隔でできる仕組みを考えています。

 

皆様がお出かけ先でトイレを探す時にマップアプリを開かないのは、そこにトイレがあるのが当たり前だからですが、弊社のサービスも当たり前にそこにあるというものにしていきたいと思います。


 

--最後にProfessional Onlineを見ていただいている経営者、決裁者の方に向けてメッセージをいただけますか?


女性に対してどう向き合うかを考えていただけると、いい世界が作れると思います。

女性活躍を各社で考えないといけない時代ですが、弊社はそういうところにベストソリューションを与えることができると思っていますので、何かお手伝いできることがございましたらお声かけください。


 

--本日はどうもありがとうございました。


 

Trim株式会社

https://www.trim-inc.com/

 

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長谷川 裕介

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