時間管理ツールで、リモートワーク下でも活発なコミュニケーションを可能にする

時間管理ツールで、リモートワーク下でも活発なコミュニケーションを可能にする

タイムクラウド株式会社 代表取締役 西小倉 宏信

カテゴリ: 広告・PR、従業員数:

2021.11.18

西小倉 宏信(にしこくら・ひろのぶ)

タイムクラウド株式会社 代表取締役社長

2007年、関西大学総合情報学部卒。卒業と同時に株式会社マインディアを設立(2014年に「ラフノート株式会社」に社名変更)。2015年、TimeCrowdの原型を企画開発するとともに、実際の稼働時間を見える化した「原価共有型受託開発」を開始。2017年にTimeCrowd事業をタイムクラウド株式会社として分社化し、代表取締役に就任。

 

 

コロナ禍で在宅勤務や複業など「新しい働き方」が加速する中、同僚の顔が見えない環境での業務の見える化は、マネジメント層にとってより難しい課題となりました。この課題を解決する時間管理ツール「TimeCrowd」を提供する、タイムクラウド株式会社の西小倉社長にお話を伺いました。

 


情報を蓄積して利用するためのツール作り


 

--本日はよろしくお願いいたします。早速ですが、西小倉様が起業されたきっかけや、TimeCrowd開発に至った経緯をお聞かせください。

 

2007年の大学卒業と同時に、タイムクラウド株式会社の前身となる株式会社マインディアを創業しました。起業のきっかけは、卒業論文でウィキペディアの研究をする中で、日本発のオンライン事典を作りたいと思ったことです。そこから約10年間、事典の開発を進めつつも、会社の収益源としては主にWebシステムの受託開発を行っていました。

 

TimeCrowd開発の大きなきっかけとなったのは2011年の東日本大震災です。ちょうど受託開発案件に追われてメンバーが疲弊してきていて、そこまでして事典を作りたかったのだろうか?と自分の中で疑問が出てきたタイミングでした。また、もっと働く人に寄り添いたい、という思いが強くなり、効率の良い働き方や生産性を上げるために「時間を記録する」TimeCrowdというコンセプトが生まれたのです。

データは残しておくだけではなく、5年、10年と貯めることで価値が出ると思っています。たとえば、効率が悪い作業をしていたとしても、それを記録すれば後から振り返ることで改善ができますよね。情報を蓄積して分析したり利用したりすることで、今より効率のよい活動ができるようになる、という点で事典と時間記録は共通する部分があるのかもしれません。



 

時間計測を切り口にしたコミュニケーションツール

 

--データを利用した生産性向上というテーマが共通項となったわけですね。では、TimeCrowdを中心とした事業について、改めてご説明をお願いいたします。


 TimeCrowdはタスクごとに時間を測れるツールです。ワンクリックで記録ができ、人ごと、時間ごと、タスクごとなどの切り口でレポートが自動生成されます。こういった作業記録についてはエクセルで管理する企業がとても多いのですが、エクセルを開いて一つずつのタスクや時間を入れるのはそれだけでも煩雑な作業です。TimeCrowdはシンプルさが評価され、累計2,000社以上にご利用いただいております。


また、コミュニケーションのきっかけとしても使えるツールであることが特徴です。たとえば、新入社員の研修で新人は何をどれくらいの時間でこなせばいいか理解しておらず、管理者側も新人が何をしているかは見えづらいため、結果としてタスクに無駄な時間をかけてしまっているというのはよくある問題です。

そこで、タスクと所要時間をTimeCrowdで見える化することによって、管理者側が「今どんな感じ?」と声がけしやすくなるためのツールとして使っていただくことを狙っています。コロナ禍で在宅勤務が増える中、リアルタイムにチームメンバーのスケジュール・タスク・活動状況が共有でき、チームの生産性を高めることにつながります。



--シンプルな操作でメンバーの状況を見える化できるのはいいですね。コロナ禍で引き合いが増えた理由としては他にどのようなものがあるのでしょうか?

 

リアルタイムでお互いが何をやってるのか見える、という部分が大きなポイントです。作業計画やタスクを管理するツールはいろいろありますが、業務が予定通り進まないことも多いですよね。「それ今やってるならこっちを先にお願い」といった、オフィスで顔を合わせて働いていた時には普通にできていた声かけがリモートでもできるようになります。


もともとは自社が受託開発をする中で、工数管理や生産性向上のため、また全国に散らばっている社員とリモートワークで「好きな場所で働ける生活」を可能にするために開発したツールでした。離れた場所どうしで働いているからこそ気軽に声がけできる環境は大事ですし、作業進捗確認という無駄な工数はツールで削減して、チームで考え試行錯誤するような創造的仕事のための「生きた時間」を増やすのに使っていただきたいです。


また、昨年からはコールセンターで使われる事例が増えました。在宅勤務のため、お客様に電話してつながらなかった後でセンター宛に折り返し連絡が来ても、同僚の状況がわからず転送がかけられないということが増えているそうです。ツールでリアルタイムの状況を見える化すれば、その場で転送をかけられるため機会損失を防げます。

他には、副業、複業、業務委託、在宅ワークなど「新しい働き方」が増え、月額制だと適正金額を決めづらい場合にタイムチャージが便利だから、と導入いただくことも多くなりました。



--どのような企業に導入されるケースが多いのでしょうか。


もともとタイムチャージに馴染みがあるソフトウェア開発会社や弁護士事務所、クリエイティブ系の企業様に多くご利用いただいております。また、最近増えてきたのは営業会社ですね。数百人規模の組織で、データドリブンで営業管理されている大手企業様などに導入していただいております。


CRMにはメールや電話などの活動履歴を記録することが大切ですが、どれくらい時間をかけたかという情報や、直接顧客対応している以外の活動記録は一般的には残りません。以前は、営業というと結果重視で過程は当人に任せっぱなしの企業も多かったのですが、最近は少数の優秀な営業担当者に頼った組織ではなく、飛び抜けた人がいなくても結果が出せる組織にシフトしようという流れがあります。

現状を把握し、どういう動きをすればどのような結果がでるかという解析が必要となるため、TimeCrowdをご利用いただく事例が増えています。特にSalesforceとの連携が好評ですね。



--貴社の独自性や強みについてお伺いできますでしょうか。

大きく二つあり、一つは機能がシンプルで使いやすいこと、もう一つは7年間改良し続けているため様々なツールと連携可能であることです。類似のプロジェクト管理ツールでは、チャットなど付随機能も網羅しようとするものが多い中、TimeCrowdは時間管理「しかしない」ことがポイントになっております。

TimeCrowdはタスクを入れるだけでスタートでき、使い始めるにあたって細かく設定や情報を入れるという面倒な手順がありません。企業規模が大きくなれば部署ごとに違うツールを使っているという状況もあるでしょうが、使い慣れたツールはそのまま残し、データ利用にあたって一番大切な時間情報だけは一元管理できるという利便性の高さが評価されております。

2021年11月からはプロジェクト管理ツールのAsanaと業務提携し、さらに時間の記録が簡単になる予定です。

 

知らずに消えてゆく時間を、生きた時間に変える



 

--事業を通して実現したい世界観や解決したい社会課題についてお聞かせいただけますか?

 

時間が有限である中で、時間管理ツールを提供することで、無駄な時間を減らすよりも「生きた時間を増やす」方向に貢献することを目指しています。一つの会社の中でも、勉強だったりお客様との時間だったり、それぞれのチームで大切な時間は違うと思います。TimeCrowdを使うことで、本当に大切なことにあてられる時間を増やしていただくことが我々の仕事です。

たとえるなら、TimeCrowdは家計簿アプリの時間版だと考えております。昔、主流だった紙の家計簿は面倒で続かないものでしたが、今はスマホで手軽に入力でき、データ連携で銀行などの情報が自動入力されたりと、もっと楽にお金と向き合えるようになりましたよね。

 

時間が無くて忙しいと言う人は、お金が無いと言う人と同じで向き合うべき問題が見えていないのです。自動で時間を記録し見返すことが可能になれば、仕事に取り組む時間をきちんと管理して作業効率を上げることもできます。それに、節約した時間を有効活用して、たとえば家族との時間を大切にする働き方もできるようになると思います。



--今後の中長期的な事業展望についてお伺いできますか。

全体の方向性としては、TimeCrowdと他社サービスの連携を増やしていきます。現在、提携を進めているのは、コールセンターなどで使われるIP電話「MiiTel」でかけた電話の時間を自動でTimeCrowdに反映できるようなシステム作りです。

既に実装済みの機能の一つが、Googleカレンダーの予定をSlackに流し、Slack上の操作のみでTimeCrowdに時間を記録することです。このように他のビジネスツールと連携を進めることで、今までツールとツールの間にこぼれ落ちていた時間も全て記録できるプラットフォームになることを目指しております。

そのためにはサービスのさらなる認知拡大が必要と感じます。在宅・副業・新しい働き方のマネジメントという課題の解決策にTimeCrowdがなりうるということをもっと発信していきたいです。

 


--最後にProfessional Onlineを見ていただいている経営者、決裁者の方に向けてメッセージをいただけますか?


我々は時間管理ツールを提供し続けている会社です。工数管理はもちろんのこと、社員のコンディション把握にもご利用いただけますし、在宅・時短・副業・独立など、いろいろな働き方がある中で、新しい働き方に対応する仕組みづくりを模索しております。TimeCrowdの導入だけに限らず、そういった仕組み作りにもご興味があればぜひお声がけいただきたいです。


 

--本日はありがとうございました。



Asanaと連携のプレスリリースは2021年11月に発表予定で期間限定キャンペーンを実施する予定です。


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