テクノロジーで点検業務を刷新。消防点検実施率を上げ安全に過ごせる建物を増やす。

テクノロジーで点検業務を刷新。消防点検実施率を上げ安全に過ごせる建物を増やす。

株式会社スマテン 代表取締役社長 都築啓一

カテゴリ: IT・情報通信、従業員数: 11〜30人

2022.02.22

都築 啓一 (つづき・けいいち)

株式会社スマテン 代表取締役

大学在学中に飲食店を開業。2011年の東日本大震災の復興支援をきっかけに、社会貢献への思いを抱き太陽光発電所の販売会社を設立し、営業会社や通信業界など複数社の代表を歴任。その後、防災に課題を感じ消防設備点検会社を設立。旧態依然の業界を変えるべく株式会社スマテンを設立し、インターネットサービスを活用した点検システムの運用などに取り組んでいる。
 

 

災害はいつ起きるか予測ができず、事前の備えが非常に重要です。しかし、日本の消防点検実施率は50%と2軒に1軒は点検が実施されていないという事実があります。点検業者・依頼者双方の点検業務が効率良く行える点検プラットフォームを提供し、点検業務を支援する、株式会社スマテン代表取締役の都築様にお話を伺いました。

 

 

旧態依然の業界をテクノロジーで変えるべく起業

 

 

 

--本日はよろしくお願いします。早速ですが、都築さんの起業のきっかけをお聞かせください。

 

元々は大学在学中に名古屋市で飲食店を立ち上げて経営をしていました。東日本大震災でボランティアを行う中で、防災事業であったり社会貢献できたらなという思いが生まれたため飲食店を譲渡し、太陽光の自然エネルギーを普及していく流れがあったので太陽光発電所の販売をやってました。

 

ただ、業界的に将来はどうなるかわからないこともあり、そのタイミングで消防設備の会社を立ち上げました。業界に参入してみたものの旧態依然の業界なこともあり、そこをテクノロジーで変えていけないかという思いもありました。 

 

 

--元々社長になりたいという思いをお持ちだったのですか。 

 

昔からあったわけではないのですが、性格的に負けず嫌いなところがあるので、勉強やスポーツがある程度できても中途半端だなと感じていました。理系の大学に入学したのですが、入学して1週間でこのフィールドで戦うのは僕には難しいだろうなと感じました。

 

ただ、折角大学に入ったので好きなこと見つけてからやめないとなと思い、バックパッカーでアジアを旅してる中で、最初は仲間で集まれるような隠れ家のようなところを作りたいという思いから飲食店を開業しました。

 

 

「スマテンBASE」「スマテンUP」2つサービスで点検業務を効率化


 

--現在事業概要について、改めてご説明をお願い致します。

 

元々消防点検のプラットフォーム事業からスタートして事業領域を拡大し、現在は法令点検のプラットフォーム事業という形で運営をしております。法令点検と言いますと、いろいろあるのですが、いわゆる建物に付いている設備点検のプラットフォーム事業を行っています。消防点検であれば年に2回点検をしなければいけないという義務がありますし、その他の点検も法律で決められていて、点検をして報告をする義務があります。

 

弊社では「スマテンBASE」と「スマテンUP」という2つサービスを提供しています。スマテンBASEは建物のオーナーさんや事業会社さん向けのwebツールで、法令点検がどういったステータスにあるのかを可視化できるようになっています。

従来は点検状況をエクセルで管理し報告書は書庫などでバラバラに管理していたものも、この店舗は点検が完了しているといったことがスマテンBASEひとつで分かるようになっています。他にも点検が終わった後に改修工事が発生するケースが30%ぐらいありますが、見積もりなどもすべてweb上で可視化して管理できます。

 

スマテンUPは点検業者さんに使っていただくアプリケーションになっています。従来、現場で点検する際は火災報知器を鳴らしたり、消化器をチェックしたりして、現場でメモ書きしたものを持ち帰りエクセルやソフトで報告書を作成するという形でした。その点、スマテンUPではアプリケーションに必要なことを打ち込むだけで、自動的に簡単に報告書が作成できます。

 

ビジネスモデルとしましては、建物オーナーさんや多店舗展開している飲食店など点検が必要な店舗の所有や管理をされている企業様と契約をさせていただき、窓口を弊社が担い、登録している点検業者にお仕事振っていくという形です。

 

 

--スマテンBASEの点検業務を行う有資格者の方は、御社の社員の方になるのですか。

 

自社の社員はおらず、我々のパートナーという形で点検してもらっています。よく多重下請け構造になりやすいことが問題としてありますが、依頼する方からすると基本的に管理する会社が一つの方が便利だと思います。そこを窓口一括で受けさせてもらって、分離発注しているところは他とは違うところだと思います。

 

 

--貴社の独自性や強みについてお伺いできますでしょうか。

 

この業界で我々のようなシステム提供している会社は今のところも現れていないので、web上ですべての管理ができるのは強みですね。基本的に何かしていただくというよりは、ステータスが流れていく形になっているので、見ていただいて一元管理ができるというのが1つの強みです。

 

弊社では全国各所でパートナーと契約しており、現場の移動距離を極力少なくしたスマテン独自のルート策定をすることで全国展開を実現しています。多重下請け構造があるので、コスト的な部分で言うと、建物に近い点検業者をいかにアサインできるか、かつ点検業者の一日の稼働率を最大限まで上げれるかという点もあります。

設備士はたくさん点検できた方が一日の収益があがるというところで、最も効率的な形を実現させるように取り組んでいます。点検業者さんの収益のupと依頼主の方のコストダウンを両方実現させていくところが強みです。 

 

スマテンUPでいうと、生産性をあげていくということでしょうか。点検以外に必要な報告書の作成を簡単にできるようにすることで、実際の1件当たりの収益アップを実現しています。

 

 

--現状の課題であったり、今後こういう会社と協業していきたというお考えはありますか。

 

現在基本的にはダイレクトセールスを中心にテレアポでの開拓をしています。獲得はできるのですが、消防点検や法令点検は日常的に課題が顕在化しているわけでない分、スムーズに進めるためにも、建物オーナーをやっている事業会社や管理者をクライアントとして持たれている企業様などとアライアンスを組んでいきたいと考えています。

実際に今電力会社や賃貸保証の会社などと組ませていただいてるのですが、今後も強めていきたいです。

 

 

法令点検に止まらず日常的に顕在化しない幅広い分野での事業展開を目指す

 


 

--今後の中長期的な事業展望についてお伺いできますか。

 

今プラットフォームとして建物オーナーさんや店舗・点検業者さんを増やしていくことを一番に考えています。現状スマテンUPが我々の案件にしか対応しておらず、登録していただいている点検業者さんも我々の点検以外は従来の方法でやっていただいている形なので、将来的にはスマテンUPをSaaSで販売していきたいと思っています。

 

また、消防業者さんは少数精鋭の会社様が多く、スケールメリットのある形での仕入れがなかなか出来てないので、我々がメーカーから仕入れをして業者さんに卸ていくプラットフォーム事業も将来的にできるかなと考えています。 

 

建物オーナーや管理側でいくと、スマテンBASEも我々の点検を発注していただく方しか使えない形になってますので、点検業者は変えれないけどスマテンBASEを使って管理をしたい方向けに、SaaSでのシステム提供を視野に入れています。あとは、その都度しか発生しない工事は業者さんを調べるのも大変ですし、全国的にどこが安いのか把握できないこともあると思うので、法令点検以外に普段はなかなか出てこない工事や火災点検などいろんな方向に展開することも考えています。

 

 

--ありがとうございます。最後にProfessional Onlineを見ていただいている経営者、決裁者の方に向けてメッセージをいただけますか?

 

弊社は「全ての建物に安全な安心を」というビジョンを掲げています。実は日本の消防点検実施率は50%しかなくて、住居に関しても点検がされていないケースがものすごくあるのです。それはすごく危険であり、万が一火災が起きた際に気づかずに亡くなってしまうということは避けたいところなので、消防点検実施率を100%に近づけることが弊社のミッションです。

 

当然、不動産業界などとアライアンスを組みたいというのもあるのですが、まずは現状として課題があることを知っていただきたいです。マーケティングを得意とされている方と繋がれることができたらいいなと考えています。

 

 

--本日はどうもありがとうございました。

 

 

株式会社スマテン

https://corp.sumaten.co

 


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