菊地 将(きくち・しょう)
株式会社Solferiona(ソルフェリオーナ) 代表取締役
1992年2月4日横浜生まれ。 2年間の浪人生活を経て成蹊大学へ進学。同大学4回生在籍中の2016年、内定先企業の倒産により起業を決意。東京都大田区で株式会社Solferiona(ソルフェリオーナ)を創業する。SEOの知識をいかした風評被害対策事業をメインに、現在では人材支援、不動産仲介なども手がける。趣味はジム・トレーニング、APEXゲーム。週に1回はサウナへ通う。
WEBを使った情報発信が当たり前となったいま、ネガティブイメージの風評に頭を悩ませている企業や団体は少なくありません。根拠のないところから発生し、瞬く間に拡散するので、時には業務に甚大な被害を与えます。こうした状況の中、風評被害対策事業をメインに成長を続けているのが、株式会社Solferiona(ソルフェリオーナ) です。同社の事業や経営ポリシーについて代表取締役の菊地様にお話をお伺いしました。
数字を出すためにひたすら電話営業を続けた日々
--本日はよろしくお願いします。早速ですが、菊地さんが起業されたきっかけをお聞かせください。
株式会社Solferionaを創業したのは大学4年在籍時の2016年1月です。当時は大手企業を志望して新卒の就職活動をしていましたが、なかなか内定をもらえず、企業規模を小さくし、知名度を徐々に落としていく中で、最終的にとある人気メーカーのベンチャー企業に内定を頂きました。しかし、内定承諾をした数ヶ月後にその企業が潰れてしまいました。自分の場合2年間浪人して大学に入ったため、就職浪人をすると新卒ではなくなってしまうことで条件も悪くなるのではないかと考えた結果、自分で会社をやろうと決心したことがきっかけとなり、現在の株式会社Solferionaの設立に至りました。
--風評被害対策事業をやろうと考えたのは、どのようなきっかけからですか。
風評被害対策事業をやることにこだわっていたわけではなく、「できるから」というのがシンプルですが一番の理由です。風評事業対策はSEOの技術を元に行なうシーンがあるのですが、SEO対策は自分自身経験があり、また、中学生時代にガラケーでのブログサイトやホームページ運営を少しかじっていたため、当時の経験を活かすことができると考えました。
--起業当初はどのような取り組みをされたのですか。
起業当初は電話営業に力を注いでいました。本当はサービスのLP(ランディングページ)やカッコいいデザイン、営業ツールなどを使いたかったのですが、、、まずは初月に数字を出さないといきなり赤字になってしまうという状態だったので、いかに早く数字を出せるかということが最優先でした。いくらこだわって作っていても利益が出なければ半年後には会社はなくなってしまうと考えると、電話営業しか方法がありませんでした。ネガティブな情報が出ている会社を自分たちで調べて「これ、消しませんか?」とひたすら電話をかけました。
--設立から約5年経過し、創業当時と比べて気持ちの変化はありますか。
当時の自分が今の状況を見ても、あまり驚くことはないと思います。ただ、会社の規模はもう少し大きくなっていると予想していたかもしれません。私はもう少しで30歳になりますが、設立当時には30歳をひとつの区切りと考えていました。漫画の世界でも、30歳のキャラクターはめちゃくちゃカッコいいか、めちゃくちゃダサいかのどちらかじゃないですか(笑)。友達とも「将来どうなるんだろうね」とよく話していました。とはいえ仕事については、マネジメント層に入り、仕事ができる人間、そして人に影響を与えられる人間になりたいという理想像を常に持っていました。現在の自分の姿は、自分が思い描いていた理想からすごく遠くはないですが、100%達成できたわけではないと思っています。ただ、歳を重ねるごとに理想像に近づくことはできたので、ギリギリ合格点といったところでしょうか。
圧倒的な行動量をいかして成長を実現していく
--貴社の事業概要をご説明いただけますでしょうか。
現在、3つの事業を展開しています。
1、風評事業対策
風評被害対策事業は設立以来、当社がメインサービスとして展開してきた事業です。全国エリアを対象に、ネットで企業の社名を検索した際に出てくるネガティブなサジェストやサイトを消すことで企業の正しい評判を打ち出していくためのサービスです。当社は代理店ではなく、風評被害対策の数少ないメーカーとして業界をリードするべく様々な施策を提供しています。風評被害対策のリーディングカンパニーとして、「風評被害ナビ」という自社メディアの運用も行い、企業へ風評リスクの注意喚起を行っております。
2、人材事業
求人代理店と人材紹介を手がけています。風評被害対策事業に取り組んでいると、人事関係や経営層の方とお話をする機会が多くあるのですが、その中で採用ニーズがあるのではないかと感じたことがきっかけです。人材紹介においては「HeRo」という自社サービスを立ち上げ、企業にとって救世主となるような人材のご紹介をさせていただいております。
3、不動産事業
子会社で不動産免許を取得し、個人向けにはSUUMOの加盟店として港区・中央区・千代田区エリアを中心に賃貸マンション・アパートのご案内をしております。法人向けにはオフィス仲介を行っております。企業や人が成長し新たな場所が必要となった時にサポートできる不動産事業を目指しています。
--貴社の強みや特徴ついてお伺いできますでしょうか。
強みは、スピードと営業力とコミット力です。この3つを支える価値観として9つのこだわりを社内で共有しています。スピードや営業力はそのままの意味なのですが、コミット力に関しては「行動量を決定したらとりあえず2倍にする」という項目があります。未経験領域でチャレンジすることが多いのでいかに行動量を増やすことはmustになります。この価値観からぶれることなく実践していくので、全従業員がこの強みを持っています。
--取引を広げていきたい業種はありますか。
不動産仲介で賃貸契約が成立したときに、引っ越し、ネット回線や保険、ウォーターサーバーといった様々な副商材などをまとめて対応していく予定です。その中で、副商材に関して請け負っていただける業者さんと一緒にやって事業を拡げていければと考えています。
当社の場合、賃貸に関してあまりよく分からないままスタートしているので、賃貸仲介の会社と組んで利益を出したいが、後発のため入り込むことが出来ていない業者さんとは相性がいいと思います。さらに、少し先のことについて言えば、オフィス物件を仲介した後の内装のデザインについても対応できるようになりたいと考えています。
お互いを伸ばせる人と未来を本気で考える
--今後の中長期的な事業展望についてお伺いできますか。
昨年、会社を拡大するためのビジョンマップの作成を開始し、3つの大きな目標を設定しました。
1.都心の300平米メートル以上のワンフロアオフィスに移転する
2.毎年新卒採用を行い、「いきなり役員を目指す」をテーマに若年層がチャレンジできる会社であり続ける
3.成長企業を支えるサービスを提供する会社になる
という3つです。
ビジョンマップの策定から現時点で1年弱経過しているので、あと2年少しで達成したいと考えています。
こうした自分たちの目標や取り組みをいかして、風評被害対策事業をはじめとしたWEB全般のサービス、人材事業、不動産仲介という3つの軸をしっかりと確立させていきたいです。さらに、それらの軸に加えて、伸びている企業をさらに成長させるためのコンサルティング、説得力のある提案を自社できちんと提供できる会社を目指しています。
--目標達成のために現時点でどのような課題がありますか。
自社の人材採用が一番の課題であると感じています。人員不足であるため、アイディアを豊富に出すことができないということが現在の悩みです。採用に関しては、新卒入社で役員を目指す人が欲しいですね。ビジョンマップにもあるように、会社や業務は自己実現の手段の1つだと考えているため、我々の理念に共感することができ、業種や職種にこだわりなく何でもチャレンジする人が理想です。
--最後にProfessional Onlineを見ていただいている経営者、決裁者の方に向けてメッセージをいただけますか?
「顧客期待度を最大化する。次の100年を作る組織」を当社のビジョンとして掲げています。私たちはこのビジョンを、建前のカッコいい言葉やきれいな言葉とは捉えておらず、顧客満足度を超えることができるようなレベルで良いものを提供して、「あの人たちは次に何をするんだ?」と期待されるような会社になろうと考えています。そのため、新しいメンバーを増やして規模もどんどん拡大していきますが、何かを売ろうということに重きを置いていません。むしろ、年齢は問わないのでお互いを一緒に伸ばしていける人、次の100年を真剣に考えていく人たちと本気で関わっていきたいと思います。
--本日はどうもありがとうございました。
株式会社Solferiona
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