吉岡 誠司 様
株式会社アールストーン 代表取締役
大学卒業後は大手呉服メーカーに就職。ショップスタッフおよびマネージャーとして経験を積み、人材紹介ビジネスへ転身。コンサルタントとして実績を残した後、横浜支店を立ち上げ軌道に乗せ、東京に戻り、部長、執行役員を経験。2011年4月JAC internationalを子会社として立ち上げ代表取締役に就任。外国人staff中心に同社を外資系、MNC企業への転職市場にてNo.1を目指し展開。2019年1月、株式会社アールストーンの代表取締役に就任。
近年では「より良い条件の仕事を探すため」転職を考える人が増加しています。人材紹介市場は2009年以降、景気回復の影響や人材紹介サービスの認知度の高まりを受け、成長を続けています。競争が激化する人材紹介市場において、IT・WEB・ゲーム業界のエンジニア、クリエイターに特化した転職支援サービスを展開する株式会社アールストーン代表取締役の吉岡様にお話をお伺いしました。
外資の人材紹介会社に張り合うべく子会社設立、その後アールストーン参画に至るまで
--本日はよろしくお願いします。早速ですが、吉岡さんが人材紹介というビジネスをご選択された理由をお聞かせください。
正直なところ、当初は絶対に人材紹介に携わりたいという思いは強くありませんでした。当時は人材紹介というビジネスそのものが世の中に普及しておらず、まだJACも社員数20〜30人という時代でした。
前職からの転職を検討していた際に、改めて自身の適正を見つめ直した結果、サービス業、その中でも特に人材紹介がより自身の個性を活かせる仕事だと考え入社を決めました。当時のJACの社長の人間性の魅力も意思決定を後押しした要因でした。
--ありがとうございます。JAC入社後はどういったキャリアを歩まれたのですか?
入社後1年半は専任コンサルタントとして業務に従事しました。
そこで好調に実績を残したことで、2001年に横浜支店を出すタイミングで支店長に抜擢され、支店準備室立ち上げを行うことになりました。当時は人材紹介事業と同時に派遣事業も行っており、総勢6人のメンバーだったので、自らもプレイングマネージャーとして業務を行っていました。
この当時JACは急拡大の時期であったことから、その後、2004年に東京本社に戻り、営業部長として複数の事業部を統括する事になりました。
--ありがとうございます。その後、外資系企業向けのJAC internationalの立ち上げからアールストーンへの参画に至るまでの経緯についてお聞かせください。
2009年に外資の人材紹介会社が台頭し、外国人がコンサルタントとして外資企業に案件受注をするようになりました。
その流れを受け、外資系に強みを持っていたJACも外国人チームを作る運びとなり、私自身が2011年4月JAC internationalを子会社として立ち上げ代表取締役に就任しました。コンサルタントのうち、9割を外国人メンバーが占めていたため、外資企業の外国人経営層に対して直接アプローチをする営業を拡販し大きく展開することが出来ました。
そこから4年間代表取締役として従事し、2014年末に退職することとなりました。理由としては、自身がいなくても回るほどに営業の体制が構築出来ていたこと、自身も新たなことに挑戦したいという想いを抱いていたことが挙げられます。
その後、2年間フリーランスとして数社の外部アドバイザーを兼任した後自ら会社を立ち上げ軌道にのせ、ご縁があって2019年1月に株式会社アールストーンの代表取締役に就任しました。
両面でコンサルティングするからこそ、提供できる価値がある
--IT・WEB・ゲーム業界に特化した人材紹介事業を展開されていますが、その中で特に重視している事はありますか。
最も重視している事は両面でのコンサルティングですね。
人材紹介はどこの領域であってもやるべきことは同じだと考えています。外資系のトップアプローチをしていた時はそこで使うツールが英語であっただけで、やるべきことは変わりません。最も重要なのは求職者とクライアントを一気通貫で結び、それぞれの一番ニーズの高い状況を繋ぎ合わせるということです。
分業型のコンサルティングも経験しましたが、やはり私はどこの領域でどういうことをやろうとも、人材紹介は両面でコンサルティングするからこそ提供できる価値があると考えています。
--なるほど。両面でコンサルティングを行う事で、どのようなメリットがあるかについても詳しくお聞かせください。
クライアントにとってのメリットは、通常クライアントが1次面接でやるような企業風土とのマッチングをアールストーンでスクリーニングをして、絞り込む手間を省くことができる点です。一次面接の役割をアールストーンで担っており、それほどクライアントとの信頼関係を構築することが出来ています。
求職者にとってのメリットは、会社のポジティブな面を理解出来ると共に課題点も認識した上でパートナーとして将来のキャリアも一緒に考え、正しい意思決定が出来る点です。世の中にある求人票は会社の良い側面のみが掲載されており、求職者に正しい情報が届いていない事が多々あります。アールストーンでは前述のように、会社についてのポジティブ面だけでなく、正直な課題についてもお伝えし、求職者の意思決定を支援しております。
--大きい企業だと分業が進んでいく中、両面での方針というのは他社とは違うところですね。どのような教育体制があるのでしょうか?
経験をもとに成長していくOJT中心の教育体制です。
トレーニングプログラムも用意していますが、両面のコンサルティングを行うためには、現場での体験が非常に重要だと考えております。そのため、トレーニングはOJTとOFFJTを織り交ぜて行っております。
海外人材の活用を手掛け、IT・Web領域の人材紹介トップを目指す
--今後の事業展望についてお伺いできますか?
大きな事業展望としては、IT、Web業界におけるエンジニア、クリエーターの人材紹介でトップを取ることです。
50~60億円程度の売上をあげることが出来れば、この領域においてはNo.1を取る事が出来ると予想しております。そのために、クライアントも求職者もリファラルを中心として回していく事業スタイルを確立したいと思っています。
また、フリーランス時代の経験からベトナムにリレーションを持っています。近年、ITエンジニアとベトナムの親和性が高いことから、ベトナムともルートを確立して海外人材の活用をいち早く手掛けられたらと思っています。エグゼクティブやフリーランスへのアセスメントについても、時期を見て事業展開を考えている段階です。
--最後に、Professional Onlineを見ていただいている経営者、決裁者の方に向けてメッセージをいただけますか?
沢山の決裁者の方々が掲載されていると思いますので、様々な知恵を拝借させていただくとともに、一緒に何かできることがあれば協力して行いたいと思っています。
アールストーンの事業課題は集客です。どのように我々が求めるエンジニア・クリエイターを効率的に集められるかについては、アライアンスを含めた事業展開を模索している最中ですので、ご検討いただけますと幸いです。また、我々のクライアント様になって頂ける企業様も随時探しております。数ではなく質に拘った人材紹介会社をお探しの企業様がおりましたらお気軽にお問い合わせください。
--本日はどうもありがとうございました。
株式会社アールストーン
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