山口義徳 (やまぐち・よしのり)
株式会社リアルクロス 代表取締役社長
大阪市浪速区出身。大手金融機関や広告代理店、インターネットメディア企業などの勤務を経て、2016年4月東京にて株式会社リアルクロス設立、代表取締役社長に就任。2017年1月には株式会社リアルクロスの子会社として株式会社ラックルを東京に設立、代表取締役社長に就任し現在に至る。
タレントのキャスティングは大手広告代理店の専売特許で、多額の予算が必要となるイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか。しかし、実際はキャスティングを事業として行っている企業は多く、方法によっては比較的安価でのキャスティングが可能です。そのような中、キャスティングからPRまで一気通貫で手掛ける株式会社リアルクロス代表取締役社長の山口様にお話を伺いました。
インターネット×リアルでの集客支援をテーマに起業
--本日はよろしくお願いします。早速ですが、山口さんが起業されたきっかけをお聞かせください。
高校卒業と同時に大手金融機関に就職し、その後、広告代理店や家電販売店、写真関係の会社など多種多様な企業に勤務しました。さまざまな企業に転職したことで、業界・業種によってビジネスの仕組みが異なるということを学べたと感じています。
株式会社リアルクロスを創立する前はインターネットメディア企業に勤めていました。当初はハローワークから入社し一社員として働いていたのですが、入社から3年8ヶ月で代表取締役社長に就任します。就任1年目で売上2.5倍、利益3倍を達成し、ネット広告部門や書籍部門を黒字化しました。代表取締役社長を辞めるころには、就任時より売上を4倍に増やしていましたね。
--前職で代表取締役社長に就任し、事業を成功に導けた理由は何だと思いますか。
入社当時、社員は私より若く管理職経験がない者が多い状況でした。そのため、ある程度キャリアを積み経験があったことで頼りにされていたと感じています。また、さまざまな企業で経験を積んできたので、会社の体制に違和感を感じる部分もありました。生意気にも入社3日目で当時の代表取締役社長に意見していましたね。
今まで勤務してきた会社の中で倒産も経験していますし、生産性がある仕事をして会社の売上に貢献したいと思っていました。私を支持する人もいましたし、もちろん反発する人もいました。厳しい仕事のあり方だったかもしれないですが、会社の売上のためだと思って自分のやり方を信じました。そうすることで徐々に信頼を得られたと感じています。
--株式会社リアルクロスを創立した経緯についてお伺いできますか。
インターネットで集客を行っている企業はあってもリアルの集客支援を行っている企業がなかったので、自分で起業しようと考えました。2016年当時はネットとリアルの融合が叫ばれている時期だったという背景もあります。
前職の経験でインターネットで集客するノウハウは持っていたので、「ネット×リアルでの集客支援」をテーマに株式会社リアルクロスを創立しました。
芸能人のキャスティングに留まらずPRまで行えることが強み
--現在展開されている事業について、あらためてご説明をお願いします。
弊社の事業は主に7つです。
- 広告代理事業・プロモーション企画運営・マーケティング支援
- 著名人・有名人・タレントキャスティング・イベント企画運営
- メディア運営・イベント開催
- 企業コンサルティング・業務支援
- WEB制作・システム開発
- 編集出版事業
大物芸能人のキャスティングやタレントと企業のコラボ企画、「バズる」ネットマーケティングを得意としています。
弊社がなぜタレントをキャスティングできるのかというと、前職で同様の経験があるからです。芸能事務所とのつながりがない一般の企業が芸能人を起用することは難しいと思います。しかし、私は前職から芸能事務所とのつながりがあったので、大物芸能人もキャスティングすることができているのです。
最近ではタレントがテレビからインターネットへ流れてきていますね。コロナ禍で芸能界も仕事が減っているので、芸能事務所側から弊社へキャスティングのお問い合わせをいただくことが増えています。
--貴社の独自性や強みについてお伺いできますでしょうか。
キャスティングだけでなくPRによって拡散させることまで支援できる点です。キャスティングを行う競合他社は数多くありますが、キャスティングをして終わりというケースが多いです。しかし、弊社の場合はSNSでバズるノウハウを提供しており、宣伝・PRの部分まで支援できます。
また、弊社では2021年1月から「HiRTo(ヒルト)」というWebメディアを運営しています。HiRToはヒーローを目指す次世代の人々をプッシュするメディアで、これからブレイクが期待される方や、追いかけたくなる「ヒーロー」に関する最新の情報を発信しています。
HiRToをはじめた理由は、タレントのキャスティングだけではつまらないと感じたためです。
起用する企業側としてもキャスティングしたタレントを拡散させたいですよね。メディアを持つことでキャスティングしたタレントが世に知られれば、ネットマーケティングにつなげることもできます。また、芸能事務所側を支援することにもつながると思います。このメディアを利用すれば、芸能事務所はこれからプッシュしていきたい人材を売り出すことが可能です。
--どのような経緯でクライアントからの依頼があるのでしょうか?
キャスティングをしたい企業、芸能事務所、どちらもWeb経由での問い合わせが多いです。それは、弊社がSEO対策を得意としていて、「タレントキャスティング」というキーワードで検索上位に弊社のWebサイトが上がってくるようにしているためです。前職で培ったインターネット集客のノウハウが活かされているのだと感じています。
芸能人のキャスティングというと大手広告代理店にしか依頼できないと思っていらっしゃる方もいるかもしれませんが、弊社のような企業も選択肢として考えていただきたいです。芸能人を起用するということは勇気がいることですし、定価がつけにくいビジネスなので予算の見当がつかない方もいらっしゃるでしょう。
価格はショットで起用したい場合は30万円からです。アンバサダーやイベントの出演など、起用の仕方によっても変わってきます。予算や期間など、ご要望に合わせてタレントキャスティングをご提案します。適材適所で、俳優・女優・歌手・スポーツ選手・プロレス、バラエティにとんだキャスティングが可能ですのでぜひご相談いただければと思います。
--今までのどのような起業のキャスティングに関わりましたか?
業界・業種は多岐にわたりますが、大手の一部上場、官公庁のキャスティング実績も豊富です。キャスティングからPRまで行えていることでクライアントとは密な関係を築けていると感じています。
ブランディングとして起用を考えている企業もありますし、商品として販売したいという企業もあります。芸能人をキャスティングするとメリットは多いです。売上が4倍ほどになった実績もあります。新商品は信頼度が低くなりがちですが、芸能人の知名度を使って売ると売上結果が大きく変わってきます。キャスティングによって伸びる商材は多いと思いますね。
リードタイムは相談から早くて3ヶ月です。クライアントの要望を聞いたうえで条件に合うタレントをピックアップし、詳細をすり合わせをしてから芸能事務所との交渉を行います。弊社は交渉力の高い優秀な社員がそろっています。また、インターネットやマーケティングの知識、クライアントのビジネスの理解などをもって対応します。
ネットやイベントへのタレントキャスティングの分野でナンバーワンに
--今後の中長期的な事業展望についてお伺いできますか。
キャスティングを行う競合他社はたくさんありますが、3年以内にネットやイベントでのタレントキャスティングの部分で圧倒的に業界ナンバーワンになることを目指しています。そのためには、1つのクライアントと密に長くお付き合いしていくことが大事です。キャスティングだけに留まらず、自社メディアやSNS運用によってPRの部分まで一気通貫できるという弊社の強みを活かし、事業を拡大していきたいです。
--最後にProfessional Onlineを見ていただいている経営者、決裁者の方に向けてメッセージをいただけますか?
せっかくタレントをキャスティングしても、それを広め、売上が上がらないと意味がありません。弊社ではキャスティングだけでなく、インターネットマーケティングの知識を活かしたコンサルティングも提供します。初めは無料で相談をお受けしますので、キャスティングからPRまで安価で手厚くサポートを受けたい企業様はぜひご連絡ください。
--本日はありがとうございました。
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