自分たちが楽しむことで本当に価値のあるものを提供する月額制のシステム開発とは

自分たちが楽しむことで本当に価値のあるものを提供する月額制のシステム開発とは

株式会社mofmof 代表取締役 原田

カテゴリ: アプリ開発・システム開発、従業員数: 10〜49

2021.12.14

原田 敦(はらだ・あつし)

株式会社mofmof 代表取締役社長

大学卒業後、エンジニアとして活動。SIerとして業務系システムの開発に従事した経験も。アジャイル開発に出会ったことをきっかけに「アジャイルひよこクラブ」というコミュニティを立ち上げる。その後、月額制の開発スタイルを構築し、株式会社mofmofを立ち上げた。

新たなビジネスフィールドの確立を検討される企業様のなかで、システム開発が必要な場合、どのように外注をされていますでしょうか。システム開発について詳しくないからこそ従来の料金形態での発注を当たり前にされている企業様も多いのではないでしょうか。今回は月額制でシステム開発を行い、柔軟かつ効率的に納品まで行っている株式会社mofmofの原田様にお話をお伺いしました。

 


仕事が好きすぎて体を壊すも、壊れぬ意志で起業へ


--本日はよろしくお願いします。早速ですが、原田様が起業されたきっかけをお聞かせください。


大学卒業後、小さなベンチャー企業に入社し、エンジニアとして活動していましたが、半年ほど経ったところで別の会社に移籍することにになりました。そこで任されたのはSIerとして業務系システムの開発でした。


仕事が大好きだったので、通常業務と並行して副業もしていたのですが、開発に没頭してしまい四六時中働いた結果、体を壊してしまいました。その後、働けなくなるほど体中を傷めてしまったため、一時は仕事の時間を減らしました。しかし、好きだからこそ仕事の時間が増えていってしまい、結局、体は完治していなかったものの依頼も多くなっていたため、復帰することにしたのです。同時に、1人では業務をさばききれないようになっていたため、知り合いの会社の名前を借りて案件を受注するようにし、他のフリーランスエンジニアを集めて共に開発するようになりました。


エンジニアの世界はかなり厳しい業界で、定時で退社するということがほとんどありません。それはクライアントの要望を叶えるためや納期を守るためでもありますが、そもそも作業が滞ることや帰宅が遅くなる理由はプロジェクトにおけるマネジメントの問題だと感じていたのです。そのため、自分が0から関与すればより効率よく業務を回せると思っていたのですが、実際に案件を受注してみると思っていたほど要領よく作業することができず、思い描いたPDCAサイクルを実現できませんでした。


そのような時にアジャイル開発という世界と出会いました。今まではウォーターフォール型開発という、最初に仕様を決めてその通りに作業していく手法を取っていました。一方で、アジャイル開発は最初に仕様を決めるものの、その通りに作ることを絶対的に正しいとはせず、工程の途中で出てきた有効な情報をその都度落とし込んでいき、柔軟かつ効率的に制作していく開発手法です。


その考え方に出会って、自分が探していたのはこれだと思いました。そこで「アジャイルひよこクラブ」という、アジャイル開発に初めて飛び込んだ人が困ったときに頼れるコミュニティを作りました。そこから生まれたのが、現在の月額制の開発スタイルです。


様々な活動を繰り広げるなか、私の会社から受注がしたいという言葉をいただき、経営もできるようになりたいと思ったことや法人格を持っていたほうが業務の幅が広がると思っていたことから、株式会社mofomofを立ち上げました。


 

ゴールは早期の検証。クライアントとともに進めるシステム開発



--貴社の開発事業について改めてご説明をお願いいたします。

 

新規事業に特化した月額制受託開発「開発チームレンタル」を主軸に展開しています。

「開発チームレンタル」では最初に決めた通り制作するのではなく、繰り返し検証しながら進めていく開発スタイルを取ります。経験上、制作途中で仕様が変わらないシステムを作ったことはありません。そのため、たいていのプロジェクトにこのサービスは向いています。


このサービスでは、できるだけ早くユーザーとクライアントに動くものを見ていただくことを重要視しており、3ヶ月ほどでリリースしてユーザーの反応を見ることが可能です。クライアントには1~2週間で提供することで、従来のウォーターフォール型と差別化を行い、問題の早期発見、仕様の変更などをタイムリーに行って効率性を高めています。

システムを作る会社ではありますが、納品がゴールではなく、早期の段階で検証することがゴールです。弊社ではできるだけ早くクライアントに目を通していただき、制作過程を共に確認することで、正確性や信頼性の付加価値を提供しています。


「My-Ope Office」というチャットボット事業も弊社の主力事業の一つです。「My-Ope Office」は社内問い合わせに特化したチャットボットで、総務部や情報システム部などで有効に活用いただけます。


たとえば、総務部であれば経費に関すること、情報システム部であればパソコンの故障に関することのような、定型的問い合わせに対応可能です。FAQなどのページがあっても、人に聞いた方が早いと考える方が多いようです。そこで、できるだけ人に聞いている感覚で自己解決できる仕組みを作ろうと思い、このようなチャットボットを作成しました。


 

--クライアントのターゲットはどのような業種ですか?


「開発チームレンタル」のターゲットは資金調達済のスタートアップ企業やある程度の収益を確保している会社です。今後新しくweb関連のビジネスを展開していこうとされている企業の導入が多いイメージがあります。


「My-Ope Office」は、大手企業向けに作っており、最低でも200~300名程度の従業員がいらっしゃる企業から受注をいただいております。

 


--大切にしている企業理念はございますか?


「つくって人を幸せにする」が弊社の企業理念ですが、まずは自分たちが幸せであることを大切にしています。


エンジニアを大量に確保してプロジェクトにアサインし、売上を作ることもできますが、弊社ではそのようなことはしません。売上を伸ばすことを重要視していないため、お断りする案件も多くあります。大事なことは「私達が作り、楽しむ」ことで、その結果、クライアントが喜ぶということです。


また、エンジニアと仕事をつなげるマッチングプラットフォームの構築を行った際に気付いたことがあります。比較と検証を行っていくなかでその事業は儲かることがわかっていたのですが、ビジネスとして採用はしませんでした。その理由はプロダクトがなくても稼げるとわかってしまったからです。


「作る」ことに重きをおいているため、プロダクトがないビジネスモデルに足を踏み入れることはしたくありませんでした。それだけ、システム開発において熱い思いを持っており、目の前の利益で物事を判断することはしません。作ったもので人が喜ぶその瞬間を共有したいのです。


 

ビジネスフィールドを多く持ち、成功する新規事業の確保へ


 

--今後の中長期的な事業展望についてお伺いできますか。


「開発チームレンタル」に注力していこうと考えています。しかし、規模拡大は慎重に進めていくつもりです。なぜなら、現在この事業はエンジニアが表に出ており、営業人材はいません。それが弊社の特徴ですが、今後、この領域をさらに拡大していくとなると、どうしても営業をはじめオペレーション周りを強化していく必要があるでしょう。しかし、営業人材を採用し、事業領域の拡大に依存することで「楽しいことをする」という当初の企業理念とはかけ離れた状況を招くことを危惧しているのです。

 

また、新規事業にも挑戦します。事業の立ち上げは10本中10本成功するものではないと思っていますので、少しでも成功する新規事業を増やすために母数を増やしていきます。「開発チームレンタル」や「My-Ope Office」のように主軸となるサービスを確立することが当面の目標です。



--最後にProfessional Onlineを見ていただいている経営者、決裁者の方に向けてメッセージをいただけますか?


面白い事業や、チャレンジングな試みをしている人とたくさん会話したいので、新規事業企画の壁打ちなどあればぜひお気軽にお声掛けください。



--本日はありがとうございました。

 


株式会社mofmof

https://www.mof-mof.co.jp/

 

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