丸山 学 (まるやま・まなぶ)
丸山行政書士事務所 代表
1967年埼玉県生まれ。2001年に行政書士事務所を開業。
家系図作成に積極的に取り組み、現在は年間約80件の先祖探しを受託するほか、自分の先祖を900年分たどるなど、家系図作成業務に特に力を入れている。
主な著書に「先祖を千年、遡る」(幻冬舎新書)、「家系図を作って先祖を1000年たどる技術」(同文館出版)などがある。商工会での講演やテレビ、ラジオ、雑誌などへの出演も多数。
経営者の間で静かにブームとなっている「家系図作成」。歴代の経営者の教えや功績を大切にする企業では、先祖が何をしていた人なのかを伝えるために家系図を使うことがあります。しかし家系図作成では、古文書を読むなどの難解な作業が必要です。そこで、家系図作成の代行を請け負うことがあるのが行政書士。行政書士の主な仕事は、遺産相続や契約書などの書類を作成することです。そんな中、丸山行政書士事務所では先祖調査を専門とし、他の業務は一切行っていない際立った特徴があります。今回は代表である丸山学さんにお話をお伺いしました。
会社に就職後、国家資格を取得し起業へ
--本日はよろしくお願いします。早速ですが、丸山さんのこれまでのキャリアや起業されたきっかけをお聞かせください。
高校卒業後、会社に就職し、経理関係の仕事をしばらくおこなっていました。5年くらい勤めた後、行政書士の資格を取得して独立、開業の流れです。
サラリーマン時代に経理の仕事をしている中で、経営が面白そうだと思うようになったのがきっかけです。自分でやってみたいなという気持ちが芽生えてきました。国家資格の行政書士を受検し、資格を取ることができたので、独立を決めました。
先祖調査に特化。集められるものはすべて集める
--現在行っている事業について、改めてご説明をお願いいたします。
行っている事業は1点だけでして、依頼人の先祖を調査して家系図を作成するお仕事のみお受けしています。
--貴社の独自性や強みについてお伺いできますでしょうか。
家系図の作成に特化しておりますので、経験量やデータの量がとても多く、より深く先祖のことを探れる術を熟知していることが強みです。
家系図を作成する場合、一般的には戸籍をできるだけ遡り、先祖の名前を明らかにして家系図にする流れが通常です。戸籍は明治時代にできたものですから、戸籍を取ることで江戸時代の終わりを生きた人の名前がわかるのです。ここまででも今まで分からなかったことが分かるためとても有益だと考えています。
当事務所の場合はそれに加えて、江戸時代やさらに昔のところまで遡れたら差別化できると考え、江戸時代の古文書を調査して家系図を作成しています。そこまで遡って家系図を作成する事務所は少ないと思いますし、当事務所はこればかり毎日やっています。
他よりも経験量やデータ量が圧倒的に違うため、より深くご先祖様のことを遡ることができるというのが当事務所の特徴です。
現在依頼に関してはインターネットからご依頼いただくケースが多くなっています。SNSやYoutubeを通じてご依頼いただけるお客様も増えています。家系図に関しての本も出版しており、本を読んでいただいた読者の方からの依頼もございます。
--行政書士の業務は幅広いと思うのですが、その中でも家系図に着目した理由は何でしょう?
私が開業した20年ほど前に、戸籍の範囲でという形だったのですが、家系図作成に取り組んでいらっしゃる事務所さんが少数でしたがおりました。私は、昔から古いものが大好きでしたので、家系図作成を専門でおこなっている事務所があったら面白そうだなと思ったのがスタートしたきっかけです。
--ありがとうございます。現在課題に感じていることがあればお聞かせください。
データベースの構築が課題だと感じています。
日本全国を対象にしているため、いろいろな地域がありますし、歴史はそれぞれなので非常に奥深いです。より先祖のことを遡れるようにするためには、いろんなデータの集積が必要です。時には先祖の方が住まれていた地域にまで出向いて調査を行うこともあります。
例えば武士だった家の場合、士族の明治時代の記録が全国にありますから、すべて収集してきてテキスト化しています。情報をより深めるために、量を増やしていかなければなりません。忙しくて、データベースの構築の進みが遅いのが現状の課題です。
集められるものはすべて集めたいという思いでやっています。
先祖を知ることは自分自身の歴史を知ること
--今後の中長期的な事業展望についてお伺いできますか。
人名に関するデータをたくさん持っておくことで、依頼人の戸籍を遡ったときに先祖名でつながることがあります。江戸時代や明治時代の人名のデータベースを作り、対応しやすくしていきたいと考えています。
また、江戸時代より前の古い時代を遡ることを中心にやってはいますが、もう少し身近な時代についても対応できるようにしたいです。昭和や明治、大正、戦争の時代などの先祖についてより知れるようなデータや知識を蓄えたいと思います。
--ありがとうございます。最後にProfessional Onlineを見ていただいている経営者、決裁者の方に向けてメッセージをいただけますか?
経営者の方の中には、ご先祖のことが気になる方が一定数いらっしゃると思います。ご先祖というのは結局のところ、自分の代のことだけではなくて、自分自身の歴史みたいなものです。それを知った上で自分の事業をちゃんとしていきたいという依頼人も多くいらっしゃいます。そういうことに関心のある方のお手伝いができると思いますので、ご連絡いただければと思います。
--本日はどうもありがとうございました。
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