古城 芳明(こじょう・よしあき)
LIFE STYLE株式会社 代表取締役社長
新卒で入社したインターネット回線の営業会社でマネージャーを務めた後、2014年にLIFE STYLE株式会社に創業メンバーとして参画。営業から人事までさまざまなキャリアを積み、2020年に代表取締役に就任した。
新規事業を推進するにあたって必要なリソースの把握は容易ではありません。今回は、従来までのコンサルティングとは違い、営業戦略の立案からマーケティングや営業活動、代理店を活用した販路拡大までハンズオンで支援されているLIFE STYLE株式会社の古城様にお話をお伺いしました。
キャリアを積み重ね、代表へ就任
--本日はよろしくお願いします。早速ですが、古城さんのこれまでの経緯をお聞かせください。
新卒で入った会社は、営業コンサルティングの会社でした。主な業務は自分たちで営業をして、その経験をもとに受注の取り方やトークスクリプトを作成し、営業チームや営業フローの構築をするというものです。その会社ではマネージャーも務めました。
営業会社時代の部下であった永田に誘われて、LIFE STYLE株式会社には2014年に創業メンバーとして参画しました。前職ではBtoC向けのサービス営業をしていましたが、LIFE STYLEではBtoB向けのサービスを中心に支援事業を行っています。
当初は営業担当として入社しましたが、人事や管理部門、新規事業の立ち上げなどのキャリアを積み重ねた結果、2020年に代表に就任しました。
クライアントの営業をバックアップ。新規事業の支援に強み
--現在、貴社が展開されている事業の概要と強みをお聞かせください。
当社はBPO事業、パートナー支援事業、クリエイティブ事業の3つの事業を展開しております。
なかでも注力しているのは、BtoB向けのSaaSやデジタルサービスに特化した「新規事業支援(=BPO)」事業で、企業が自分たちの強みを生かした事業を始める際に仮説検証をしたり、サービスを成長させるための営業活動を支援しております。
コンサルティングファームや営業代行会社と比較されることが多いですが、当社の事業はその間を取ったものだと考えています。コンサルティングファームの場合、戦略立案が主な役割となり、実行面についてはクライアント企業側に委ねることがほとんどです。一方、営業代行会社は、「決められたワークフロー」があれば、一定の活動量を担保した上で営業活動を代行してくれますが、戦略・戦術面に関する助言などまではしてくれないケースが多いといえます。
しかし、新規事業において、戦略・戦術は仮説のひとつでしかありません。営業活動を通じてユーザーにヒアリングを繰り返しながらプロダクトの質を高めていかなければならず、営業の手段に関しても、常に変化をさせていく必要があるというのが当社の考えです。
当社はクライアント企業のメンバーとなり、現場の営業マンに加え、事業責任者の右腕となる助っ人営業部長を配置し、活動によって得た気づきを戦略・戦術に取り入れ、さらに分析をかけて実行に反映させていく、といった形でPDCAを回していく仕組みを取っています。
また、新規事業が成長するにつれて、自社の営業チームだけではなく代理店を活用した販路拡大を考えている企業の支援もしています。当社のパートナー支援事業では、BPO事業のクライアント企業である「SaaSベンダー」からサービスを仕入れて、全国の営業代理店様とマッチングをしております。
現在は、70社以上の営業代理店が当社のパートナー制度に加盟されています。
販売手数料は徴収せず、ベンダーからの報酬を営業代理店に対してスルーで支払うため、収益性が高いことが評価されています。その代わりに、月額固定費の加盟料を支払ってもらっています。どれだけ売っても当社に支払う固定費は一定なので、「売る自信」がある代理店にとっては非常にリーズナブルな取引になるのです。さらに、営業活動に必要な研修やサポートも固定費の範囲内で提供していますので、今のところ非常に継続率の高いサービスとして運営できています。
これらの仕組みによって、新規事業における戦略立案から代理店を活用した販路拡大まで、一気通貫で支援をすることができるようになりました。
--貴社の独自性についてお伺いできますでしょうか。
新規事業において、事業戦略にもとづく営業戦術を立て、実行できることが強みです。通常、戦略を作る人と、実際に実行する人が分かれていることが多いですが、新規事業は人手が少ないので、戦略と実行を繋げる戦術が抜けていることが多いのですが、当社は事業戦略に合った最適な営業戦術を提案することができます。
さらにその営業戦術をアクションプランに落として、活動する実行力があります。戦術と実行を合わせて提供でき、かつスピード感にも長けているのが当社の特徴です。BtoBかつオンラインセールスでしたら、幅広い業種の企業とのお取引が可能です。
「必要な」サービスの開発と拡販で新規事業をサポート
--今後の中長期的な事業展望についてお伺いできますか。
新しいサービスの開発と拡販です。直近ではスケッターズISフォーメーションという新しいサービスの展開をしていきます。スケッターズISフォーメーションは、顧客組織内におけるインサイドセールス部隊の立ち上げを支援するサービスです。
今までは当社がクライアントのなかに入ってご支援していましたが、継続的にお金を払って支援を受けることに抵抗があるクライアントもいます。そのため社内にインサイドセールス部隊を立ち上げ、3ヶ月で営業できるようにするための、戦略・環境・武器を一通り揃え、彼らが自走できる状態にする支援を行うサービスを立ち上げました。
中長期の展開では、人手で行っていることをテクノロジーで解決できるようなサービスを年内にスタートできるように開発を行なっています。開発は外部に任せ、最小限の機能で私たちの営業支援や、新規事業支援において必要な機能とそうでない機能を分けようと思っています。当社内でいったん使用することで、機能の見極めを行い、最低限のコストで制作することで費用対効果が高いサービスを打ち出すことができますし、それを開発できるエンジニアに必要なスキル感も把握できますので、開発後はエンジニアの採用も考えております。
--現在、課題として感じていることがあれば教えてください。
ご支援できる企業数を増やしたいですが、社員数がネックです。この状態から脱却するためには、スケッターズISフォーメーションのような、人的リソースを消費しないツールを支援事業の一環として早期に提供する必要があります。
今後、リソース確保・拡大のために人材を増やすというよりも、人員に余裕ができたら別のリソースに割く予定です。ツール、仕組みを提供できるプロダクトを作り、自社クライアントで仮説検証を重ねてシステム提供を行いたいと思います。
--最後にProfessional Onlineを見ていただいている経営者、決裁者の方に向けてメッセージをいただけますか?
新規事業をこれから展開していこうとお考えの企業様のなかでも特に、サービスを作るのは得意でも売り方がわからないという方がいらっしゃいましたら、お声掛けいただけると幸いです。作ったサービスが市場やユーザーにはまるか仮説検証し、活動の質と量を担保したうえでご支援致します。
--本日はどうもありがとうございました。
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