ITから飲食、オンライン秘書まで、社員がやりたい事業で、クライアントの黒子に徹する

ITから飲食、オンライン秘書まで、社員がやりたい事業で、クライアントの黒子に徹する

株式会社クロコ 代表取締役 大和田 大地

カテゴリ: IT・情報通信、従業員数: 100〜299

2021.11.30

大和田 大地(おおわだ・だいち)

株式会社クロコ 代表取締役

福島県いわき市生まれ。2011年に杏林大学を卒業後、城北信用金庫に入庫。東京都墨田区の支店に配属され、融資の提案や各種金融商品の営業に従事。金融について学ぶうちに経営者になることを意識し、退職。2017年に株式会社クロコを設立し、代表取締役に就任。

歌舞伎などで役者の後見役を務める黒い衣装をまとった「黒子」。お客さまの黒子に撤することを理念として掲げ、さまざまな事業を展開する株式会社クロコ代表取締役の大和田様にお話を伺いました。


 

金融機関の融資担当から経営者へ転身し、事業改善をするプロへ


 

--本日はよろしくお願いします。早速ですが、大和田様が起業されたきっかけをお聞かせください。

 

杏林大学を卒業後に都内を拠点とする城北信用金庫に入庫し、墨田区の支店に配属されました。担当した業務は融資の提案や各種金融商品の営業です。当時のクライアントは製造業を営む中小企業の経営者が中心で、融資の提案とともに経営改善のアドバイスを行っていました。

 

独立を意識したきっかけは、入庫から3年ほど経過した頃に取引先の経営者から「独立して経営をしてみたらどうか」と言われたことです。それまで起業願望はまったく持っていませんでした。

また、経営についてアドバイスしている側であるのにも関わらず年収は指導される側よりも低い、ということに対して矛盾を感じる気持ちもありました。銀行や信用金庫などの金融機関は「お金のプロ」と言われはするものの、「増やすプロ」ではなく「資産管理や守りのプロ」であることに気付かされたのです。そういったことから、売上を増やしていく立場にある経営者に興味を持つようになりました。



 --会社員である以上、年収がある程度決まってしまうことに違和感を感じたのですね。


そうですね。年収が多い少ないというよりも、生涯年収がある程度決まってしまっていることを窮屈に思いました。決められた年収以上に収入を増やすことの難しさが、苦しく感じられたのです。融資に携わって金融を学べば学ぶほど、そのような気持ちが強くなりましたね。


しかし、経営者になろうと決めたは良いものの、すぐには取り組みたい事業がありませんでした。そのとき弊社の現役員の1人から、「世の中に社員さんがやりたいことを叶えられる会社が1社あってもよいのではないか」と提案されたのです。そこで、お客さまの裏方に撤する事業を行うこととし、2017年に株式会社クロコを設立しました。

社名の「クロコ」は歌舞伎などで役者の後見役を務める黒い衣装をまとった「黒子」が由来です。創立以来お客さまの黒子になることを理念に掲げ、さまざまな事業を展開してきました。


 

社員のやりたいことを実現することで、ワンストップの黒子として成長

 


--現在の事業について、あらためてご説明をお願いします。

 

弊社の主な事業は、

  • ITシステム開発事業
  • 動画プロモーション事業
  • 食品販売事業
  • 飲食事業
  • オンライン秘書事業

の5つです。これらの他にオプションでエネルギー事業も展開しています。


創立当初から取り組んでいる事業は、ITシステム開発事業、動画プロモーション事業、飲食事業の3つです。創業当時の社員が、お客さまの黒子に撤するという理念のもと、それぞれが得意とする事業を展開したためです。


例えば、現ITシステム開発部長は大学時代にアルバイト先が一緒だった同級生で、もともとシステム開発会社に勤めていたのですが「自分でシステムを自社開発して世の中に広く普及したサービスを作りたい」という想いから弊社にジョインしました。私と同じ東北出身の動画プロモーション事業部長は、「震災を風化させたくない」「震災について映像で伝えたい」という想いから参画しました。


弊社は、それぞれの社員が取り組みたいことを実現することこそが、クライアントの黒子に撤するという理念につながってくるのだと考えています。そのため、社員の想いにまかせて事業を展開しています。

 


--ITシステム開発事業について詳しくお伺いできますか?


ITシステム開発事業では、Webサイトの製作をはじめとして企業で使用するシステム開発全般を手掛けています。たとえば、WebサイトならLPも作りますし、決済ができるECサイトも作ることが可能です。他には、求人メディアサイトを一から構築したり、病院様のご要望でタスク管理アプリや動画自動作成ツールをお作りした実績もあります。タスク管理アプリを作る際は実際に病院に伺ってどのように構築していけばよいか考えました。オーダーメイドでいちからシステムの構築ができることが強みですね。


クライアントの業界・業種は多岐にわたります。どのような業界や業種のシステムでもオーダーメイドで構築が可能です。また、予算や構築期間をすり合わせしながら丁寧に構築していきますので、ITに自信がない場合でもお気軽にご相談いただけます。

 

また、弊社はIT人材の育成も行っています。IT人材の採用や育成は企業にとって手間がかかり大変です。そこで弊社の教育プログラムが役に立つのではないかと考え、体系化して提供しています。ときには就職支援や、IT企業入社1年目の社員のための研修を行うこともあります。


 

--動画プロモーション事業や飲食事業についてもお伺いできますか。


動画プロモーション事業では、アニメーションから実写・CG制作までご要望に応じてさまざまな動画を制作します。クライアントは中小企業が多く、Webコマーシャルを作ることが多いです。最近では、LINEドラマや大学のプロモーション動画を作成しました。

 

飲食事業ではさまざまな種類の店舗を運営しています。店舗の種類は、フレンチ、イタリアン、しゃぶしゃぶ、油そば、タンタンメン、カフェ兼バーです。全国で展開しており、宮古島にも店舗があります。業態ごとに統括を配置しており、それぞれの想いを大切にして運営を任せています。


 

--新規事業のオンライン秘書事業についても教えてください。


オンライン秘書事業は2021年6月から開始した事業で、オンラインで完結する事務を時間定額制で依頼できるサービスです。主にスタートアップ企業をターゲットとしています。なぜなら、スタートアップ企業は財政的に事務員を雇用する余裕がなく、代表が事務を兼任することが多いからです。そこで、事務負担の軽減のためにオンラインでできる事務を弊社で請け負っています。

この事業は現在サービスの整備を進めている段階で、秘書として対応する社員も育てているところです。オンライン秘書を務める社員はすべて弊社の社員で、人員の獲得や育成を急いでいます。



--貴社の強みをお伺いできますか。


さまざまな事業を手掛けているので、ワンストップで困り事にご対応できることが強みです。システム開発をご依頼いただいたお客さまが、次は動画制作を発注してくださることもあります。そのため、営業を積極的に行わなくてもご紹介でお仕事をいただけている状況です。


おかげさまで事業は順調に拡大し人員が足りなくなってきているので、最近ではWantedlyやミイダスを活用して採用活動を行い、規模拡大を目指しています。



5年かけて事業規模を拡大し、いずれは事業別に分社化したい


 

--今後の中長期的な展望についてお伺いできますか?


創立から5年となる2022年までは、事業範囲や売上、社員数を拡大し、会社の規模を大きくすることに注力したいと考えています。そして、5年目以降では事業規模の拡大を継続しつつ、それぞれの事業を分割して分社化していく予定です。いずれは持株会社化し、どのような事業であっても、お客さまの黒子としての役割を果たせるグループになりたいですね。

 

 

--最後にProfessional Onlineを見ていただいている経営者、決裁者の方に向けてメッセージをいただけますか?


ITや動画プロモーションなどさまざまな事業を展開していますので、多種多様な企業とのつながりがあります。弊社にご依頼いただければそのような企業とおつなぎすることもできますので、お気軽に相談をいただければと思います。



株式会社クロコ

https://kuroco.jp/

 

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プロフィール

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