個人の才覚に依存せず、組織で戦い、高いパフォーマンスを発揮できる会社へ

個人の才覚に依存せず、組織で戦い、高いパフォーマンスを発揮できる会社へ

株式会社掛足コンサルティング 代表取締役 掛足 耕太郎

カテゴリ: コンサルティング・BPO、従業員数:

2022.02.22

掛足 耕太郎 (かけたり・こうたろう)

株式会社掛足コンサルティング 代表取締役

2000年に新卒で大日本印刷株式会社に入社し、新事業開発に携ったのち、4年間、営業を経験。2006年に株式会社 日本能率協会コンサルティング(JMAC)に転職し、経営コンサルタントとして15年間勤める。2021年4月に、株式会社掛足コンサルティングを設立する。

 

 

近年、社会や経済の情勢を取り巻く企業の課題は複雑化しています。それに伴い、様々なコンサルティングテーマが出てきており、コンサルティング市場の拡大が進んでいます。そのような情勢を背景に、「個人の才覚に依存せず、組織で戦う会社にする」ことを主軸にコンサルティングを行う、株式会社掛足コンサルティング 代表取締役の掛足様にお話を伺いました。

 

 

自分にしかできないパフォーマンスを100%発揮したい
 

 


--本日はよろしくお願いします。早速ですが、掛足さんのこれまでのキャリアや起業されたきっかけをお聞かせください。

 

2006年に、大日本印刷株式会社からJMACに転職し、経営コンサルタントとして15年間活動しました。入社当時から、私はJMACがかつて持っていたコンサルティング業界におけるプレゼンスを復活させたい、と考えていました。大変不遜ですが、そのためには、私がJMACの経営者になる必要があると考えていたのです。

 

 

--JMACではどのような実績を上げられたのでしょうか。

 

幸いにも、お客様から高い評価もいただいていました。成績は社内でも良い方だったと思います。自分自身、お客様にリピートして頂くことを大切にしており、一般的には数ヶ月でプロジェクトが終了することが多いのですが、10年程度、継続的にお客様から信頼をいただく会社も複数ありました。

 

お客様からは、「JMACにお願いしているのではなく、掛足さんにお願いしている」というお褒めの言葉や、「掛足さん以外にこの仕事をできる人はいない」というお言葉をいただいていました。

良い評価をいただけることは嬉しい気持ちもありましたが、その反面、組織人としては良いことではないと思っていました。本来であれば、JMACという会社全体に対して評価をいただけるようにするべきなのです。

 

そういった現状から、個人のパフォーマンス、個人の才能・才覚だけで押し通している現状に、JMACの経営者になったときに自分の能力を発揮できるかという悩みを持つようになりました。

 

 

--会社ではなく、掛足さん個人が評価されることに違和感があったのですね。その後、起業のきっかけになるようなことがあったのでしょうか。

 

残り20年のサラリーマン人生でJMACの経営者として社内のマネジメントに徹するか、起業してコンサルタントとして力を外に向けて働くかを考えました。その結果、社会的な価値がより大きいと判断し、独立することを決意しました。私にしかできないパフォーマンスを100%お客様に向けて発揮できるようにしたいという思いが起業に至ったきっかけです。

 

 

コンサルタントとしての独自の2つの軸

 


--現在、展開されている事業について、改めてご説明をお願い致します。


経営コンサルタント事業に取り組んでいます。コンサルティングを通して、お客様の課題解決の支援を行う事業です。具体的には、個人のパフォーマンスではなく、組織でパフォーマンスを獲得できるようにするということにフォーカスを当てて事業を行っています。

 

クライアントとしては大企業が中心です。大企業には、必ずと言っていいほど、高いパフォーマンスを発揮しているスーパーマンのような方がいらっしゃいます。そのスーパーマンのような方が、組織の先頭に立って引っ張ることでお客様からの評価を得ることがあります。

 

しかし、特定の個人の力に頼っていると、その方が異動等でその部署を離れた際に、組織全体の評価が揺らぐことになります。こういった課題を解決したい、これが私が大事にしているコンサルティングのスタンスです。

 


--貴社の独自性や強みについてお伺いできますでしょうか。

 

私には、コンサルタントとしての2つの軸があります。

 

1つは、他責ではなく自責で考えるということです。そのために「OOOさんがやってくれるだろう」という傍観者的な雰囲気を無くしていきます。

世の中には三大他責というものがあります。「人のせい、金のせい、時間のせい」の3つです。これらは課題の要因として挙げられがちですが、重要なのは自責で考え抜くことです。ワークショップでは、課題に対する自責の要因を考えるワークをしてもらいます。それによって、「確かに私も必要なアクションをやっていなかった」ということに気付くことが出来るのです。

 

もう1つは、「5cmの階段」という考え方です。お客様は非常に優秀な社員の方々ですから、本質的な問題を見極め、それを一発で解決するためにあらゆる策を考えることができます。しかし私の経験上、一発で問題を解決し、理想を実現した例は見たことがありません。

なぜなら、それは5メートルの階段を登ろうとしているようなものだからです。ですから、まずは5cmの比較的低い階段を超えるところから改革を始めることの重要性を伝えています。5メートルの登れない階段ではなく、5㎝で良いから昨日登れなかった階段を今日登ろう、明日も5㎝を登ろう、続けていけば5メートルに到達するという考え方を大事にしています。

 

 

経営者が見えていなかった課題を解決していく

 

 


--今後の中長期的な事業展望についてお伺いできますか。

設立して半年ですので、まずはコンサルティング事業をしっかりやり遂げたいと思っています。また、コロナ禍の影響でプロジェクトを進めたいのに進められないという方の課題解決の支援をしたいと考えています。さらに10年先の展望ですが、PE(プライベートエクイティー)についても検討しています。まずは10年間、自分個人の能力を伸ばしていきたいです。

 

 

--最後にProfessional Onlineを見ていただいている経営者、決裁者の方に向けてメッセージをいただけますか?


私たちはこれまで、見えていなかった課題を明らかにして、解決し、成果を生み出してきました。経営者の方が掴み切れていない実態や、解決し切れていない問題は、経営者の方々が認識している以上に多いです。良いパフォーマンスをしているにもかかわらず余計な失点があることで評価が下がってしまう場合もあります。それを無くしていくことで、皆さんの会社が正しい評価を受けられるようになっていただきたいと思っています。一緒に頑張りましょう。

 

 

--本日はどうもありがとうございました。

 

 

株式会社掛足コンサルティング

https://www.kaketari.co.jp/

 

 

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プロフィール

株式会社掛足コンサルティング代表取締役

掛足 耕太郎

1人の特殊な才覚だけで戦うのは限界がありますが、 組織で戦えば、限界を突破することができます。 そのためには、社員一人ひとりの成長が欠かせません。 社員一人ひとりの成長は、一足飛びに実現できません。 だから昨日よりも今日の自分が成長するよう努力することが必要です。 低くても良い、今登っていない階段を設定し、登り続け、 うまく行かなくても他責にせず、自責で考え抜くことが求められます。

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