欧米豪・中東市場向けの観光プロモーションやマーケテイング支援で日本の魅力を世界へ伝える

欧米豪・中東市場向けの観光プロモーションやマーケテイング支援で日本の魅力を世界へ伝える

株式会社IGLOOO 代表取締役社長 小林

カテゴリ: 広告・PR、従業員数:

2022.02.10

小林 令(こばやし・れい)

株式会社IGLOOO(イグルー) 代表取締役社長

早稲田大学を卒業後、株式会社リクルートHRマーケティング(現:株式会社リクルート)で営業を経験。その後、広告業界に転職し、株式会社オプト、株式会社博報堂DYインターソリューションズ(現:デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社)、株式会社アドウェイズなどに勤務。中国赴任がきっかけで日本の魅力を再発見したことから、世界に向けて日本の魅力を発信したいと考え、2015年株式会社IGLOOOを創業。2020年6月より株式会社テリロジー(JASDAQ上場)の子会社である株式会社テリロジーサービスウェアによる株式取得に伴い、テリロジーグループの一員となる。

引き続き経営面での独立性を持ちながら、PR・マーケティング・DXを武器とした日本随一の観光系ベンチャーとしてさらなる成長を目指す。

日本経済の成長を考えるうえで重要なインバウンド(訪日外国人旅行)。新型コロナウイルスの影響で大打撃を受けましたが、アフターコロナを見据えて新しい事業を考えている企業もあります。欧米豪・中東向けのプロモーションやマーケティング支援、メディア・越境EC運営を通して日本の魅力を世界に届けている、株式会社IGLOOO代表取締役の小林様にお話を伺いました。

 

 

東日本大震災をきっかけに世界に飛び出し、日本の魅力を再発見


 

--本日はよろしくお願いします。早速ですが、小林さんが起業されるまでの経緯をお聞かせください。


早稲田大学を卒業後、株式会社リクルートHRマーケティングという人材系の企業で営業を経験しました。3年半ほど勤めたところで、夢だった広告業界に転職します。株式会社オプト、株式会社博報堂DYインターソリューションズ(現:デジタル・アドバタイジング・コンソーシアム株式会社)などで経験を積みました。


その後、さらに広い世界を見てみたいと考え、アジアを中心に世界各国に事業展開している株式会社アドウェイズに転職します。同社では中国・上海に赴任し、日本企業のプロモーションや観光のインバウンド促進を経験しました。


中国人・日本人含め、現地でさまざまな人との出会いがありましたが、起業を考えている人が多かったですね。起業を自分がやりたいことを実現するための当たり前の選択肢と捉えている人が多く、私も感化されたのだと思います。日本に帰るタイミングで起業を決意しました。帰国後、急成長中ベンチャーであるポート株式会社での勤務を経て、2015年12月にインバウンドに特化した事業を行う株式会社IGLOOOを設立します。

 

--広告業界で働くなかで、なぜ、世界を見てみたいと思ったのですか?


きっかけは2011年に起きた東日本大震災です。私は当時、博報堂DYインターソリューションズに勤めていました。東京にいたので直接的な被害はなかったのですが、世界中の方々が震災で傷ついた日本を助けてくれたことで世界に対して興味を持ち、世界をより深く知りたいという気持ちになったのです。


実際に海外に出てみると日本は良い国だなとあらためて思いましたね。日本の良さを再発見したことで、日本の魅力をさらに知って、世界に広げていきたいと考えるようになりました。その想いが現在の事業につながっています。


起業当時は、中国、台湾、香港向けのビジネスを考えていました。しかし、アジア圏は競合が多く、すでに日本の情報がありふれていたのです。逆に、アジア以外の地域には日本の情報がほとんど伝わっていませんでした。そこで、欧米豪や中東をターゲットに事業を行おうと考えました。弊社の事業を通して、全世界に日本の魅力を伝えていきたいですね。


 

欧米豪・中東向けのプロモーションやマーケティング支援を展開

 

 

--現在展開している事業について、あらためてご説明をお願いします。
 

観光のインバウンドのプロモーションやマーケティング支援を行っています。市場は、欧米豪や中東です。アジア以外の地域に対して日本の魅力を伝えることを目的としています。具体的には以下のような手段でプロモーションを行っています。

 

・メディア・インフルエンサー事業

・デジタルマーケティング事業

・訪日メディア運営事業  (英語・フランス語・ドイツ語・スペイン語・イタリア語・アラビア語の6言語展開)

・越境EC事業

 

現在のメイン事業は、欧米豪をメインとしたメディア・インフルエンサー事業とデジタルマーケティング事業です。しかし、今後は訪日メディア運営事業や越境EC事業を拡大したいと考えています。


 

--メイン事業の欧米豪メディア・インフルエンサー事業と欧米豪デジタルマーケティング事業について教えていただけますか?
 

欧米豪メディア・インフルエンサー事業は、簡単にいうと欧米豪向けの広告代理店業です。メディアとのタイアップやインフルエンサーの起用により、日本の企業や自治体をプロモーションしています。提携先は、欧米豪で有名な現地の旅行系メディアや、旅行系のインフルエンサー・ユーチューバーなどです。現地のメディアや現地在住(一部日本在住者もあり)のインフルエンサー約120社(名)と取引を行っています。日本在住で欧米豪出身の旅行関連のジャーナリストやフォトグラファーなどとも提携しており、海外のメディアに掲載する記事の執筆も行っています。

 

欧米豪デジタルマーケティング事業は、観光に特化したデジタルマーケティングや観光DXの推進です。観光インバウンド促進のため、多言語に対応しています。具体的な支援は、自治体のSNSの運用や観光動画などのコンテンツ制作、GoogleやFacebook等の広告運用などです。また、アメリカ・シリコンバレー発の観光テック企業であるADARA社と連携しており、観光DXツールを活用して解析業務などを行っています。


 

--今後拡大させていく予定の訪日メディア運営事業や越境EC事業について教えていただけますか。
 

弊社は日本の魅力を伝えるための自社メディアを2つ運営しています。1つは欧米豪向けの「VOYAPON(ヴォやポン)」です。英語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、イタリア語に対応しています。もう1つがアラビア語に対応した中東向けメディア「اكتشف اليابان (英語名:Explore Japan)」です。現在は20万ページビューくらいですが、近い将来100万ページビュー以上の規模に拡大することを目指しています。

 

越境EC事業は2021年9月からはじめた事業です。外国人目線に立ったストーリーテリング型越境ECサイト「VOYAPON STORE(ヴォやポン ストア)」を運営しています。ターゲットは欧米人で、日本の伝統工芸品やお酒などを販売しています。新型コロナウイルスの影響でインバウンドがなくなり、日本の観光は大きな打撃を受けました。そこで越境EC事業をはじめ、観光客が来なくても地域経済を活性化する方法を考えました。

観光とECで地方と世界をつなぎ、地方経済を支えていきたいです。



アジアと非アジア圏の国々の架け橋となり、文化交流や行き来を通じて世界中の人たちに多くの思い出や感動を


 

--今後の中長期的な事業展望についてお伺いできますか。
 

現在は日本の魅力を伝えることをメインとしていますが、日本だけでなくアジアの魅力を世界に届けていこうと考えています。欧米からの観光客は、中国、ベトナム、日本というようにアジア圏の複数の国々を巡られている方も多く、アジアの情報がまとまっているプラットフォームはニーズがあるはずです。そこで、VOYAPONにアジアの情報を集約し、アジア全体の魅力を世界に伝えるメディアにしたいと考えています。

そのためには、現在日本で行っている事業をアジア諸国に拡大させる必要があります。いずれはアジアのファンが集まる世界随一のプラットホームにし、アジアと非アジアの架け橋となりたいです。アジアのファンを増やし、世界中の人たちに多くの旅の思い出を作ってもらいたいですね。
 

事業拡大にともない会社組織の成長も図ります。弊社は新型コロナウイルスが流行する前からリモートワークやワーケーションを取り入れており、多様な働き方を推進しています。固定の場所にとらわれず、いろいろな年齢や立場の方が堂々と働ける職場にしていきたいです。現在は17名の社員が全国各地で仕事をしています。将来的に採用を増やし、3年以内には100人規模の会社にしたいです。

 

--最後にProfessional Onlineを見ていただいている経営者、決裁者の方に向けてメッセージをいただけますか?

 

弊社の目標は、アジアを欧米豪にプロモーションするカルチャープラットフォーマーとなることです。プラットフォームを作るにあたり、アプリ開発、システム開発など、技術開発をしてくださる企業様の知恵をお借りできればと思っています。

 

また、現在は自治体や官公庁をメインに取り引きをしていますが、今後は民間企業の顧客も増やそうと考えています。すでに欧米豪や中東に進出している企業や、これから進出していきたいと考えている企業の現地でのPR活動の支援をしたいです。欧米圏、中東に進出する足がかりとして弊社と協業したいという企業様も、ぜひお声がけください。

 

–本日はどうもありがとうございました。


 

株式会社IGLOOO

https://iglooo.net/

 

Professional Onlineでは無料で経営者インタビューに掲載いただける方を募集しています。

お問い合わせフォームよりご連絡ください。

詳細の説明はこちら
SHARE
COPYLINK

プロフィール

株式会社IGLOOO代表取締役社長

小林

1)PR&MEDIA事業 アメリカ、フランス、イギリス、オーストラリア、スペイン、ドイツなど、欧米豪各国の有力インフルエンサーや専門メディアを起用した観光プロモーション・PR事業を展開しています。 数多くの現地旅行系インフルエンサーや専門メディアとリレーションを持ち、定期的に直接現地にてFace to Faceでコミュニケーションを取りながらきめ細やかな交渉を重ね、独自のネットワークを保有します。また今後、各国の現地PRエージェンシーとのパートナー提携も増やしていく計画です。 2)訪日インバウンドメディア運営事業 日本在住の欧米豪出身のトラベルライター・ジャーナリストが日本各地の観光地や文化を紹介する自社サイト「VOYAPON(http://voyapon.com/)」を運営。 現在、英語・フランス語・ドイツ語・スペイン語・イタリア語の5言語で展開。フランス人とアメリカ人編集長のディレクションの下、外国人の視点から日本のまだ” 知られざる魅力 ”を紹介する記事コンテンツを発信しています。 インバウンドメディアはアジア圏向けのサイトが多い中、VOYAPONは欧米豪向けにターゲットを絞り発信できる数少ない情報メディアの1つです。 100万PVを目指し、随時新しいコンテンツのアップデートを行っております。 3)新規事業 2020年度のコロナウイルスによるパンデミックもあり、現在落ち込んでしまっているインバウンド業界を盛り上げるべく、市場拡大(中東・GCCを中心としたアラビア語圏)・越境ECなど複数の新たな事業にチャレンジをしています。観光領域だけでなく、ヒト・モノ・コトの交流が生まれる領域であれば積極的に展開していきます。コロナ禍に関わらず、グローバルなインバウンド需要を取り込む事業にはスピード感をもち、柔軟にチャレンジしていきす。  ー ストーリーテリング型越境ECサイト「VOYAPON STORE(ヴォやポン ストア)」  ー 中東アラビア圏向けプロモーション・マーケティング    中東向け日本情報発信サイト「اكتشف اليابان (英語名:Explore Japan)」の運営など クライアント:(ツーリズムおおいた様、九州観光推進機構様、熊本県様、佐渡市様、新潟県様、村上市様、岐阜県様、青森県様、神戸観光局様、横浜市様など)

会社情報

株式会社IGLOOO
2015年12月に鎌倉で創業。 日本の様々な地域の隠された魅力をもっと掘り起こし海外へ紹介したい、そして地域をもっと元気にしたい。様々な日本の地域と海外の架け橋になるための事業を創出することをミッションに、インバウンド観光促進を軸とした活動をしています。特に欧米豪市場を強みに活動しています。 人の行き来・文化交流から生まれる地球規模での思い出や感動づくりをできる世界一の会社へのチャレンジをします!