工藤 亜記 様(くどう・あき)
フェミニンスタイル株式会社代表取締役社長
一般社団法人メイクカラーアナリストアカデミーJAPAN協会 代表理事
神戸市出身。母が華道の家元で、色が持つ力について考える機会が多く、2003年にパーソナルカラーの資格を取得。上京後、「ママに見えないママを目指せ」というコミュニティをSNSで設立。瞬く間に参加者は2万人にまで拡大、メディアからの注目の的となり、女性誌や新聞で連載を持つ。その後、心理カウンセラー、パラソーマ、エステティシャンなどの資格を取得し、総合美容コンサルタントの地位を確立。2008年に現在のフェミニンスタイル株式会社を設立。
プチプラブランドや韓国のメーカーなど、メイクアップ商品が多種多様になっている現在、パーソナルカラー診断を元に、自分自身に合った色の商品を購入する女性が増えています。その先駆けともいえる、メイクブランド「アブンダンティア」を展開しているフェミニンスタイル株式会社代表取締役社長、一般社団法人メイクカラーアナリストアカデミーJAPAN協会代表理事の工藤亜記さんにお話を伺いました。
女性からの後押しを得て、独自の色感ロジックを駆使した商品開発のため起業へ
--本日はよろしくお願いします。早速ですが、工藤さんのこれまでのキャリアや起業のきっかけをお聞かせください。
母が華道の家元をしていたため、幼い事から「色」という物について考える機会が多くありました。その延長でパーソナルカラー診断の資格を取り、友人にアドバイスをしていました。その中で、自分のアドバイスによって女性がきれいになる姿を目の当たりにし、まさに自分の転職だと考えたことがきっかけです。
その後、評判が口コミで広がっていき、生徒も増えていきました。そのため、どんな質問にも答えられるように、心理カウンセラー、パラソーマ、エステティシャンなど、多方面に渡り資格を取得。総合美容コンサルとして知識を深めていきました。また、MIXI上で「ママに見えないママを目指せ」という2万人規模のコミュニティを形成し、リアルでの交流会等も行っていました。
その取り組みがきっかけで様々な企業やメディアからお問い合わせを頂くようになり、研修の講師や企業コンサル、商品開発なども経験させて頂きました。
--様々なご経験をされていたのですね。そこから起業に至るまでの経緯をお聞かせください。
自身の色感を駆使した商品を開発したいと考え、起業に至りました。
当時、企業協賛を得ており、自分が運営する交流会の参加者に対してコスメなどを手土産として用意出来るほどに成長していました。その結果、私の周りには、やる気と美意識、発信力のある女性が集まっていたのです。その方たちから、「先生がいいという商品があれば買いたい」という言葉を頂きました。
私自身すごく悩みましたが、自分自身も知識を活かし、企業との関係性を持つ事から起業し、自身で商品開発を行うという決断を致しました。
パーソナルカラー診断のメソッドを確立。フランチャイズ化に成功
--現在注力されている事業についてお伺いできますか?
特に注力している事業は化粧品の開発・販売事業です。上述したように起業のきっかけとなった事業であり、自分が持つ色彩感覚やこだわりをいかに商品に落とし込むかを意識しています。
--事業を開始された中で、苦労した点などはありますか?
やはり、自分が作りたい商品イメージを実際に形にすることに苦労しました。一番初めは韓国メーカーと協力し、商品開発を行いました。彼らと話す中で自分のイメージが伝わっているという感覚があり、ブログなどで商品発売を告知。発売開始前から予約待ちが多くいる状態でした。
しかし、いざ納品された商品を確認するとイメージとは全く違うものが入っていました。発売できる商品がなくなってしまい、途方に暮れましたが、やはり自分が納得する商品を使ってほしいという想いから、発売の延期を決定しました。そこでブログ上で延期の発表をすると、「先生が納得した商品を待ちたい」といった、有難い言葉を多く頂きました。その言葉が追い風となり、何としても良い商品を提供しようという前向きな思いが強くなっていきました。
--そこからどのように商品を完成させたのでしょうか?
2010年から日本のメーカーと共に商品開発を行い、2015年に商品を完成させました。失敗の経験を活かして、何社もの化粧品メーカーとディスカッションをし、自分が求める商品を追求しました。最終的には、特殊メイクを扱うメーカーと協業し、5年後に商品の開発に至りました。
--ありがとうございます。商品の営業方法に関してもお伺いできますか?
主に対消費者と対法人の2つがあります。
消費者に対しては、全国各地の代理店に商品を卸すことで販売をしております。従来、自分が持つカラーロジックを人に伝える事が難しく、営業活動に悩んでいました。そこで、商品開発と合わせてメイクアップや診断の方法を確立し、それらを伝授するために一般社団法人にてスクールを開校しました。現在では、卒業生が全国各地におり、メイクアップや診断、それに基づく商品の提案をしているおかげで、フランチャイズ化に成功しています。また、ECサイト上での商品販売も行っております。パーソナルカラー診断が自分で簡単にできる、「カラー判定キット」を発売したところ、1日で完売するほどの人気でした。
法人に対しては、特に美容院を対象にパーソナルカラー診断の研修を行っております。理由としては、弊社商品との親和性が高いためです。例えば、美容院の待ち時間に弊社商品を活用して、似合う色を診断して頂きます。すると、その色に似合うヘアカラーを提案することができ、最終的には弊社商品の購入にも繋がります。
また、美容院の数は年々増加しており、価格競争に陥っている状態です。そのため、更なる付加価値をつけ差別化をすることは、美容院の売り上げ向上にも繋がります。以上のように双方に対するメリットが大きいと考えたため、美容院を中心に研修を行っております。
--現在、商品が売り切れするほどの人気を誇っている弊社のコスメブランド「アブンダンティア」ですが、多くの人の手に渡るようになった経緯を教えてください。
商品を使ってくれた皆さんがSNSで拡散してくださり、広がっていきました。アブンダンティアの商品を、親子三世代に渡ってお使いいただいているお客様もいらっしゃいます。年齢関係なくお使いいただける点も、カラー診断を用いたコスメだからこそ可能になっている強みです。
また、アブンダンティアの商品は、購入していただく前にパーソナルカラー診断の診断が必要です。弊社のパーソナルカラー診断のメソッドにより、必ず自分にあったメイクアップ商品が購入できるため、リピート率も98%。継続してお使いいただいているお客様が多くいらっしゃいます。
美を追求する業界とのタイアップ。お客様が喜ぶコンテンツを展開
--工藤さんの今後の事業展望についてお聞かせください。
ブランドコンセプトである、「良い物を使いやすい価格帯で」を追及していきたいです。タイミングによって「良い物」が変化します。そのため、世の中の流行やニーズをいち早くつかみ、商品開発をしていきたいです。その過程で新たな商品展開も考えております。
また研修と商品をセットにした販売方法を広めていきたいです。現在は美容院とお取引させて頂いていますが、例えばネイルサロンなど、弊社商品と親和性の高い業種は多くあると思います。そのような方までお取引を拡大させ、より多くの方に商品を体験して頂きたいです。ご興味のある方は是非一度お問い合わせください。
--本日はどうもありがとうございました。
フェミニンスタイル株式会社
https://femininestyle.jp/
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工藤 亜記
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