田中 啓太 (たなか・けいた)
株式会社CyberOwl 代表取締役社長
1989年7月18日生まれ。大阪府出身、関西大学法学部卒業。2012年に株式会社サイバーエージェントへ入社し、広告事業最年少でマネージャーに昇格する。大阪から東京へ転勤となった2ヵ月後の同年11月に株式会社CyberSSの代表取締役社長に就任。2018年5月に株式会社CyberOwlの代表取締役社長に就任。
インターネットが普及した現代において、情報を得るために有用なのが検索機能です。便利な反面、インターネットには間違った情報も存在します。そんな中、教育をはじめ人々の生活に寄り添った情報を届けるライフスタイルメディアを運営しているのが株式会社CyberOwlです。同社のモットーは「ユーザーが真に欲しい情報を届ける」こと。今回は、若くして代表取締役社長に就任した田中様にお話をお伺いしました。
ライフスタイルメディアを目指し、株式会社CyberOwl 代表取締役社長へ
--本日はよろしくお願いします。早速ですが、田中さんの経歴や起業されたきっかけをお聞かせください。
2012年に株式会社サイバーエージェントへ入社しました。ただ、実は前年の7月から内定者アルバイトとして、ほぼ週5で仕事をしていたのです。当時は、健康食品会社のリスティング広告を中心に、様々なWebプロモーションを経験させてもらいました。その中で、Googleの検索エンジンとしてのすごさに気づきました。学生時代から何気なく普通に検索していたのですが、裏のアルゴリズムはこういう風になってたのかと感動したのを覚えています。
今、弊社で行っているライフスタイルメディアも検索マーケットに通ずるのですが、内定者、新卒のころから検索に関わる仕事を多く経験していました。また、内定者時代から経験していたこともあり、新卒としてはかなり大きな予算を任せていただくことができていました。
その結果、新人賞をいただいてマネージャーに昇格、大阪から東京に転勤することになったのです。業務を引き継ぎながらようやく1ヵ月が過ぎた頃、サイバーエージェントで開催される『あした会議』という取り組みの中で、子会社社長に抜擢され、1年目から社内起業する形になりました。
私自身、入社した時から社長をやってみたいと考えていたので、子会社の社長にチャレンジすることにその場で決め、同年11月に株式会社CyberSSを設立しました。
当時はスマートフォンがかなり普及していて、便利なアプリやゲームも増え、プロモーションを行なう関連企業も少なくありませんでした。そういった状況を踏まえて、『あした会議』の中でも、スマートフォンのリスティングに特化した代理店を立ち上げるという案で可決され、その事業モデルを成功させるために12月より営業活動を開始しました。ただ、当時はサイバーエージェントでやっていることと差別化できるポイントが見つけられず、自分の中で「この事業で本当にいいのか」という不安を抱いていました。
そこで2013年から始めたのが、得意の検索領域を活かすことができ、サイバーエージェントの中でも誰もチャレンジしていなかったライフスタイルメディアの領域です。初期は資金も限られていたので、簡単な比較サイトの運営から開始しました。それ以降、今の株式会社CyberOwlでも一貫してライフスタイルメディアを作っています。
賢くなったユーザーに見合うメディアで業界ナンバー1を作る
--現在ライフスタイルメディアやSEOのコンサルティング、コンテンツの制作を中心に事業展開されていると思いますが、改めてご説明をお願い致します。
主な事業の柱は2つです。
1. ライフスタイルメディア事業
教育メディアの「テラコヤプラス by Ameba」や、脱毛メディア「LessMo by Ameba」、節約術や金融知識を扱う「マネ会 by Ameba」、動画作品検索サービスの「aukana」、読者にぴったり合うモノを紹介する「モノレコ by Ameba」など、さまざまなライフスタイルメディアを運営しています。
テラコヤプラス:https://terakoya.ameba.jp/
2. SEOコンサルティング/コンテンツ(記事)制作事業
自社メディア制作を通して得たSEOの知見や分析ツールを活用し、ユーザーにはもちろん、検索エンジンに評価される記事制作の実現と、コンテンツを制作するうえで重要な分析ができるツールを自社独自で開発しています。
やるべき施策がわかっていても、実行できないとSEOで上位表示はされません。そこで弊社では、実際に運用可能なSEO施策をご提案し、コンサルティングしています。
10年ほどライフスタイルメディアと向き合ってきて痛感したのが、事業に対する思いの重要性です。今、世にある情報よりも“わかりやすくいいものを届ける”ということを必ず徹底していないと、検索上位をとることは出来なくなっています。弊社で培ってきた検索ノウハウを活かしていくようなテクニック的なところだけでなく、ユーザーに有益な情報を届けるメディアを創れる会社として業界ナンバー1を目指しています。
--サポートする中でのこだわりや注力している部分を伺えますか。
基本的には記事を納品するだけではなく、「オウンドメディアを一緒に作る」という視点を大切にしています。コンサルティングさせていただく企業様が課題に感じている部分だけでなく、その先にいるユーザーが求めている部分から考えて課題解決をできるようにしております。これはメディア運営を行っている弊社ならではの視点だと思っております。
--貴社の独自性や強みについてお伺いできますでしょうか。
強みは、自社メディアを完全内製で作り、全事業において検索広告やSEO、その他Webマーケティングを最先端でやってきていることです。社内にすべてのノウハウを蓄積できたため、すべてを一気通貫してご提供できる点が現在強みにはなっていると思います。
また、ライフスタイルメディアにおいては、掲載頂く広告主様から費用を頂き、ユーザーは無料で利用することが基本となっているため、BtoCとBtoB、両方のバランスをとって良い事業にしていくことが弊社のこだわりです。
ユーザーが検索したとき、真に欲しい情報が届くキーワードマーケティングの確立
--今後の中長期的な事業展望についてお伺いできますか。
様々な魅力的な商品がネット上に溢れているため、誰が何を根拠に商品を選んでいけばいいのかわからない時代に、事実をありのままに提供できるようなメディアを目指しています。
ライフスタイルメディア事業においては、それぞれのメディアでユーザーにとって一番使いやすく、かつ獲得が取れてお客様にも愛されるメディアを作ることが重要だと考えております。その中で、掲載頂く広告主のお客様からも様々意見を頂けることもあるので、効果を出せるメディア創りを一緒に考えていきたいと思っております。
効果を出せるかつ、ユーザーから愛されて、例えば塾や習い事探すならテラコヤを使おう、と自然と思ってもらえるようなメディア創りに今後も拘っていきたいです。
企業様にコンサルティングを提供している事業に関しては、取引させていただくお客様の先に、メディアに情報を取りに来るユーザーがいると思うので、そのユーザーが求める情報を提供できるように弊社のメディア創りでのノウハウを提供していきたいと思っております。
ただ、商品へのこだわりや企業として伝えたい部分も出てくるのがメディアとの違いだとは思うので、両方を兼ね備えた中で、満足のいくコンテンツ作りを突き詰めていきたいと思っています。お客様と一緒に数年かけてユーザーから愛されるオウンドメディア創りをしていきたいですね。
--繋がってみたい企業像などはありますか。
事業としてユーザが検索するところに紐づいているメディアではありますが、最終的にはメディア自体に価値を持たせ、検索に依存しない形が作れるといいと思っています。弊社は一般的なキーワード検索中心に事業を営んできているので、メディア名などで指名検索を伸ばす、メディア創りを得意としている企業様がいらっしゃれば、是非情報交換したいと思っております。
--最後にProfessional Onlineを見ていただいている経営者、決裁者の方に向けたメッセージをいただけますか。
SEOの課題があればお手伝いいたしますので、ぜひご連絡ください。
現在も中小ベンチャー企業様のお手伝いをさせていただいております。お困りのことがありましたら、何なりとお申し付けいただければと思います。
--本日はどうもありがとうございました。
株式会社CyberOwl
テラコヤプラス
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