宮崎発!現場の「本当にほしい」が詰まった電子カルテで日本の医療を変える

宮崎発!現場の「本当にほしい」が詰まった電子カルテで日本の医療を変える

株式会社コア・クリエイトシステム 常務取締役 吉田

カテゴリ: IT・情報通信、従業員数: 50〜99

2021.11.12

吉田 翔(よしだ・しょう)

株式会社コア・クリエイトシステム 常務取締役


宮崎県出身。大学を卒業後、宮崎県内の地方銀行に就職する。中小企業への営業や地方創生に関わる部署のスタートメンバーを経験した後、父が1991年に設立した株式会社コア・クリエイトシステムに入社。現在は常務取締役として、社業を通じた宮崎県の経済発展と医療現場で働く人々への貢献に日々邁進している。
 

 

医療の現場で働く人の声を徹底的に取り入れた電子カルテシステム「カルテMan・Go!」を開発した株式会社コア・クリエイトシステム。従業員75名の地方企業が、大手企業とは違うシステムのアプローチを武器に全国へ事業を拡大している秘密と、今後の医療の在り方、事業展望を常務取締役の吉田様にお伺いしました。

 

 

 

近くでは見えなかった会社の独自性、社会的価値に気付いたきっかけ
 

 

 

--本日はよろしくお願いします。早速ですが、吉田さんがコア・クリエイトシステムへ入社し、取締役にご就任されたきっかけをお聞かせください。

弊社は私の父が代表を務めています。大学を卒業後すぐに父の下で働く道もあったのですが、既定路線への疑問があったことや、地域密着の仕事に興味があり、まずは地方銀行へ就職しました。

銀行員時代は営業職として中小企業支援を主に担当し、様々な中小企業の経営者と関わり、経営理念や企業の経営について学ぶ機会が多くありました。また、地方創生を掲げる新設部署のスタートメンバーとして、中小企業と共同して宮崎全体の経済を活性化させるための様々な企画を見届けてきました。そんな中で実感してきたことが、地方では人口の減少に伴い経済圏が縮小しており、ひと昔前の様にマンパワーに頼るだけでは地方の将来性は見えてこないということでした。経済的なパフォーマンスを上げるためには、幅広い業種でより一層DX化が必須であると直に現場で体験してきました。

 

また、銀行に勤めたことで、次第に父の会社を客観的に見ることができるようになりました。地方では稀有な事業の独自性やプロダクトの価値を再認識することができたのはメリットです。弊社は医療の活性化や仕組み化、課題解決をしている会社で、銀行で得た知見を活かすことで私も会社の役に立てるのではと思い、自ら希望して入社しました。

それまではエンジニアがすべてを担う会社でしたが、開発や企画をきちんと戦略的に行えるよう経営企画部を新設し、部署の責任者としてスタートしました。現在は常務取締役として会社の全体を管掌し、特に経営企画部、広報、営業戦略を統括しています。

 

独自のシステムを武器に、宮崎から全国へ拡大


 

--現在、医療に特化したソフトウェアの開発をされていると思いますが、具体的な事業内容を教えていただけますでしょうか。
 

はい。医療者に向けて、医療業務の効率化、診療の質の向上、経営基盤の安定化を図るために、システムの開発、営業、システムの導入・保守サポートまで自社で一貫して行っております。


具体的な製品は、電子カルテシステム「カルテMan・Go!」です。宮崎発の製品として、宮崎の特産品であるマンゴーを名前の由来にしています。他にも「Mercury」という病院の経営改善、システムの分析、シミュレーションできる経営分析システムがメインの製品となっております。
 

 

--なぜ医療に特化した事業を行っているのでしょうか。

創業当時は様々な分野のシステム開発を行っていました。医療はその中の一つで、電子カルテの事業は約20年の実績があります。地方企業として、エンジニアの会社としてCSRと向き合ったときに、会社の歴史の早い段階から医療の永続性と発展に技術の矛先を向ける事ができたらと、弊社代表は考えていたようです。その折に、宮崎大学から「先生たちが本当に現場で使える製品がほしい」とご相談をいただいたことがきっかけです。

 

電子カルテの市場は大手企業がシェアを持っているのですが、相談を受けた当時、それらの製品はプロダクトアウト型で実際に現場で使用する側にとっては使いにくいというデメリットがありました。この問題を解決し、大手企業とは全く違うアプローチの新しい電子カルテを開発をすることで唯一無二の企業になれるのではと考え、宮崎大学との共同開発をスタートしました。また、新しい電子カルテの開発で医療に貢献することが地域貢献にも繋がるという代表の想いが現在に繋がっています。


 

--貴社の独自性や強みについてお伺いできますでしょうか。
 

大手企業に負けない最先端の技術が弊社の強みです。大手企業と比べ、製品のアプローチ方法が全く異なるため、国内のシステムとしては珍しいデータベースを採用しています。


また、従業員数75名のうち8割がエンジニアであり、エンジニアの層が厚いのが特徴です。医療業界のシステム開発に20年以上従事している社員も在籍しています。
医療経営コンサルティングも可能ですので、仕組み化のご提案からシステムの開発まで一気通貫で行っています。

 

--貴社製品のターゲットや提供エリアについて教えていただけますでしょうか。
 

病院の規模ですと100〜200床の中小規模の病院がターゲットですが、1000床を超える大学病院やベッドのないクリニックでも実績があり、病院の規模に関係なくパフォーマンスの向上を実現するシステムの提案が可能です。以前は宮崎県や福岡県など九州地方の一部に絞っていた営業エリアを全国へと拡大したことで、取引が増えています。

全国展開を始めた理由の一つに、パートナー企業の協力があります。商談会に出展すると他県の企業様より「カルテMan・Go!」を全国に広めるべきとのお声をいただくことも増え、弊社と同じ志を持った企業様がパートナーとなって共に全国に広げる事業を行っています。


 

現状に満足せず、現場の声に寄り添い続ける

 


 

--今後の中長期的な事業展望についてお伺いできますか。
 

はい、弊社は大手企業が行っていない取り組みを積極的に行っていくことで、現場の声に寄り添っていきたいです。「カルテMan・Go!」も現場の方の「こうだったらいいのに」という声の全てには、まだまだ応えられていないと思っています。コロナ禍の今だからこそ、より一層現場の声を聞き、大手企業とは違うアプローチで医療機関に寄り添った製品に成長させていくことが重要です。
 

大手企業との差別化の例として、システムの運用にスマートフォンを積極的に活用していることが挙げられます。日常でこれだけ浸透してフル活用されているスマートフォンが医療現場では主流ではないという現実は、医療システムのプロダクトアウトを如実に表しているように思います。弊社製品ではスマートフォンを医療現場でしっかり使って頂けるようにシステムを作りこんでいますので、ユーザー様に喜んで頂いております。

 

また、今年からはクラウドサービスに着手、すでに導入実績もあります。これまでの料金体系は、多額のイニシャルコストと保守料をいただくのが業界のメジャーでしたが、サブスクリプションに近い形で初期投資を抑えたシステム導入が可能になり、さらに手軽に「カルテMan・Go!」を取り入れていただくことが可能になりました。次のビジネスモデルとしてサブスクリプション化には今後さらに力を入れていきたいと考えています。

 

クラウドを活用したもう一つの展望は、地域包括ケアの成功事例を作ることです。海外の先進的な事例を取り入れながら、施設同士でのデータの連携にクラウドを活用したり、AIで業務の負担を減らしたり、医療現場のDXにつながるシステム開発を行っていきたいと考えています。日本の医療が今後発展していくよう、業界の中で突き抜けた存在を目指していきます。


 

--最後にProfessional Onlineを見ていただいている経営者、決裁者の方に向けてメッセージをいただけますか?

弊社の想いに共感し、同じ志を持つベンダー様がいらっしゃいましたら、ぜひお声がけください。
弊社は創業30年という節目で、さらに「カルテMan・Go!」を全国に展開していきたいと考えています。ですが、弊社だけでは人手も時間も限りがあります。今後は更にパートナー企業様との連携を強化することで、全国展開のスピードアップを測っていきたいと考えています。


まずは弊社が心血を注いできた「カルテMan・Go!」を実際に見ていただき、ご興味をお持ちいただきましたら、共に医療業界の発展に尽力して参りたいです。


 

--本日はどうもありがとうございました。


 

株式会社コア・クリエイトシステム

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