唯一無二のアイデアで時代の変化に対応し続ける有限会社アバンテックとは。

唯一無二のアイデアで時代の変化に対応し続ける有限会社アバンテックとは。

有限会社アバンテック 代表取締役 高橋 明弘

カテゴリ: 製造、従業員数:

2022.02.18

高橋 明弘 (たかはし・あきひろ)

有限会社アバンテック 代表取締役

大学卒業後、電気機器が新しく登場するなかで時代の変化を感じ、自らも電気輸入商社に転職。その後、外資系企業と日本企業の違いに驚きを受け、自分も理想とする会社を立ち上げたいと考え、33歳で有限会社アバンテックを起業。

プラグの抜け防止システムやI/Oロックなどの設計や開発、販売などを手がけ、唯一無二の製品を作り続けるために会社が存続することをモットーに、事業を展開している。

 

 

コンピュータが登場してから今日に至るまで、身の回りの電子機器は革命的に進化を遂げてきました。今もなお、デジタル化が進み、時代が進化と変化を繰り返していくなかで、唯一無二の製品を開発し、販売している企業があります。

今回は、プラグの抜け防止システムなどを手がける有限会社アバンテック代表取締役の高橋様にお話を伺いました。

 

 

外資系企業の自由さに大きな衝撃を受け、自らも理想を目指して起業
 

 


--本日はよろしくお願いします。早速ですが、高橋さんの経歴や起業されたきっかけをお聞かせください。

 

大学卒業後、印刷会社に勤めていた父親の影響を受けて、同じ業界に就職しました。就職してから数年、現在でいうところのワープロが登場しており、その能力に驚きました。カラーコピーが可能になるなど、業界の変化を感じるなかで、これからは電気機器の時代がやってくるなと思いました。

そこで25歳の時に当時勤めていた印刷会社を辞め、電気機器に携わる企業への転職を決めました。当時の私は電気機器に関する勉強をしていなかったものですから、電気部品の輸入商社に転職したんです。そこでは5〜6年ほど営業を担当しました。

 

やがて、取り扱っていたスイスのメーカーからオファーをいただき、そちらに移ることになりました。その会社は日本と全く違う価値観が浸透しており、立場の垣根を超えて自由な働き方が選べて、現地では沢山の発見がありました。

また、本当に少数の人間で会社を立ち上げて経営している人が多いことにも驚きました。こういった環境に触発され、外資系の会社に席を置きながら、1991年に33歳で個人の会社を立ち上げることにしたのです。

 

当時のアバンテックでは、ロボット稼働用のケーブル販売が主な事業内容でした。最初はかなりの数の発注があったのですが、同時にいずれは仕事がなくなるかもしれないと不安を抱えていたのです。そこで、新しくプラグの抜け防止システムを始めることにしました。

実際に、プラグの抜け防止システムの事業を始めてから1年後にはこれまで行っていたロボット稼働用のケーブルの発注がなくなっており、あの時の判断は間違っていなかったと実感しました。

 

 

唯一無二の商品の開発および販売を手がける有限会社アバンテック

 

 


--現在、プラグの抜け防止システムの開発や販売を中心に事業展開されていると思いますが、改めてご説明をお願い致します。


プラグの抜け防止システム、I/Oロック、I/Oロック・2、ホールドロック、チョイロックプロテクターなど、モバイル機器・電子機器・コンピューター環境における、あらゆるプラグの抜け防止に特化した商品開発をしています。

 

ACプラグ用だけでなく、USBやスマートフォン用のものまで、お客様のニーズに合わせてオリジナル製品を提案し、一歩先まで見据えた商品開発に力を注いでいます。

 

アバンテックでは、知的財産を23〜24つほど所有しています。知的財産権を重要な経営資源と考え、市場が少ないからこそ、アバンテックだからできることを大切にしています。比較的身近な電子機器用の製品のほか、自衛隊関係やETCなど、これら交通システムもアバンテックが力を入れている事業の1つです。近々、新商品を出す計画も進めており、時代の変化に合わせて新しい取り組みを益々進めていきます。

 



--貴社の独自性や強みについてお伺いできますでしょうか。
 

何よりも、市場がないためにアバンテックの独壇場になっている、というところにあります。電子プラグを抜けないようにする製品というのはアバンテックにしかない唯一無二の製品です。特許を沢山持っているため、他社では入り込めません。
 

これからの時代、パソコンやスマートフォンなど電子機器を用いる機会は益々多くなっていきます。たとえば、政府がマイナンバーカードをより便利に使えるように発展させていく中で、タブレット端末をより多く必要になるとすれば、必然的に電子ブラグを抜けなくさせるアバンテックの技術が必要になるはずです。

 

 

--競合他社について詳しくお聞かせ下さい。

 

プラグの抜け防止システムというのは、必要としてくれるお客様がいる一方で、市場がないのが現状です。現在、アバンテックには従業員が4名いますが、これまでは20年近く自分一人で事業を行ってきました。

 

アバンテックには競合他社がいないとも言えます。それは強みかもしれませんが、競合他社がいなければ市場が育たないという問題もあります。

最近になって、アバンテックが提案するのとは異なった方法で電源プラグを抜けなくさせる方法を見かけるようになりましたが、私としては「やっとここまで来たか!」という気持ちです。

 

それでも、私たちの提案する技術は唯一無二で、他社には真似できません。電源プラグを抜けなくさせたくない悩みに対して、的確な提案ができるのはアバンテックだけです。

 

 

--どういった業種のお客様から問い合わせをいただくことが多いのでしょうか?

 

アバンテックでは基本的に企業間での取引が中心となります。私はアバンテックのほかに通信販売を行う会社も持っています。その会社を通して、BtoBだけでなく個人で購入を希望される方も非常に多いです。

 


時代の変化という荒波を超えて海外に向けた成長を目指す

 

 

 

--今後の中長期的な事業展望についてお聞かせ下さい。

 

新製品の開発に加えて、海外に向けた販売を目指しています。すでに海外の通販会社との契約も結びました。アジアやヨーロッパ、アメリカなど、これからは国内だけでなく海外に向けた商品展開を狙っています。

 

 

--最後にProfessional Onlineを見ていただいている経営者、決裁者の方に向けてメッセージをいただけますか?

 

弊社は通信販売に関しては広く手を伸ばしており、お客様からの製品を望む声にお答えできていると思っています。一方で、製品の販売というよりも、新しい開発の部分が課題です。今後、良い製品を開発して販売していくために、よい協力会社と巡り合いたいと考えています。

 

コロナ禍で仕事がなくなってしまったり、独立の道を選んだりした方も多いと思います。会社を立ち上げて、発展させていくことは本当に難しくて大変なことです。

 

しかし、実際に自分がやってみると「起業なんてこんなもんだ」とある意味で割り切らないといけない部分が出てきます。どれだけ筋道を細かく立てて、その通りに進めようとしても、計画通りに物事が動かないのが現実です。

 

そのような状況だからこそ、時代の変化を味方につけることは非常に大切なことだと思います。

 

 

--本日はどうもありがとうございました。

 

 

株式会社アバンテック

https://www.avantec.co.jp/

 

 

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プロフィール

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