ITとペットで新たなビジネスフィールドを創出し、世界進出へ

ITとペットで新たなビジネスフィールドを創出し、世界進出へ

株式会社アスタリスク 代表取締役CEO 西

カテゴリ: IT・情報通信、従業員数:

2021.12.21

西 真(にし・まこと)

株式会社アスタリスク 代表取締役CEO

大学を卒業後、大手アパレル会社に就職し10年間営業に携わる。24ヶ月連続予算を達成し、驚異の営業力を知らしめた。しかし、会社の業績不振を機に転職を決意。一旦は同じアパレル業界に就職するも、未経験ながらweb業界への挑戦を果たす。それがきっかけとなり、ITベンチャー企業に転職すると、2年目には持ち前の営業力も活かし売上に貢献。その後、常務取締役に就任するも4年で退職し、現在の株式会社アスタリスクを創業。

ペットの洋服に機能性やブランド性を意識した方はどれほどいらっしゃいますでしょうか?今回はメード・イン・ジャパンにこだわった犬専門のブランド、サロンを展開している株式会社アスタリスクの西様にお話をお伺いしました。



苦手だったパソコンが起業のきっかけ。持ち前の営業力と掛け合わせ急成長へ

 


--本日はよろしくお願いします。早速ですが、西さんが起業されたきっかけをお聞かせください。


大学を卒業後、大手アパレル会社にて伊勢丹、高島屋、マルイ等の百貨店営業を担当しました。10年間営業に携わったのですが、営業成績は非常によく、私が担当している店舗は24ヶ月連続で予算を達成することができました。しかし、その会社が業績不振となったのをきっかけに同じアパレル業界内で転職します。


ところが転職後、すでに時代的に洋服が売れなくなってきていたのを感じ、新たな分野へ身を投じようと思いました。それまではほぼパソコンを触ったことはなかったのですが、これからは営業であろうがパソコンが必須と考え、職業訓練校へ行くことにしたのです。そのことが現職に至る転機となりました。パソコンを習いたての私が友人の誘いでITベンチャー企業に転職することになるのです。まだ立ち上げ2年で4〜5人の会社でしたが、チャレンジのつもりで入社しました。


最初は非常に苦労したのですが、ある程度慣れ始めてくると持ち前の営業力を活かし売上に貢献できるようになり、3年目には常務取締役に就任しました。その会社には4年ほど在籍しましたが、辞める時には従業員数が20人以上の会社になっており、達成感を味わえたのを覚えています。


その後、2005年にIT事業を基盤とした株式会社アスタリスクを設立しました。またアパレル業の経験を活かし、2007年に裏原宿系をコンセプトとしたドッグウェアブランド「ULTIMATE NERVOUS」を立ち上げ、2015年には横浜ベイクォーターにあるドッグサロン「evoldog Hotel & Rest」を買収すると共に、アルナバのフラッグシップショップをスタートしました。


 

ITとペット事業の融合で新たなビジネスフィールドを開拓


 

--現在展開されているIT事業とドッグウェア、ドッグサロンの事業について、改めてご説明をお願いいたします。


IT事業ではシステム開発とweb制作を行っています。お客さまから案件をいただき、弊社の社員が開発や制作を行っています。お客さまは大手企業で主に金融関係や携帯電話の会社様が多いのですが、前職と同じフィールドで闘うことになるため当時の社長と退職時にある約束をしました。

 

退職を申し出た際、私がいないと回らない状況でしたが、独立したい気持ちが強かったため苦渋の決断をしたのです。しかし、社長からは「今やめられては困るので是が非でもいて欲しい」と言われ、あと1年続けてくれたら独立後に出来る限り応援すると言っていただきました。。私はその言葉を胸に1年以上継続し、売上も落とすことなく業務を全うしました。その結果、設立当初から営業先に困ることもなく事業を進められています。

 

最初の営業先は携帯系のキャリア運営会社がメインでしたが、顧客ニーズが広がるなかでお客さまのターゲットも拡大していきました。特定の領域に特化するよりも、幅広い案件に対応しています。弊社は技術部も営業部もすべて社内で完結しておりますので、早いPDCAを回すこともでき、多くの案件に対応することが可能です。

 

ペット関連事業では、ULTIMATE NERVOUSというブランドを企画・運営しています。スタート当初、私の趣味やエゴで取り入れた事業だと社員に思われるのは本意ではありませんでした。まずは社員に理解してもらうため2005年から個人的に動き、法人として事業化したのはブランドとしてある程度カタチにした1年半後の2007年です。

 

ペット服は可愛らしいデザインのものが多いのですが、弊社は裏原宿系のブランドを目指しています。さらに機能性を加えてすべて日本製なのが特徴です。1着6,000~7,000円しますが、価格に見合う質の高いものを作っている自負があり、その中で実店舗はどこにあるかと聞かれることも多くなってきました。

 

もともとネットと卸しが中心でしたが、お客さまの声を聞いて実店舗を構える必要があると感じたのです。その後、タイミングよく横浜のお取引様で、ドッグサロンを運営していたお店を手放すという旨のお話をいただきました。会社を設立して10年目でしたので、新たなステップを進むべくサロンを買収し、サロンと洋服を掛け合わせた実店舗をオープンしました。

 

また、那須ハイランドパーク様の協力を得て、日本犬に特化したイベントを企画・運営しています。サッカーコート2面分の広大な敷地におやつやグッズなどのメーカー様(40社ほど)のブースを出店し、またMCを呼び、ゲームやセミナーを開催。オーナー様と700頭を超える日本犬のワンコたちが1日中和める場所を提供しています。



--貴社の独自性や強みについてお伺いできますでしょうか。

 

IT事業に関しては、エンジニアと営業が一貫して業務をおこなっているので、お客さまの痒いところに手が届く印象を持っています。より良いものを素早く制作できること、またコミュニケーション力が高く真面目な社員が多いのでお客さまからの評価が高いです。


ペット事業ではデザイン、機能性共に他社にはないものを展開しています。サロンではトリマーのインスタグラムのフォロワーが1万人を超え、予約は3ヶ月先までいっぱいです。これはスタッフの能力が高いうえに、学ぼうとする力も強く、高度な技術を要するためです。人間性溢れた社員が集まることでより良い成績を残せています。


 

--貴社が抱える課題感はございますか?


幹部候補の育成です。以前、インディーズ向けのiTunesのようなサービスを作りましたが、悲しいかな事業は失敗に終わりました。その結果、幹部を含めた半数近い社員がが退職してしまいました。現在は採用に力をいれているのですが、まだまだ若い人材が多いため、いずれ幹部として彼らを成長させることが今の課題です。



新規事業の確立で強い組織作りを。ペット事業で世界への展開を目指す



--今後の中長期的な事業展望についてお伺いできますか。


大きい会社にしたいだとか、IPOといったものは今のところ全く考えていませんが、“強い組織づくり”を目指しています。新規事業について考え、行動し、建設的な議論を行い、事業を立体化することで1人1人がプロフェッショナルな思考を持つようになり、不景気にも左右されないような組織づくりができると思っています。


本来、弊社の方向性としてはメーカーという立ち位置を目指しています。自分たちが提案する商品やサービスをダイレクトにお客様に届ける。アルナバが最たる例ですが、例えばお客さまからは商品を買ってもらっているのに「ありがとう」と言ってもらうことが度々あります。これは作り手としてはとてもやり甲斐を感じる瞬間です。


そしてゆくゆくは世界に進出していきたいと思っています。特に日本の縫製技術は世界に誇れるために早々に展開できればと考えています。20期目に向けて社員一同、新規事業を検討している段階です。



--最後にProfessional Onlineを見ていただいている経営者、決裁者の方に向けてメッセージをいただけますか?


弊社にはULTIMATE NERVOUSのショールームがありますので、犬を飼っている方はわんちゃんと一緒にぜひ遊びに来てください!

 

--本日はどうもありがとうございました。



株式会社アスタリスク

http://www.aster-isk.co.jp/

 

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