宮西 恭平(みやにし・きょうへい)
1993年生まれ。立教大学卒業後、新卒にて株式会社マネーフォワードにビジネス職一期生として入社。入社後、大阪支社立ち上げなどに寄与。その後、RPA領域の上場会社に転職し新規事業部マネージャー/人事部マネージャーを経験。2018年7月に株式会社LUUPを共同創業、CCO就任。各事業部の立ち上げや自治体との関係構築や支社立ち上げ等のBizdevを牽引。
SaaSサプライヤーと代理店様をマッチングさせ導入支援などにも自社のコンサルタントが介在し、中小企業のDX推進を展開する株式会社SalesX。IT領域などのオンラインビジネスがトレンドとして多く存在する中、中小企業の真の課題解決に着手した株式会社SalesX宮西代表にお話をお伺いしました。
ロジカル×行動量×スピードで達成する
ー本日はよろしくお願いします。まずは、なぜ起業をされたのか、起業に至ったこれまでの経緯をお伺いできますか?
私は、2017年に個人向け・法人向けに金融系のクラウドサービスを提供しているマネーフォワードに入社をしました。マネーフォワードでは、まず事業推進部という部署で、会計や経費精算のソフトなど、バックオフィス系のツールを会計事務所や税理士事務所に提案する営業を行い、大阪支社の立ち上げに携わりました。
2018年にはこれまでの経験を生かして、街中を「駅前化」するインフラをつくることをミッションとした電動・小型・一人乗りの電動マイクロモビリティのシェアリングサービスLUUPを友人と3名で創業し、各部署の立ち上げや採用責任者を担当しながら、自治体との実証実験折衝、大手とのアライアンスとの提携を進めました。
そして、2020年の10月に、現在取り組んでいる中小企業のDX推進を加速させるSalesXを創業しています。
ー新卒からとても早いスピードでキャリアアップから起業されていますね。最初のマネーフォワードは金融領域ですが、現在の営業分野に転身された理由やきっかけなどお伺いできますか?
はい。まず私の周りでビジネスをしている仲間は、マーケティング領域に特化している人が多いこともあり、自分はあえてビジネスに重要で泥臭い部分にしっかりと踏み込みたいと考えて営業分野での起業をしました。また、単に周囲と違えば良いと考えていた訳ではなく、営業分野は「ロジカル×行動量×スピード」と自分自身の経験で勝てる分野であると考えたのもきっかけです。
もう1つは、SaaS企業出身者で「営業代行分野」に特化して起業するケースが少なかったことから、SaaSサービスの営業代理事業のポジショニングにビジネスとして可能性を感じたことです。
私自身がSaaS企業に在籍していたことにより、SaaSサービスを取り扱うには、組織として何を大事にしているか、加えて事業部ごとに何を大事にしているのかいるのかを理解することは非常に大切であるため、経験が非常に強みになっていると考えています。また、SaaS企業が指標にしているKPIに関しても理解しているので、私たちが並走することでコミュニケーションを円滑に進めていくことができます。
日本の中小企業の課題解決が社会問題の解決に繋がる
ーありがとうございます。現在経営されているSalesXではどう行った事業を行なっているのでしょうか?
SalesXでは、代理店としてSaaS企業様を中心としたクライアントのポジショニング分析から、事業全体の成長にサポートを行なっております。
具体的には、マーケティング支援やインサイドセールスなどの商談獲得からフィールドセールスの受託、オンボーディング(導入支援)などの成果までコミットし、裏側で総括的に支えています。
今は自身の経験から商談獲得の支援を中心に行っていますが、今後を見据えて各社クライアントの課題を徹底的にヒアリングしているところです。いずれは弊社のパートナー企業様にも価値提供できるような自社サービスも自分たちで創出していきたいと考えています。
ー 企業理念として”中小企業のDX推進を加速させる”とありますが、中小企業に絞った理由はありますか?
社内メンバーの強みを最大限活かせるクライアントが、短期で成果が必要な中小企業であったためです。
弊社メンバーは、ほとんどがSaaS企業に在籍していたのですが、共通の課題として感じていたのが、SaaS企業はどうしても自社サービスの拡販に注力するため、結果としてサービスは良いものでも導入段階でつまずいている企業様が非常に多かった点があります。
そういった課題に対しては、専門性の高いサービスを入れる前にクラウドサービスに慣れるステップを踏むことが大切です。弊社の事業は営業代理事業になりますので、1社に偏らず包括的にサービスを提案することが可能なため、例えばクラウドで複数人が同時に編集できるGoogleスプレッドシートやGoogleカレンダーの導入などの提案やサポートも行っています。一見遠回りではありますが、結果としてSaaSサービスもスムーズに導入することができるようになっています。
日本全国でDX支援を拡充させていけば、企業に最適なパッケージを1社1社カスタマイズした提案ができるようになると考えて日々提案を行っています。
本当の意味で日本全体にDX推進が進むと、今後労働人口が減少していく状況の中で、生産性UPすることによる社会課題の解決に繋がると考えています。
新たな顧客層の獲得へ。求められる制度とは。
ー御社ではパートナー制度の構築にも着手されているとのことですが、どのような経緯で取り組まれているのでしょうか?
はい。現在弊社で取り扱っている商材はマザーズ上場企業以上のSaaS企業様のサービスが多いのですが、WEBマーケティングで獲得できる見込みのあるお客様数が頭打ちになりかけているというお話しをいただくことがあります。
具体的には、サービス初期段階では東京都心を中心に顧客開拓をする傾向が強く、WEB広告やタクシー広告を実施することで、効率良く見込みのあるお客様獲得に繋がっていました。しかし、継続してサービスを成長させていくためには、先ほどお話しした地方企業様の開拓がかかせないのが現状です。
そこで弊社としては、地方のお客様への信頼の厚い企業様とパートナー制度の構築を開始しています。SaaS企業にとっては新規の顧客層へのアプローチが実現しますし、パートナー企業様向けにはSaaSサービス導入にあたってのナレッジを得ることができると考えています。
ーありがとうございます。双方にメリットが出せるようにSaaS企業様とパートナー様を繋ぐイメージですね。貴社としての今後の展望と、Professional Onlineを見ている経営者、決裁者の方へメッセージをいただけますか?
はい。先ほどお話しした通り、今は地方でパートナーとなり得る会社様と積極的にお話しをさせていただきたいと思っています。パートナー様にとって売り上げがアップするようなご支援させていただきます。また、新たに顧客開拓を考えられているSaaS企業様にとっても、自社営業のみでは開拓しきれない地方への開拓や、設計しづらいパートナーへのインセンティブ制度などご提案させていただければと思います。
ー本日はありがとうございました。
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