IT未経験者を採用しゼロから育てる。それは、自分の枠を越えて「挑戦」したいという若者の想いを実現してほしいから

IT未経験者を採用しゼロから育てる。それは、自分の枠を越えて「挑戦」したいという若者の想いを実現してほしいから

株式会社FunClock 代表取締役 安江 貞志

カテゴリ: IT・情報通信、従業員数: 100〜299

2021.12.15

安江貞志(やすえ・さだし)

株式会社FunClock 代表取締役
 

学生時代はプロを目指し野球に没頭。高校卒業後、ドラフト指名を目前にして怪我で野球を引退し、大学を中退。24歳の時、起業を目標に一般企業へ就職。入社後、約3年という早さで150名以上の部下を抱える課長へ就任。交通事故に見舞われるも、一念発起して起業を決意し、2018年7月株式会社FunClockを創業。

 


 

専門的な知識が求められるために未経験者の参入が難しいとされているIT業界。一方で、IT化の加速に伴ってそのニーズは大きく、人材不足は深刻化しています。そこで、自身の経験から、若者が未経験でも挑戦できる場の重要性を鑑み、自社で採用した人材のほとんどを未経験から育てる仕組みづくりに力を入れている株式会社FunClock代表取締役の安江様にお話を伺いました。

 

怪我でプロ野球の道を断念。一度諦めた人生を「もう一度奮い立たせたい」という想いから起業を目標に企業就職へ
 

 

 


--本日はよろしくお願いします。早速ですが、安江さんのこれまでのキャリアや起業のきっかけをお聞かせください。

 

学生時代はプロを目指して野球に没頭する日々を送っていました。しかし、ドラフト指名も目前のところで怪我を負ってしまい野球を引退することに。そして大学も1年で中退しました。その後は、24歳まで様々なアルバイトをして生活していましたが、「何か目標に向けて頑張りたい」「一花咲かせたい」という思いから就職を決意しました。

 

就職先としては、将来的に独立や起業を考えていたこともあり、営業系の会社を選びました。その会社では、自分と同じように独立を目指し、切磋琢磨しながら自発的に働く社員が多くいたので、とてもいい刺激になりましたね。誰よりも早く成長したいと思い、当時は毎日朝10時から翌朝6時まで平均20時間労働を週7日休みなく働いておりました(笑)
 

入社後は人事に配属され、採用面接や人材教育を担当しました。それから入社半年後には主任を任され、1年後には課長代理、2年半後には課長と、かなり短期間で裁量のある仕事を経験することができました。当時の直属の部下は20名で、管理している人数は150~200名おり、課長という役職を通して「マネジメント力」を養うことが出来ました。この経験は独立した今考えると必要不可欠でした。

 

入社当初は200名ほどの規模の会社でしたが、私が課長を務めていた頃には1200人を超え、会社が急成長している最中でした。そのため、凄まじい数の採用・面接に携わることができました。ですが、ある日自分が交通事故に遭い、半年間の入院生活を余儀なくされました。その出来事がきっかけで、それまで休みなく働いていたこともあって、「会社に戻る」か「独立する」かの選択を熟考できる時間が作れました。


 その結果、一念発起して独立することを決め、2018年7月に株式会社FunClockを創業しました。現在はSES事業を中心に展開し、社員数は150名ほどまで成長しています。

 

--かなり大きなご決断をされたのですね。創業時に苦労された点はありますか?
 

今までの職種とは異なる業種(IT業界)での挑戦だった為、知見ゼロからのスタートということが非常に苦労しましたね。また、クライアントの開拓もゼロからで、電話で片っ端からアポを取るところからのスタートでした。企業HPも見よう見まねで自分で作ったものでした。
 

採用の面は順調で、初めて求人広告を出稿した時に30名ほど採用しました。ですが、当初はクライアント数も少なかったことから、採用した方々が従事する案件が間に合わないという状況で、創業当時に入社した方々には非常に苦労をかけたと思います。


 

会社員時代に培ったマネジメント力を糧に、異業種であるIT業界での独立を決意


 
--現在SES事業を展開されていると思いますが、貴社の主軸事業と特徴についてお伺いできますか?

 

幅広くサービスを展開しておりますが、特に需要が高いのは開発関連で、その中でもテスト・評価・検証の業務に特化しています。他にも、ヘルプデスク系のIT事務やインフラのネットワーク周りの整備などのサービスを提供しています。
 

また当社では、新規開拓をする営業社員には、自身が獲得したクライアント先に配属された社員のマネジメントを任せています。月に一度は対面やWEBでの面談を行い、日々の業務の状況を細かくヒアリングすることはもちろん、クライアントの意見を社員にフィードバックして業務の改善に繋げるなど、社員にもクライアントにも手厚くフォローする体制を整えることで、結果的に良い評価をいただくことができています。


 

-現在採用活動に力を入れているとのことですが、採用にかける貴社の想いをお伺いできますか?
 

自身の経験もありますが、就職活動をしている人に、未経験の業界に飛び込む「勇気」を持ってもらいたいと思っています。IT業界への就職は専門的知識が必要な事が多いです。ですが、その中でも、業界未経験での採用を行っているのはかなり珍しいケースだと思います。

 

なぜそういった採用を行っているかというと、未経験でも「挑戦」できる環境があることが重要だと考えるからです。採用活動をしていて、未経験の転職希望者は特に「自分に自信がない」「将来が不安」といった人が多いと常々感じています。


 

--未経験者も採用しているのは貴社独自の取り組みですね。人材教育はどのように行っているのでしょうか?
 

アルバイトしか経験のない方も多く採用しているので、新卒採用でも行うようなビジネスマナーなどの社会人基礎レベルから徹底して研修しております。内容としてはITに関する基礎的な内容から資格習得を目標にしたものまで様々です。資格取得に必要な教材費用や受験費用は全て当社が負担します。また、外部講師を招いてよりハイレベルなIT教育も実施している段階であり、年内には社内で基礎〜高度教育ができる体制を構築する予定です。
 

現場配属後はヘルプデスクやテスト・評価・検証など未経験から参画できるプロジェクトに加わって徐々に経験を積みステップアップしていける環境が整っていますので、現時点でのIT知識やスキルに不安を持たれている方も安心してスタートができます。

 

--未経験の方でも安心して挑戦できる環境づくりに力を入れていらっしゃるのですね。ぜひ社風についてもお聞かせください。

 

風通しがよく、とてもアットホームです。社長と社員の距離が近く、フランクな関係を構築できていると思います。そして上記にもある通り、未経験から入社してからスキルを身につけ、どんどんキャリアアップをしていきたいという「成長意欲」の高いメンバーが多いと感じています。

 

社員同士の交流も盛んで、月に1回ほど会社主催でレクリエーションを実施していますが、毎度50-60名ほどの社員が参加しているなど、とても和気あいあいとしています。また社内にダーツやボードゲームなどの遊具が置いてあり、自由に使うことができます。

 

 

採用を通して、新しいことに「挑戦」するというキッカケをより多くの若者に提供したい

 


 

--最後に、今後の中長期的な事業展望についてお伺いできますか?

 

まずはSES事業の基盤や土台を更に強化していきたいと考えています。また、自社社員の95%が未経験で入社をした人材なので、ちょうど3~4年の経験者が出始めている頃ですが、技術的な面を底上げするため、より人材育成に力をいれていきたいと考えています。

 

現在は客先常駐としてチーム体制で現場に入ることが多いですが、今後は請負案件を増やすところから始め、技術が向上していけば、自社サービスを開発するなど徐々に幅を広げて行くことを考えています。
 

最終的には、別々の現場に出向している社員が技術を磨いて戻ってきて、何か一緒に作り上げたいという想いもあります。また、クライアントの課題解決に向けてのコンサルティングといった部分でも貢献していくことを考えています。

 

--最後にProfessional Onlineを見ていただいている経営者、決裁者の方に向けてメッセージをいただけますか?

 

上述した通り、弊社ではITにまつわる徹底した教育体制を整え、多くのIT人材を育成しています。人材不足が深刻化する今だからこそ、技術力を外部から取り入れて競争に勝ち抜いていきたい。そんな企業は是非一度当社までご連絡ください。


 

--本日はありがとうございました。


 

株式会社FunClock

https://www.funclock.co.jp/

 

 

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