田中裕人(たなか・ゆうと)
株式会社DRAFT(ドラフト) 代表取締役
2012年関西学院大学商学部に入学。大学3年生の冬にフレッツ光の訪問販売営業の仕事をはじめ、わずか4カ月で月収120万円に到達。NTT通信回線フルコミッション営業にて11ヶ月連続トップセールスを記録。卒業後は株式会社キーエンスに入社し、入社3年目で下半期事業部歴代最高売上記録を達成。
2019年に株式会社キーエンスを退職し、同年株式会社DRAFT(ドラフト)設立。を展開し、商材問わず幅広く営業代行を行い事業拡大中。
近年市場ニーズの多様化・複雑化などから、どの市場も競争率が上がり、製品も次々と新しいものが求められるようになっています。こうした市場において優れた成果を出すためにはBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)が求められ、需要が高まっている営業代行。そんな営業代行業界において”20代を代表するビジネスパーソンを輩出する人材プラットフォーマーになる“をビジョンに掲げ事業を展開する株式会社DRAFTの代表取締役、田中様にお話を伺いました。
訪問販売の仕事との出会い。株式会社キーエンスでトップセールス樹立、起業へ
--本日はよろしくお願いします。早速ですが、田中様のこれまでのキャリアや起業のきっかけをお聞かせください。
大学3年生の夏に友人と共に起業を志しました。ですが、6か月ほどで断念し、自身の営業力不足を痛感しました。そこで、営業力強化を目的に大学3年生の冬から「フレッツ光の訪問販売営業」のフルコミッション営業を開始しました。この仕事との出会いが人生の転機といえますね。営業をスタートしてわずか4カ月で月収120万円に到達超え、11ヶ月連続トップセールスを記録しました。
--素晴らしい成果ですね。ご自身が考える訪問販売営業での好成績の要因は何ですか?
稼働日数の多さと生産性向上への意識ですね。大学4年生は授業もなかったので、月に25日は働いていました。生産性向上に関しては、二つの工夫を行っていました。1つ目は、新規顧客を獲得することです。お客様からお客様を紹介してもらい、顧客の横展開をしていきました。2つ目は、自身の営業に独自性を持たせることです。時には自分の利益を削ってまで、顧客心理に刺さる独自のキャンペーンを行いました。具体的に言うと、初期費用3千円を個人的にキャッシュバックしたりですとか、その場で契約していただいた方に出張サポートとして無料で接続設定に出向くなどのサービスを行っていました。
--ありがとうございます。そこからキーエンスに入社し、起業に至るまでの経緯についてもお伺いできますか?
父が起業をしていたこともありで、大学入学当初からサラリーマンとして一生会社に務める気はなく、いつか起業しようと考えていました。大学卒業時点でも、訪問営業での経験により、生きるための大きなスキルを身に着けたと実感していましたが、営業経験の領域がBtoCに限定されていたので、セカンドキャリアを見据え、社会人ではBtoBかつ別領域、高単価商材で自らの実力を試したいと考えキーエンスに入社しました。
キーエンスでの営業においても訪問営業で学んだことが活かせました。記録を伸ばすにはいかに即決をとるのかが重要で、その即決をとるには、事前準備が重要です。幅広い規模感のお客様がいる中で、購入時の方法や流れ(地銀と組んでのリースの座組みなど)を事前に想定しておきました。これにより、購入の意思を持たれたお客様に対して、素早く的確な提案をすることが出来ました。また会社の持つ決裁者情報や過去商談の失注理由などを徹底的に分析し、自身の営業方法の改善に取り組んでいました。
「3年以内にトップになる」という目標を掲げ入社したのですが、ちょうど3年目に所属していた事業部において過去最高売上を記録しました。目標を達成した段階で、当初より考えていた独立を見据えて行動を起こし、翌年の冬に株式会社DRAFTを創業しました。
トップセールスマンの経験に基づいた独自のサービスと教育法
--現在新電力・ガス販売事業、販売代理店事業、通信回線事業、住宅環境設備事業など様々な事業に取り組んでおられますが、特に注力されている事業について詳細にお伺いできますか?
電気やガス、インターネットなどのライフラインの営業代行です。電気代や光熱費の削減といったサービスを提供する会社は他にもありますが、大抵は他会社への移行や、新プランの提案といった形で料金の削減をしているかと思います。しかし、当社は会計法人とのコネクションから、新電力に頼らず既存の電力会社に交渉をかけ、コストダウンさせることができます。
また、今年の9月から不動産アライアンス事業に注力していきたいと考えております。具体的な事業内容としては、管理会社や賃貸会社とのコネクションを活用し、管理会社が従来無駄に払っていた空室時の電気代をゼロにします。
従来、管理会社は内見のために空室でも電気契約しており、無駄なコストが発生していました。その電気代をDRAFT社が肩代わりし、その代わりに入居者が入った際に当社が電力会社を紹介させていただきます。もちろん、その電気プランが法外に高いということはなく、むしろ安い価格だと思います。この不動産アライアンス事業で、月4000~5000件を安定して獲得するのが今後の目標です。
--他社にはない魅力的な事業を展開されているのですね。具体的にどのような点に強みがあるかについてもお伺いできますでしょうか。
販売力と教育体制が強みだと考えております。販売力に関しては、代理店が全国で50社、総営業人員は500名と規模が非常に大きく、月の販売件数は3000件ほどです。
教育体制に関しては、”20代を代表するビジネスパーソンの人材プラットフォーマーになる“というビジョンの実現に向けて注力しています。当社の特徴として学生の従業員が非常に多いです。例えば、直販40名は社会人3名を除いて全員学生です。学生が多い分、人事部にて採用面談、入社面談、研修・フォローを一気通貫でサポートし、個人の成長を一から見守っていくことを意識しています。
また、自身の学生時代の体験から、売れている先輩に同席させたり、現地でのトークをボイスレコードで記録してチェックするなど、緊張感を絶やさないような工夫もしており、より早い成長を促します。
学生営業組織の日本一を目指して
--今後の事業展望についてお伺いできますか?
直販の人員を増やしていきたいです。営業で人生を変えていきたい、やる気とエネルギーがあるが何をして良いか分からない人と共に働きたいです。営業は必要なスキルもなく、誰でもこなす事が出来ると思われがちですが、実はそうではありません。普段からのマインドの保ち方など精神的な部分が非常に大事です。そのため、パッションに溢れた方は是非とも挑戦して頂きたいです。そして、ゆくゆくはそのような方たちと共に全国に支店を広げていきたいです。
また、学生ビジネスパーソンの人材プラットフォーマートップを目指してます。なぜそこまで学生にこだわるのかとよく聞かれますが、自身の経験から、若いうちからキャリアを積むことが重要だと考えているためです。学生がビジネスパーソンとして成長していくため、当事者意識を持って仕事ができるよう学生にも決裁権を与えています。思考の根拠やリスクはを論理的に説明出来る学生には、より大きな仕事も任せています。学生時代に営業の経験積むといったらDRAFTとなったらうれしいですね。
--最後にProfessional Onlineを見ていただいている経営者、決裁者の方に向けてメッセージをいただけますか?
現在当社ではBtoCの商材を扱うことが多いですが、BtoBの商材も視野に入れており、既に業務委託契約で出向しています。会社として案件の縛りはなく、様々な商材を扱う方とお話しさせていただければと考えております。先ほど申し上げたように、今後不動産関連のアライアンスに力を入れていきたいと考えておりますので、全国どこでも管理会社、仲介会社など不動産企業様との取り組みを増やしていきたく思います。是非お気軽にお話させていただければと思います。
--本日はどうもありがとうございました。
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