国境や国籍に関係なく、評価されるべき者が評価される社会を作りたい。語学学習の新しい形を提案し続ける。

国境や国籍に関係なく、評価されるべき者が評価される社会を作りたい。語学学習の新しい形を提案し続ける。

株式会社CURIOUS WORLD 代表取締役社長 城戸

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2022.02.21

城戸 渉(きど・わたる)

株式会社CURIOUSWORLD 代表取締役
 

愛知県生まれ。中京大中京高校、岩手大学卒業。その後は医療関係メーカーに就職。ビジネスを学ぶためにセブンイレブンジャパンに転職するが、退職しフィリピン留学とオーストラリアでのワーキングホリデーを経験する。オーストラリアにて起業し、オンライン英会話事業を開始した。

 

 

語学ビジネス市場はコロナ禍によって大きな影響を受けました。対面で授業を行う外国語教室などは休校や制限を余儀なくされる一方、オンラインによる学習ニーズは増大しています。そのような中、コロナ禍によりフィリピン留学ができなくなった人向けにオンライン留学を提案し、現在も新たな事業展開でさらなる躍進を続ける、株式会社CURIOUSWORLD 代表取締役の城戸様にお話を伺いました。



 

オンラインフィリピン留学の始動

 

 

--本日はよろしくお願いします。早速ですが、城戸さんが起業されたきっかけをお聞かせください。
 

私は、小さいころから野球に取り組んでおり、高校、大学ともに野球推薦で入学しました。大学卒業後にはプロになる道も考えていました。ところが、大学3年生から4年生になるときに震災を経験しました。

 

プロになるか、就職するか悩んだ末、命に係わる仕事に就きたいと思い、医療関係メーカーに就職しました。大阪に配属され、3年間、病院周りをしてカテーテルを販売していました。
 

仕事にも慣れたころ、ふと振り返ってみると、これまで本気で野球に取り組んできた自分の姿はもうありませんでした。社会人の壁にぶつかり、この仕事が本当にやりたいことなのかどうか疑問に思うようになったのです。
 

悩んだ末、ゼロから生み出して、起業することを決意しました。まずはビジネスについて学ぼうとセブンイレブンジャパンに転職しました。セブンイレブンジャパンでは本部社員として3年間働いていました。同時に、起業するなら観光業をやりたいと思い、副業をしながら資本金400〜500万円を貯めることができました。
 

次に、外国人に日本の良いところを知ってもらうためには英語が必要だと考え、セブンイレブンジャパンを退職しフィリピンに6か月の語学留学、オーストラリアにワーキングホリデーに行きました。オーストラリアでは現地でツアーガイドをしていました。そこで貯めた資本金で日本でビジネスを始める計画でした。
 

フィリピン留学では語学学校の先生の生活や給与のことを詳しく知る機会がありました。先生の時給は140~150円です。日本と比べて物価は低いのは確かですが、それにしても妥当な額とは思えませんでした。評価されるべき人たちが評価されていないと問題意識を持つようになりました。

 

オーストラリアで出会った友達にクラウドファウンディングをおすすめされ、20万円を集めることができました。それを資金として、フィリピンの語学学校の先生の生活の質の向上を目標に、オンライン英会話事業を行うため起業しました。


 

--起業後は順調に生徒数は増えていったのでしょうか。
 

いいえ。最初は生徒が2人だけでした。講師は、フィリピンの語学学校の先生を引き抜いてやってもらっていました。生徒数はなかなか増えず、とうとう自分自身の生活も厳しくなり、日本に戻ってきました。日本ではコネクションがありませんでしたので、テレアポとオーストラリアの留学斡旋会社、日本の留学斡旋会社に協力をもらいました。
 

その頃、コロナの影響でたくさんの人がフィリピン留学に行くことができなくなりました。フィリピン留学は年間で1~2万人ほどの日本人が利用します。その受け皿として、弊社が留学スタイルでオンライン英会話を始めることになりました。講師数も、コロナ禍の影響で解雇されたフィリピンの語学学校の先生を雇うことで40人に増えました。こうして、オンラインフィリピン語学留学ができ、伸びていきました。
 

フィリピン留学はマンツーマンで一日6時間取り組みます。スパルタ留学と良く言われるのですが、英語の伸び率が全然違います。

 

--生徒の方は学生が多いのでしょうか。

 

2020年はフィリピン留学に行く人がターゲットでしたので、生徒は大学生から社会人が多かったです。2020年の後半から学校法人や学習塾向けに会社の方針を切り替えました。オンライン語学留学という形態はそのままですが、お客様の性質は大きく変わりました。
 

大学から紹介される大学生が利用したり、高校の海外研修の代わりとして弊社のプログラムを実施したりしています。オンラインでも、4~8時間取り組んでもらいます。


 

学校法人向けに事業を転換


 

--現在展開されている事業について、改めてご説明をお願い致します。


オンライン英会話の事業をしています。現在は、留学エージェント様と業務提携を行い、留学前のパッケージ販売等を行っています。また、インバウンドやアウトバウンド企業様、学習塾様との業務提携も少しずつではありますが進んできています。来年頃を目標にフィリピンで語学学校を建てるプロジェクトも進めています。



--貴社の独自性や強みについてお伺いできますでしょうか。
 

授業はオンラインですが、教材は海外から郵送した実物を使っています。教材はすべて、オックスフォードやケンブリッジに統一をしています。NPO法人留学協会の大阪の支部長にプログラム担当者として入ってもらい、弊社のプログラムを一括で管理してもらっていますので、質が担保できています。
 

学校様には商材だけでなく、企画を提案させていただいております。例えば、日本とフィリピンの学生の国際交流を提案しています。日本の高校生とフィリピンの高校生が、オンライン上でSDGsを一緒に勉強するというプログラムです。勉強するだけでなく、クラウド上で少人数グループで一緒に成果物を作るというプログラムも実施しています。

 

日本人と外国人がプロジェクトベースで一緒にやりきるということで、将来グローバル人材として活躍する道を開くことにもつながります。約30校の高校様、大学様にご利用いただいています。
 

また、フィリピン現地の先生の給料は以前では時給140~150円でしたが、その2倍以上にすることで評価されるべき人が評価されることを目指しています。


 

始まりは英会話教室、ついには語学学校建設へ


 

--今後の中長期的な事業展望についてお伺いできますか。


フィリピン現地に語学学校を作りたいと考えています。VRを使って仮想空間で新しい体験を提供していきたいです。これによって2つの可能性が生まれると考えています。
 

1つは、オンライン上の国際交流がVRの活用でより楽しくなるということです。より現実に近づくことができます。もう1つの可能性はクリエイティビティです。VRの仮想空間上での活動は自分の中のクリエイティビティを育てることにつながります。
 

ゼロから1を生み出すための練習、新しいアイディアやアプローチのきっかけ作りによって、物事を多面的に見ることのできる力を育むことができると考えています。この2つの可能性をVRによって実現したいです。


 

--最後にProfessional Onlineを見ていただいている経営者、決裁者の方に向けてメッセージをいただけますか?
 

この会社を通して成し遂げたいのは、国境や国籍に関係なく評価されるべき者が評価されるということです。この言葉は一方では冷たい言葉でもあります。
 

日本人が今持っている利権を維持できなくなってしまうという意味もはらんでいるからです。しかし、それは仕方ないと私は思っています。まずは評価されるべき人が評価される社会に少しでも近づけたいと考えています。

 

--本日はありがとうございました。


 

株式会社CURIOUSWORLD

https://curious-world.co.jp/


 

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